【完結】シルヴァリオサーガRPG実況プレイ   作:ライアン

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総統は悪の敵
ギルベルトは正義の味方
お兄様はなんだろね


エスペラント

 おはこんにちばんわ。今日もお兄様のお話を続けていきたいと思います。

 さて前回はシズルちゃんとのお出かけイベントが終わったところでしたが、ここいらで以前より予定していたスラム訪問を行おうと思います。幸いなことに今のお兄様はアリエス所属の高級将校なので、帝都の治安維持のために一度スラムを視察するみたいな事をしても変わり者だとは思われても、一回程度ならそこまで問題視はされません。あんまり頻繁に訪れていると問題視されますが、一回だけ訪問してそれ以降はスルーだとむしろ血統派の面々はスラムの実態を知って夢見がちだった若者が「救われるべき可哀想な弱者」など早々居ないという事を知ったのだと解釈して警戒度合いが減るので、一回はスラムを訪れておくのが吉です。

 そんなわけでパッパとマッマにちょっくらお出かけしてきまーすと家を出ます。パッパとマッマもまさか我が子がスラムに行くとは思っていないのであっさりと送り出してくれますね。というわけでスラムの前まで来ました。此処がコールレイン姉弟のハウスね。

 

「……タツヤ様、差し出がましいようですが余りこういう場所を訪ねるのは控えた方がよろしいかと」

 

 案の定護衛のムラサメ大尉が止めて来ましたね。ですが此処で引き返したら何の為に此処に来たかという話なので此処は「否定」と「燃」を選んでおきます。

 

「……御意。それがタツヤ様のご決断であれば私はそれに従うのみです。我が剣を以て必ずや御身をお守り致しましょう」

 

 ムラサメ大尉の信頼度がAを超えていて【ムラサメの忠義】が芽生えていたのでムラサメ大尉もOKしてくれましたね。この際【ムラサメの忠義】が芽生えていないと護衛として看過できないという事でスラムに入る事が出来ません。また知力偏重のもやし状態でもその忠義ゆえに「万一があり得るのでご自重下さい」と制止されます。ですがお兄様の場合自分の身を自分で守る程度には強く、【ムラサメの忠義】を獲得しているので入る事が出来ます。

 というわけでスラムへ突撃。いやぁ当然ですが、あからさまにヤバそうな連中がこっちをジロジロと観察していますね。まああからさまに裕福な人間が突撃したらそりゃ当然です。襲い掛かってこないのは明らかにタダものじゃないオーラを纏っているムラサメ大尉が睨みを効かせているからでしょう。

 

「よう兄ちゃん、あんたずいぶんと良い服着ているじゃねぇか。こちとらもう何日も洗っていないボロ切れをずっと着ていてなぁ。ちぃっとばかし恵んでくれねぇか、良いだろう?どうせすぐに新しい服を買えるんだからよぉ、ちょうど服の替え時だとでも思ってくれよ」

 

 とかなんとか言っていたら大分奥まで進んだ時点でチンピラ君たちが絡んできましたね。見たところ結構な数が居るので多分数を揃えればいけると思ったんでしょう……可哀想に。

 

「失せろ塵ども。我が主は慈悲深きお方、故に私も一度の暴言には目を瞑ってやろう」

 

 あの、君達ケガする前に退いた方が良いよ本当に。この人ワーグナーの群れを相手に「安心できるな」って言い放って星辰光使われなければゾディアック隊長とも斬り結べる化け物だから。

 

「へ、アンタがいくら強かろうとこの数を相手に……」

 

 とかなんとか言っていたらチンピラ君曰くの何日も洗っていないボロ切れが本当にボロ切れになってしまいましたね。それでいてチンピラ君は怪我をしていません。これがムラサメの剣技だ。

 

「二度は言わん。次はそのボロ切れではなく貴様自身を切り刻む。失せろ、これは最後の忠告だ」

 

 女の子だったらキュンと来てしまいそうなムラサメ大尉の雄姿。チンピラ君も流石に格の違いを悟ったのでしょう、すたこらさっさと退散していきますね。やはり暴力、暴力は全てを解決する。

 

「やはり此処は掃き溜めですなーーータツヤ様、やはり御身はこの場所では余りにも目立ち過ぎます。余り長居するのはこの地の住民の為にもならぬと愚考する次第でございます」

 

 そしてチンピラ君とのエンカウントが発生したことでムラサメ大尉がもう引き上げましょうと提案してきましたね。マイナ姉ちゃんエンドを狙うのであれば押し切ってより奥に進み、孤児たちが固まっているコロニーを当たっていくべきなのですが、今回目指しているのは副総統ルートなので素直に忠臣の言葉に従っておきます。

