【完結】シルヴァリオサーガRPG実況プレイ   作:ライアン

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『ねぇお父様…スラムの人達は どうして人間じゃないの?なぜ燃やされてしまうの?』
『こういう事を”自業自得”と言うんだよ考えてごらん彼らがアマツに生まれて来なかったのがいけないんじゃないか』
『ほんとだ!アマツに生まれてくればよかったのにね~!ばかね!』


太古の秩序が暴虐ならばその圧制を我らは認めず是正しよう

 

 おはこんにちばんわ。今日もお兄様の物語を続けて行きたいと思います。前回はヴァルゼライド閣下の頼みでチトセネキを紹介する事になったところまでです。当然ですが頼んできたのはヴァルゼライド閣下なので色っぽい話では全くありません。いよいよ淡家終焉のカウントダウンが始まったというだけです。とりあえず次回のコミュでチトセネキに接触しますが、その前に今回は通常任務とは異なる特殊任務【連続猟奇殺人事件の調査】(要ジェミニとの協力)というものがあるのでそちらを選びます。まあ皆さんお察しの通り、生まれや育ちに何一つとして不自由がなかったはずなのに生まれついた時からとにかく人を殺したくて仕方がなかったという悲しい過去を一切持たない気合の入った殺人鬼さん案件です。

 

「以上の事から現在帝都に聖教国出身の連続猟奇殺人犯ジョーカーが潜伏している可能性は極めて高くアリエスの協力をお願いしたく参上いたしました」

 

 まだジェミニの隊長になっていない准将のアルバートのおっちゃんが事件の説明をしております。ジョーカーというのはダニエルおじさんの芸名です。犯行現場に意味深にトランプのジョーカーを置いていく事からこの異名がつきました。多分特に意味はなくてそれっぽい演出をするための小道具なのでしょうね。

 

「以上が現状我々が掴んでいるジョーカーの情報になります。厄介なのがこの男、義賊を気取っているためか熱烈なファンが結構いましてね、そういう連中が逃亡の手助けをしたり、こちらの邪魔をしてきたりで手を焼いているわけですーーーただこれは小官の所感なんですがどうにもこいつ妙に嘘くさいんですよね」

 

 そして流石は総統閣下の竹馬の友、そんなおじさんの仮面に勘づきかけています。

 

「閣下はこいつが一体全体何の為にこんな大それたことをしてのけていると思いますか?」

 

 此処で知力がAAを超えている為に「殺しそのものが目的なように思える」が浮上しますのでそれを選択します。

 

「殺しそのものが目的……?いや待てよ、そういう事なのか?余りにも広範囲で大規模な犯行、何らかの政治的な意図がそこにあるのだと多くの人間が思い込んでいた。これほどの事をしでかす以上はそうした体制への大きな不満やある種の信念を持っているに違いないと。だが、違ったのか?こいつは単なる快楽殺人者で犯行の度に出す声明は全て官憲を欺き、自分の信望者を増やして自身の犯行への協力者を増やすための仮面に過ぎないーーーそう考えるならばターゲットにも犯行の度に出す声明にもまるで一貫性というものが存在しない事の辻褄が合う!」

 

 そしてこれだけでおっちゃんもまた正答へとたどり着きます。残念だけど相手が悪かったねダニエルおじさん。

 

「流石は中将閣下、おそらくは閣下の推測がビンゴですよ。その線で洗っていくとしましょう」

 

 というわけで本来の時空であればおっちゃんとダニエルさんの壮絶な頭脳戦が始まるわけですがこの時空だとアリエス隊長で知力AAAかつ謀略Aのお兄様、そして副官たるアオイちゃんまでおっちゃんに協力しているのでいかにダニエルさんと言えどどうしようもありません。あっさりと捕縛です。

 

「……アンタ方が俺を忌み嫌うのもわかるつもりだぜ。どれだけ殺した相手が救いようのない悪党だろうとそれでも俺がやった事が殺人という罪である事は間違いない。その件について言い訳するつもりはねぇさ。けどなぁ、他ならぬアンタ達ならわかるだろ!この世には法じゃ裁けねぇ悪がいるんだよ!今もその悪に虐げられて泣いている人が居るんだ!だから頼む!後ほんの少しの間だけでいい!俺を自由にしてくれ!必ず父ちゃんの仇を討ってやると約束したガキが居るんだ!その約束を果たしたら必ず俺はアンタたちの下へと出頭して裁きを受ける!約束する!」

 

