【完結】シルヴァリオサーガRPG実況プレイ   作:ライアン

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特権階級が闇側のスタンスではいけない

 

 おはこんにちばんわ。今日も今日とてお兄様のお話を続けていきたいと思います。

 さて前回ですがアリエスの任務をこなしてチトセネキのお爺様と面識を持ったところまででした。ちなみに交流を深めていくとわかるのですが、実はあの方もう5年もすると不治の病を患いそう長くない身になります。チトセネキのメンタルが不安定になる事を承知の上であの余りにもスパルタが過ぎる部隊長継承の義を強行したのにはそうした背景があったわけですね。まさしくこの身を捨て石に次の世代に託したわけです。

 それはさておき、とりあえずシズルちゃんとの約束の日になりましたので此処は迷わずシズルちゃんを選択します。

 

「タツヤお兄様!ようこそお越しくださいました!約束、ちゃんと守ってくださったんですね」

 

 そりゃ勿論。お兄様嘘つかない。此処で選択肢が出ます「妹に対する兄のように接する」と「奏家次期当主として潮家の息女をエスコートする」のどちらかを選ぶ形式ですが、今回は前者を選びます。後者を選ぶのはシズルちゃんが立派な淑女になってからです。

 

「はい!今日はよろしくお願いしますね!」

 

 というわけで逸れないようにしっかりシズルちゃんと手を繋いでお出かけです。ワクワクしているシズルちゃんをしっかり見守りながら街中を散策です。当然ムラサメ大尉と潮家からも出された護衛の方が常時護衛についている状態です。まあ街中って言ってもアマツ基準では大衆店でも平民基準で言えば立派な高級店とかがそろっている区画なんだけどね。この時代のアドラーはかなり貧富の差が激しくていわゆる中流階級が少ないですし、街中を歩いていても当然ヴェンデッタ時代のような活気はありません。

 そういういわゆる平民や庶民の現実を知る的なアレはまたの機会です。今回はあくまでアマツ基準での平民、つまりはブランシェ家のような貴族ではないものの裕福で社会的地位の高い平民が住んでいるような区画を探索です。この区画であれば潮家のご両親もギリギリでセーフを出せる程度には治安が良く、お嬢様なシズルちゃんがイメージする幸せで勝ち組な平民達が暮らしているわけですね。

 ちなみにそういう区画なのでアリエスの兵士が警備についていますが、基本的にこの時代のアリエスはお兄様が本来幼年学校卒業して速攻で配属される予定だった辺りからもわかる通り、軍の内部でもエリートが配属されます。なので基本上に阿り下には横柄と言った感じです。お兄様はアマツなので当然向こうも無礼を働けませんが、この辺スラム出身とかにするとあからさまに見下して来たりするのでその辺が顕著に感じられます。ヴァルゼライド閣下は例外にしても、本当におっちゃんの人格者ぶりは凄いですね。よくぞまあ人格が歪まなかったものです。なお実戦経験は当然最前線でドンパチやっているバルゴやらと比較すればお察しの模様。

 

「わぁ……」

 

 キラキラと目を輝かせながらお店のショーケースを眺めていますね。実際は今シズルちゃんが身にまとっている服とか装飾品とかの方が今目を輝かせながら眺めているお店の商品よりもはるかに高いし良い品なんですが、まあこの辺は初めてのお出かけをしたことによる昂揚感が大きいのでしょう。

 さて此処で興味なさ気にしていますが、チラチラと視線をやって気にしているお店がありますね。此処は選択肢の中で「ちょっと見ていきたいから悪いけど付き合ってくれるかな?」を選びます。此処で「興味があるの?」を選びますとそんな事ありません!と無理して立ち去ろうとします。

 

「はい、もちろん良いですよ!」

 

 というわけで入りましたのは煌びやか装飾品だとか服だとかを売っている店ではなくエンジニア御用達の工業製品を売っている店です。原作でアクエリアスに所属していたことからもわかるように、シズルさんはバリバリの理系の才女ですので当然のようにこっち方面への興味・関心が強い人です。ただ何度か言っている通り潮と奏はアマツの中でも保守的な気質な家なので、そういういわゆる「女の子らしくない」趣味を打ち明ける事に抵抗を抱いております。ですがせっかくの才能をそうした外圧によって封じ込めてしまうのはずっ友ギルベルト君がため息をつくであろう勿体ない事なので、積極的に応援していきます。

 案の定というべきか食いつき具合が今までの店とは異なり、食い入るように見ていますね。まあ服や装飾品に困ったことはなくても、こういうのをお嬢様が見る機会というのは余りないでしょうしね。選択肢が出ましたので「こういうものが好きでも良いんだよ」を選択します。

 

「……本当にそう思いますか?女の子らしくないって思いませんか?」

 

 主人公よりも雄々しいと評判の粛清粛清悪は死ねぇい!みたいな感じのバトルヒロインがメインヒロインを差し置いて人気投票でヒロイン中トップを取っていたのが原作の作品で今更ですな。良いんだよ、こういうのが好きでも。好奇心を無理に抑えようとするのは良くない。