 

「ご理解頂けたようで何よりです」

 

 ムラサメ大尉があからさまにホッとしていますね。まあ当然だけどあんまり歩いていて気分が良くなるようなところじゃないからね。といったところでスラム訪問イベントは終了です。此処からしばらくは大きなイベントも起きないのでまたキンクリです。おそらくあの世界の歴史の教科書にも記載されるであろう歴史的な出来事が発生する新西暦1021年まで一気に飛びます。そうですエスペラントの誕生です。ちなみにこの4年の間にお兄様の階級が一つ上がって大佐になりました。ステータスの方も攻撃力:B 防御力:B 敏捷性:A 技量:A 精神力:AA 知力:AAと至って順調なペースですね。防御力は意図的には上げるつもりはなかったんですが、ムラサメ大尉とせっせと稽古していたら自動的に上がりました。ヴァルゼライド閣下とは余り接触できない状況なのもあって光堕ちによるリセットをしなくて良いのもうぷ主の精神衛生上良かったです。

 

「エスペラント……新時代の超人兵士か……よりにもよってあの男がそんなものになってしまうとは……」

「ですが流石にこれを無視する事は出来ますまい。そうなりますとこれを開発したアクエリアスは当然ながら、被験者となったあの男をそのまま大尉に据え置きというわけにはいかないかと」

 

 はい、そんなわけで原作に於いて総統閣下がランスローとかアオイちゃんとかの軍の高官を集めて会議をしていた場所で、現在のアドラーに於いて軍の中枢を牛耳っている血統派の皆様が右往左往しておりますね。時系列としては審判者よ天霆の火に下るべしが行われて最初のエスペラントとなったヴァルゼライド閣下とそれに続いたギルベルトによってエスペラントってこんな感じの存在だよーというデモンストレーションが行われたところです。正直、後続のハードルをガン上げしている感がある二人ですね。おっちゃんとかエスペラントになった直後に自分のスペックと友人二人と比較して割と落ち込んでいそうです。なおこの世界ではそこにお兄様も加わる模様。すまんな。

 

「……改革派の連中は息を吹き返すだろうな」

「とはいえ握りつぶしてしまうにはあまりにも惜しいでしょう。何よりも今のところエスペラントとなったのはヴァルゼライドとハーヴェスの両名しかいないのです。我らの与り知らぬところでヴァルゼライドめがこのようなプロジェクトの被験者となっていた以上もはや監視役を申し出ていたハーヴェスめがその実ヴァルゼライドと通じていたのは明白。対応を誤ればそのままあの両名が我らの首を取りに来かねませんぞ。何せ件の超人兵士となった者は今のところあの両名しかいないのですから」

 

 そうだねヴァルゼライド閣下とギルベルトのコンビがその気になったら実戦経験不足している張子の虎状態のアリエスの兵士とかあっさりと蹴散らされていくだろうからね。頼みの綱はライブラだけど、流石の戦闘民族朧もエスペラントになっていない状態であの二人を相手取るのは無理ゲーだろうしね。瞬く間に警備を突破されてガシッボカッ血統派は滅んだ。ガンマレイ♪ってなっちゃうだろうね。まあ決して短慮な方ではないから完全な強硬策に打って出るのはそれなりの準備を整えてからだろうけど。今の時点で血統派を一掃しても流石に原作のように圧倒的な支持を以て総統に就任する事は難しいからね。

 

「そうだな、ならば兎にも角にも今は我らに付き従う者の中からエスペラントを増やす事が先決か」

「ええ、その通りです。特に我らの警護を務めるアリエスに勤めるものをとにもかくにも優先的にエスペラントにするとしましょう」

 

 うーんこの清々しいほどに自らの保身ばかり考えている塵屑共。此処で自分が三人目のエスペラントの被験者になる事を申し出るかどうかの選択肢が出ますので、此処は迷わず申し出る方を選択します。此処で申し出ないとお兄様は奏家次期当主に万一の事があってはいけないからという理由でエスペラントになれるのが、実験データがいっぱい取れてエスペラント技術が安全である保証が出来た半年後になってしまいます。うおおおおおおお兄様もヴァルゼライド閣下とずっ友に続くぜーーーーーー!