 ダニエルさんの名演。うーん殺人衝動さえなければルックスと合わせて良い役者になれただろうに惜しい限りですね。当然聞く意味はないので粛々と連行します。

 

「!?頼む!待ってくれ!ほんの数日で良いんだ!監視役だってつけてくれたって良い!」

 

 いや、もうそういうの良いからダニエルさん。ネタ割れているから。それじゃあね。

 

「……やれやれ恐ろしいまでに堂に入った演技ですな。正直こっちの推測が間違っているんじゃないかと信じられなくなりそうなレベルでしたよ」

 

 本当にね。真相に関する事前知識とかなしにあんな事言い出すキャラとっ捕まえたら解放を選んじゃうプレイヤーは結構いそうだよね。

 

「……もしも仮に中将閣下と准将閣下の推測とは異なり、奴のこれまでの犯行が何らかの信念や義侠心に基づくものだったとしても罪は罪です。我らが為すべき事は変わらないかと」

 

 アオイちゃんの言う事も正論ですね。仮にダニエルさんが仮面ではなく本心から必殺仕事人的な事をやっていたとしてもお兄様、アオイちゃん、おっちゃんの立場としては捕まえるしかありません。それはそれ、これはこれという奴です。

 

「確かに、大佐の言う通りだな。俺らは為すべき事を為しただけだ。ただどうしても時折思っちまうんだよ。俺はクリスの奴に出会ってアイツに付いて行こうとがむしゃらにやっているうちに此処までたどり着くことが出来た。クリスやギルベルトやそこにいるタツ……奏中将程ではなくとも一角の存在になれた自負はある。だけど果たしてクリスに出会えてなかったら俺はどうなっていた?ひょっとすると生まれを恨んで、自分がこうなのは全部この世の中が悪いんだと凶行に走るようになっていたんじゃないか?そうだとするなら、俺にこうしてとっ捕まえている連中をどうこう言うような資格があるんだろうかってな」

 

「……」

 

 うーむこのおっちゃんの圧倒的人格者ぶり。どこかの何言ってもヴァルゼライド閣下ならryで封殺してくる光に目ん玉焼かれた眼鏡も見習ってどうぞ。え?見習っている?アルバート・ロデオンは自分が掛け値なしの敬意を抱く戦友の一人だって?ア、ハイ。左様でございますか。

 

「と埒もない事を言っちまったな。忘れてくれれば幸いだ」

 

「いえ、他ならぬ不遇の境遇から上り詰めた准将のお言葉胸に留め置かせて頂きます。聊か甘いのではないかと思わぬでもありませんが」

 

 この頃のおっちゃんは不遇の身でありながら准将にまで上り詰めた改革派の重要人物の一人なのもあってアオイちゃんからの評価も高いです。本編での辛辣な態度は大体ヴァルゼライド閣下の幼馴染でありながらヴァルゼライド閣下に反旗を翻した事への憤りが原因でしたからね。それさえなければこの二人の人間的な相性は悪くないというかむしろ良い部類に入る事でしょう。まあおっちゃんの場合、相性悪い奴がいるとすればそれはまず以て相手の責任だろうって人格者ぶりですけど。何はともあれ、これにて任務完了です。この任務と諸々の功績によって、グランセニックに買収されていたことが発覚して粛清された先代のせいでしばらく空位だったジェミニ隊長におっちゃんが就任する事が確定します。

 

 そして休暇になりましたのでチトセネキのところを訪ねてヴァルゼライド閣下がチトセネキに会いたがっている事を伝えます。

 

「ほうヴァルゼライド大佐が私と会いたいとーーーそれは願ったりな話です。私も以前よりタツヤ殿と神算鬼謀を以て知られるハーヴェス少将を差し置いて改革派のトップを務めている彼には一度会ってみたいと思っておりましたので」

 

 ちなみにおっちゃんが准将、ギルベルトが少将になっているのにヴァルゼライド閣下が大佐なのは当然血統派の妨害工作によるものです。とにかくヴァルゼライド閣下だけはこれ以上求心力や影響力が増大しないように全力でその足を引っ張っている事に加えて、改革派のトップであるヴァルゼライド閣下の腹心とされる二人をあえてヴァルゼライド閣下よりも上の階級にすることで改革派内での主導権争いを誘発しているわけですね。まあ前者はともかく後者はまるで効果を挙げていないんですけどね。まあそれはともかくとしてこれにてヴァルゼライド閣下とチトセネキの会談が成立です。

