ドールズフロントライン(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
~M1918視点~
「待ってください」
先頭を警戒しながら歩いているFALを止め、ちょうど腰のあたりにある光る物を注視する。 やはり、あの時と同じ罠ですか。 細いワイヤー巻き付けられている木を見ると上の方に罠の仕掛けが。 それをナガンに破壊してもらう
「よく気が付いたわね」
「待ち伏せされているなら罠の一つもあるだろう、そう指揮官が言っていたので。 それに、前の時も同じ罠がありましたから、注意して見ていただけですよ」
FALの言葉に、前のことを思い出し苦い顔をする。 前の基地にそこまで長く所属していたわけではなかったけど、他の隊員達よりは長く所属していたのは確かだ。 あのハイエンドモデルを倒すのに先走った結果あのザマだった、今回は同じことを起こすわけにはいかない
「前回の時は指揮官が先頭に立って、罠にかかりながら強引に進んでいたからうっかりしていたわ」
「まあ、指揮官ならピンピンしているのが想像できるから怖いのぉ」
FALの言葉にナガンが苦笑しながら答える。 大体指揮官の近くにいる人形達は、指揮官の事をこうやって言いますが、本当なのでしょうか?
「それで、どうかしら9A-91」
「今地図に情報を同期してます」
「ふむ、コレはまた結構罠があるの」
FALの言葉に答える9A-91。 情報がどうとか言われるも、地図に同期された感じはない。 でも、ナガンや他の人形達は情報を同期している。 私に回ってきていない情報が?
「FAL」
「あぁ、そう言えば貴女はまだだったわね。 あとで40にアップデートしてもらうと良いわよ。 さ、進みましょ。 時間がもったいないもの」
まさかと思い聞いてみると、案の定だった。 後でアップデートと言われるが、もう他の基地に行くこともないのだからと思い思考を打ち切った。 それからは特に罠を見かけることもなく、歩いて行く。 何の情報を同期したのか9A-91に聞いてみると、ダミーを使って罠の位置を確認したようで、それを同期したとのこと。 やはり、この基地に所属する、それも指揮官に近い人形は違いますね。 アルケミストが潜んでいるとされるポイントまでくると、奴は警戒した様子もなく姿を現した
「フム、罠にかかっていなかったか。 間抜けなグリフィンの人形どもなら、かかっていると思ったんだが」
「アルケミスト!」
銃を握る手に力を込めながら、奴の名を呼ぶ。 ようやく、ようやくこの時が来ました。 今度こそ、仲間たちの仇を
「うん? 貴様は...... あぁ、隊員たちを置いて逃げた隊長か。 貴様のところの隊員、中々に見どころがあったぞ? もてあそばれるぐらいなら自爆を選ぶところと
「黙りなさい」
思わず撃とうとしたところで、制止の声がかかった。 そちらを見ると、全員が銃を構えていた
「くだらない事をべらべらベラべらべらと、鉄血のハイエンドモデルはみんなそうなのかしら?」
「ふふふ、すまないな。 ならこちらももてなしの準備をしないとな」
信号を偽造していたのか、それとも隠していただけなのか、辺りは敵の反応で埋め尽くされている。 だが、一発の轟音が炸裂する
「なに? これで私たちを止められると思ったわけ? だとしたら、舐められたものね。 それじゃあ手筈通りに、任せたわよM1918」
「・・・・・・ふふ、任されました」
これだけの敵反応を前にして、怯みもしないなんて。 やはり、指揮官の近くに居る人形は違いますね。 さて
「真面目にやりましょう」
「薄情なものだな、お前ひとりだけおいて行くとは」
「私だけで十分だからですよ? それもわからないんですか?」