 

「何!?貴官がエスペラントになると……意気込みは買うが……もう少し自らの身を大切にした方が良いのではないかね?」

「うむ、やるのであれば下々の者を使い十分な検証が行われて安全性が十二分に確保されてからだろう」

 

 案の定止められますが此処はお兄様の溢れる知性と燃え盛る意志によって説得です。

 

「そこまでの覚悟というのであれば……」

「……貴官とその懐刀がエスペラントになってくれれば抑止力としては十分というもの。成功の暁には貴官には准将の地位を以て報いさせてもらう」

 

 まあお兄様実はヴァルゼライド閣下とツーカーな仲なんですけどね。この4年間二人との接触を極力避けていた甲斐あって血統派の皆様はお兄様をまるで警戒していませんね。ちなみに副総統就任の条件であるゾディアック隊長ですが本ルートでは基本アリエスの隊長を目指します。というのも大虐殺に於いて一番早く迎撃をすることが出来るのはヴァルゼライド閣下とツーカー状態で血統派のお歴々を粛清しようとしていたライブラか帝都防衛を担っているアリエスのどちらかなのですが、ライブラ隊長は朧の人間じゃないと就任できませんので消去法的に残っているのがアリエスの方となります。そしてアリエスは血統派の牙城ですのでその隊長になるには必然的に血統派のアマツでないとなる事が出来ません。従ってアリエスの隊長就任までは血統派のように見せておきます。隊長になってしまえば後はこっちのもんです。信じてアリエスの隊長にした奏家の嫡男が英雄の光をキメていたなんて……

 

「なんだと……俺にはエスペラントになれる素質がないだと……!?」

「はい、残念ながら。こればかりは完全に先天的な素質に左右されますので。残念ながら中尉にはアストラルと感応する才が一切御座いません」

 

 そしてエスペラント技術が発見されたという事は当然この方にとっては黄金時代の終わりを意味します。

 ムラサメ大尉が絶望顔を浮かべていますね。そんなムラサメ大尉とは裏腹にお兄様には当然のようにエスペラントとしてかなり高い資質があるとエスペラントとは何ぞや的な説明をしております。この辺は大体原作で説明されている通りの内容なので倍速です。

 

「タツヤ様……私とお手合わせを頂けないでしょうか。どうかこの私がーーームラサメの刃が時代遅れの徒花などではないことを証明する機会をお与え頂きたく!」

 

 ムラサメ大尉が必死の形相で頼み込んできましたので、当然受けます。

 というわけで模擬戦スタートです。トリニティの序盤でグレイ、アッシュ、アヤさんの三人をあしらいグランドルートでもギルベルトとやり合えるだけの領域になっていたアッシュに押されながらもやりあえていたのからわかる通り、ムラサメ大尉は技量がEXに設定しており【ムラサメの剣技】を所有している強キャラユニットです。いくらお兄様がエスペラントなって大幅にスペックが強化されたとは言え、近接戦を挑むと相応に手こずらされますしプレイヤースキル次第ではジャイアントキリングされてしまう可能性もあります。

 ですがお兄様は拡散性と干渉性の双方がAの為遠距離から広範囲殲滅が出来るムラサメ大尉にとってはある種の天敵です。なので此処はサクッと星辰光を発動させて終わらせます。さらばムラサメ大尉。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 衝撃の余り茫然自失といった状況ですね。無理もありませんね、まさしくムラサメ大尉にしてみれば唐突に自らの生き方を奪われたも同然ですから。此処で選択肢が浮上します。当然迷わず「貴官に対する信頼は変わらない」を選びます。というか此処で「貴様はもう用済みだ。役立たずのナマクラが」の方の選択肢を選ぶ鬼のようなプレイヤーは居るんですかね?それはさておきさらに「これからも剣として頼りにしている」と「これからは盾として私の愛する家族を守って欲しい」の選択肢が浮かびます。

 前者を選択するとコールレイン少佐によって心をへし折られるまで原作と同様に死に物狂いで粛清任務をこなしてくれます。後者を選択すると奏家の警護に就くようになります。前者の方がチトセネキとのコネクションが強化されて信頼度が上がるのですが、此処は後者を選びます。というのもムラサメ大尉が人としての救いを得る事が出来るのはこちらの方だからです。理由はトリニティをプレイした方ならなんとなく察しがつくと思います。

 

「……それが……タツヤ様のご意志というのであれば……私は……それに従うのみです」

 

 やっとの思いで絞り出したといった感じですね。でも下手にこれまでと変わらず一緒に戦おうなんてしようとするとどう足掻いてもムラサメ大尉はアスクレピオスの大虐殺を乗り越える事が出来ずに死んでしまいますので、これが最善です。触れた瞬間分解されてしまうマルスさんと遠距離から広範囲を氷漬けにしてくるウラヌスちゃんとか流石にどれだけ剣技が優れていようとも生身じゃどうしようもないからね。

 

 ─というところで今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。




次回はムラサメ師匠視点の話を予定です。
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