 

「じゃあもしも……もしもそのせいで誰も私をお嫁に貰ってくれる人が居なくなってしまったら、その時はちゃんとタツヤお兄様が責任を取って下さいね」

 

 アッハッハ、OKOK。お兄様ちゃんと責任取る。まあ心配しなくても君だったら引く手あまただよ。

 

「ゆびきりげんまんうそついたら針千本のーます。ゆびきった」

 

 と約束を交わしたところでシズルちゃんとのお出かけイベントは終了ですね。

 

「タツヤお兄様、今日はとっても楽しかったです!また遊びに来てくださいね!」

 

 満面の笑みを浮かべてロリシズルちゃんが見送りしてくれていますね。別れ際にシズルちゃんのご両親に「シズルちゃんが実は工学系に興味を持っているのかを伝えるかどうか」という選択肢が浮上しますが此処は伝えるを選択します。告げ口になってしまうのでは?と思われるかもしれませんが、ご安心ください。以前も言いましたが血統派のアマツは身内に対してはゲロ甘です。

 

「そうかシズルがな……全く言ってくれればいくらでも用立ててやったものを……いや、シズルにそうさせたのは我々か」

 

 ご存じの通り新西暦に於いてアマツは分野を問わず秀でた才が発現しやすい法則があります。なのでアマツの娘たるものこうあらねばならないみたいな圧力が強めの奏や潮に於いても、一度娘にそっち方面の才能があって興味が向いているとわかれば基本的にはその才を伸ばすよう取り計らいます。流石にその興味がヤバい方向だったり、アレなものであれば別でしょうがシズルちゃんのそれはちょっとばかり普通の女の子らしくないというだけで誰に憚るものでもありませんからね。

 

「いや、教えてくれてありがとうタツヤ君。今後とも君とそして奏の家とは末永く良き関係でありたいものだな」

 

 ちなみに此処までのプレイで血統派のアマツも実はそんなにアレではなかったのではないか?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、それはあくまでお兄様が奏家次期当主という彼らから身内と認識されている立場だからです。再三述べているように血統派は身内に対してはゲロ甘ですが、平民に対してはかなり冷淡です。この辺ヴァルゼライド閣下やおっちゃんと同期のスラム出身なり平民出身なりでプレイすると、うーんこのゴミカス共という気分になれます。

 そういう意味では血統派はまさしく身内を大事にするが、遠くの未来であったり顔も知らないどこかの誰かの為に自身や身内を犠牲にするような真似など決してできないという闇側の悪い部分が露骨に出ている存在と言えるかもしれません。闇側のスタンスは責任を背負わない小市民だからこそ許されるものであって、チトセネキがヴェンデッタの序盤で述懐したようにこの世にはそうではいけない責任を背負う立場があるのもまた事実なんですよね。責任を背負う立場の人間がどいつもこいつも顔も知らないどこかの誰かよりも自分の身内の方がはるかに大事をやってきた結果が、血統派のアマツに非ずんば人に非ずな態度であり今のアドラーの腐敗なわけです。

 

 ─というところでやや短いですが今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

・・・

 

「無論だとも!普通の女の子らしくはないかもしれんが、それがシズル・潮・アマツらしいという事なのだろう!ならばこそ俺はそれを決して笑いはしないさ。良いかいシズル君、普通でない事それ自体は決して責められるような事ではないのだ。かくいう俺も軍でも社交界でも変わり者で通っているしな!」

 

 ハッハッハと快活に笑いながら告げるその姿はその言葉が本心から告げられている事の何よりもの証左だった。シズル・潮・アマツにとってタツヤ・奏・アマツとは優しい親戚のお兄さんであった。物心ついた頃から潮の家を時折訪ねて、嫌な顔一つせずシズルに付き合ってくれる優しい人だった。血の繋がりこそないものの、シズルにとってはまさしく理想の兄そのものと言って良い。

 

「じゃあもしも……もしもそのせいで誰も私をお嫁に貰ってくれる人が居なくなってしまったら、その時はちゃんとタツヤお兄様が責任を取って下さいね」

 

 だからこそシズル・潮・アマツの口から出たその言葉も現時点では(・・・・・)然程重い(・・)意味合いではない。所謂小さな子供が良く口にする「将来はパパと結婚するの」という他愛のない言葉、そんな程度のニュアンスだ。

 

「ああ、無論だとも!言葉には責任が伴うものだからな!もしもの時はきちんと俺が責任を取ろう!---まあ尤もそんなもしもなどは万に一つ以下の可能性だろうがな!シズル君のような可憐な淑女、きっと世の男どもが放っておかんだろうさ!ハッハッハ!!」

 

 だからこそタツヤ・奏・アマツもあっさりと了承し指切りの約束を交わす。それは誓いと言うような将来の行く末を決める類のものではなく、ほんの些細な約束に過ぎなかった。両者の間にある感情はそれこそ仲の良い兄妹のようなものでしかなかったからーーー少なくともこの時点では。




未来の天秤副隊長「9歳も年下の妹のような子に手を出すのって僕はどうかと思います!」
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