 

「協力を求めます、裁剣女神(アストレア)殿。軍の腐敗を一掃するために」

 

 はい、そんなわけでチトセネキもこれまでヴァルゼライド閣下と出会った幾多の人たちのように「---なんだこの男は」な心境になって同盟を即決です。これによってアリエス、ジェミニ、ライブラという三つの部隊を改革派は事実上掌握したわけですね。いよいよもって淡家最期の日が近づいて来ました。

任務でジェミニ、ライブラと共同の【淡家の調査】が浮上しますのでしばらくはこれを選択します。淡家も伊達に長くアドラーに君臨してきた名家ではなくまあ中々巧妙に捜査を掻い潜ってきますが、1カ月もすればポイントが規定値に溜まって言い逃れが出来ない動かぬ証拠という奴をゲットです。というわけで【淡家の粛清】を選択です。ライブラとアリエスだ!大人しくしな!まあ大人しくするわけもなく、淡家お抱えの正規軍であるゾディアックとは別の私兵部隊が立ちはだかります。エスペラントも何人か含まれていますが、それでもお兄様とチトセネキ、そしてヴァルゼライド閣下までいるこの状況で苦戦するはずもありません。順当に蹴散らしていきます。このメンツを苦戦させたかったら最低でも魔星級の存在が居ないと話になりません。

 

「奏、漣、朧!尊き天津の血を引きながら下賤な血へと自ら降ったこの恥知らず共めが!そして天津の御世を踏みにじらんとする卑賎な者めが!一体如何なる道理を以て我らを裁くというのか!」

 

 恥知らずに恥知らずって言われちゃったよ。カナエ殿のパッパと思しき淡家の御当主様が顔を真っ赤にして盗人猛々しくこちらを非難しています。チトセネキも怒りを通り越して呆れ顔を浮かべていますね。とりあえず「淡家の罪状を読み上げる」を選択して「冷」を選びます。お兄様の溢れる知性による無情なマジレス神拳です。

 

「ふざけるな!貴様らはそのような些事で同胞である我らを裁こうというのか!」

 

 うん。罪には罰を。悪には裁きを。それが在るべき世の中というものだよ。完全な因果応報までやっちゃうと行き過ぎになっちゃうけどね。

 

「ふざけているのはそちらだろう。貴様らそれでも本当にアマツか?何故貴種足る者の務めを果たそうとしない。義務を果たさぬ特権階級など国家にとって害でしかない。我ら朧は帝国の剣。国家に仇為す寄生虫を見逃す道理などありはしない」

 

「ク……世の中を知らぬ小娘が!そのような綺麗ごとばかりで国というものは回らんのだ!このような事多かれ少なかれどの家とてやっている事だ!我らの罪を糾弾するという事はそれ即ち今の世を否定するという事だぞ!」

 

「そうだ。それがこの国の現状ならばこそ我らはそれを是正する為に立った。務めも果たさず生まれ持った特権に胡坐をかき私服を肥やす貴様らが如き悪党が我が世の春を謳歌し、罪なき民が泣く事となる時代は終わりだ。これより先は我らが新しき世を築く」

 

 太古の秩序が暴虐ならばその圧制を我らは認めず是正しよう。勝利の光で天地を照らせ。清浄たる王位と共に新たな希望が訪れるーーーというご存じヴァルゼライド閣下の政権公約ですね。

 

「本当にそんな事が出来るとでもーーー」

 

()()()()()()()()。現に長きに渡る雌伏の時を経てついにこの刃は貴様らへと届いた。宿業(みち)は重いが、しかしそれを誇りへ変えよう。俺はこの道の先にこそ(だれか)の笑顔と幸福があると信じている」

 

 出来るかどうかじゃないやると決めたらやるんだよというシルヴァリオ光属性のいつもの奴です。そして、はい格付け完了です。真実本気かつ全力で(だれか)の為に新時代を作ろうだなんてしている御伽噺のような存在を前にして淡家当主はもはや何も言う事が出来ません。そしてアオイちゃんが当人の意識的には畏敬に満ちた、傍から見たら恋する乙女の眼差しを現在は同じ大佐であるヴァルゼライド閣下へと向けています。惚れましたねこれは。

 

 と淡家の粛清が終わったところで今回は此処まで。ご視聴ありがとうございました。




ダニエルおじさんがぺら回ししているところ凄く描きやすかったノーネ(なんかそれっぽい感じの事を適当にでっち上げて書けばいいので)
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