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の@様が描いてくださったタツヤお兄様の姿となります。
こんなにこやかな笑顔を浮かべているけど戦場だと冷徹に敵を焼き払うし、命の取捨選択がバッチリ出来て上手く燃料に代えるのが滅茶苦茶上手い人だよ!
おはこんにちばんは。今日もタツヤお兄様のお話を進めていきたいと思います。前回から特にイベントもないためスキップした結果、いよいよ聖戦待ったなし!ゼファーがやらねば新西暦終了!!の年となる新西暦1032年となりました。軍事帝国アドラーは順調に領土を拡大、チトセネキの活躍もあってアンタルヤの領土であったセントローマの上半分を併合する事に成功しました。そして原作と違いおっちゃんがジェミニ隊長を務めているのでランスローの諫言に見せた発言も特にないため、会議は波乱が起きる事もなく普通に終了です。なお一年早く併合を前倒ししたという事はつまり諸々予定していた併合後の統治についても前倒ししなければならないという事であり、副総統であるお兄様はデスマをしないといけないという事の模様。うーんこの。これが英雄の背中に続いて英雄の補佐をするという事だ。
「副総統閣下、少々よろしいでしょうか」
会議が終わったところで今回の併合の殊勲者であるチトセネキが声をかけて来ました。いや仕事忙しいから無理、後にしてと言う事も出来ますがここは普通に会話するとしましょう。
「ありがとうございます。直截に尋ねさせて頂きますが総統閣下がどうにも急いている理由、閣下はご存じですか?」
え、そりゃ勿論。お兄様はヴァルゼライド閣下のマヴよマヴ。なんで併合を急いでいるかと言えばそうやって領土を拡大する事で魔星の素体候補を見つける事でデータサンプルを取っていくことで何とかヴェティママンが目覚めないか、あるいはヴェティママンに代わる干渉性特化の魔星が誕生しないかのチャレンジをしているのよ。まあ実際に鍵を握っているのは死んだことになっている君もご執心の元少佐殿なんだけどねHAHAHAHAHAHA。
「なるほど、流石は総統閣下が不遇の身であった頃からの盟友。総統閣下からの信頼も当然のように絶大というわけですか。アオイの奴などはさぞかし内心妬いている事でしょう。ああ、なぜ総統閣下は私にはそのご深慮を教えて下さらぬのか。私では未だ副総統閣下やロデオン中将程の信を置かれるに至っていないのだろうかーーーなどといった具合にね」
アオイちゃんはアオイちゃんでかなり信頼されているんだけどね。おっちゃんもおっちゃんで史実だと決裂しちゃっているし。
「閣下、私は貴方の、いいえ貴方方の祖国に対する愛と献身を知っておりますし信じてもおります。ですがその上でもしも貴方方がこの国を誤った方向へと導くようであればその時は私もまた私の持つ責務を果たします。そのような事態とならぬ事を私も祈っていますよ」
総統とお兄様とおっちゃんが三人揃って何やら裏で色々やっていることにネキは当然のように勘づいておりますね。アオイちゃんも当然察してはいるんですがアオイちゃんの場合は総統が自分に教えてないという事は自分が知るべきことではない案件だと総統への忠誠心で自分を何とか納得させているのでしょう。しかし、ネキの場合はもしもトップが暴走したらそれを止めるのが役目な立場でありヴァルゼライド閣下に敬意は払っていても忠誠は誓っていない立場なのでこうやって釘刺しに来たわけなのでしょう。
そんな感じでネキとの心温まる交流の時間が終わり、祖国を守る誇りと共に職務に精励していた哀れな戦車兵のおじさんと天秤兵が三人程犠牲となり、眠っていたヴェティママンが目覚めた事で運命の車輪が回り出しますが、まあお兄様のやる事には然程大きな変わりはありません。お兄様副総統、いくら帝国軍の中でも上から数えて5番以内に入るようなエスペラントと言えど、もうそんな現場にホイホイと出て良い立場じゃない。え?じゃあ総統閣下の「ーーーお前の慟哭は此処で終わる」はなんなんだって?それはまあほらホイホイ前線に出るような立場じゃなくなっても出るからこその英雄って奴だよ。ゼファーさんがマルスさんにボコられたり、アスラさんにボコられたりしていますが副総統であるお兄様はその辺特に関わる事無く日々が過ぎていきます。ゼファーさんの監視は専らライブラとジェミニがやっているからね。
さてそんなわけで迎えた祝祭の日。この日は文字通り帝都はお祭り騒ぎですがお兄様は仕事があります。といっても普段の仕事とは違って総統閣下と一緒にオープンカーに乗って、アリエスに護衛されながら市内を進んでいくパレードをやるというアレです。正直護衛いるのかこの二人に?って感がありますが、まあパレードとはそういうものですから。質実剛健がアドラーの気風ですけど、こういうのも大事だからね。特に総統閣下はアドラーの英雄じゃけぇ、たまにはこういうお顔出しも必要です。そんなわけで愛を込めて親愛なる帝都の民に笑顔を浮かべながら手を振りましょう。
「相変わらず手慣れた物だな」
苦笑めいた表情を浮かべながら隣にいる総統閣下が話しかけてきました。ガッハッハ、何せお兄様は生まれつきの貴種ですからね。こうやって愛想振りまくのも馴れたもんですよ。いや血統派時代だったらアマツたるもの下々の人間に媚びを売る必要ないみたいなノリだったからこうやって帝都の皆さんに笑顔で手を振る事もなかっただろうけどね。総統閣下もたまには笑顔の一つ位浮かべたら?
「何度も言うが俺はお前とは違いどうしようもない破綻者であり塵屑だ。彼らの歓呼に値するような男ではない」
とこんな感じでヴァルゼライド閣下は笑みこそ浮かべないものの、それでも時折民に向かって手を振って総統閣下が手を振る度にそれを向けられた子供たちが大はしゃぎで手を振り返してます。総統閣下も気持ち普段よりも穏やかな表情を浮かべている感があります。この笑顔こそが総統閣下が築き上げたものなんだから胸を張って欲しいね。なお聖戦が発動した場合みんな纏めて吹き飛ぶ模様。頑張れゼファーさん頑張れ!あなたは今まであんまりよくやってなかった!あなたは出来ない人だ!だけど貴方が滅奏炸裂!ゼファーがやらねば誰がやる!?をしないとみんな吹き飛んでしまうんだ!だから頑張ってね♡
さて昼間のパレードが終わって今度は夜に行われる舞踏会に参加です。こっちの方は総統閣下は不参加で奥さんと社交界デビューを果たした愛しの妹と未来の義弟達と一緒です。息子たちはまだ小さいので実家でお留守番です。使用人たちがちゃんと面倒見てくれるよ。とりあえずおべっか使いながらすり寄ってくる感じの上流階級の人間を適当にいなしていきます。お兄様、アマツの当主。シズルさんアマツの娘。夫婦揃ってこの手のアレは十八番。ちなみにこの舞踏会ですがヴェンデッタでのルート決定のアレなので画面の端にゼファーさんもいます。せっかくなのでゼファーさんにも話しかけてみましょう。よ、おひさ~~~元気してた~~~。
「こ、これは副総統閣下……一体何の御用でしょうか。俺のような小市民としては閣下のような方にお声がけ頂いて有難いと同時に恐縮するばかりなのですが」
まあ当然ですけどゼファーさんはシラを切るモードに入っています。コミュったの一回きりでそこまで親しかったわけではないですしね。さながらヘリオスさんに話しかけられた一般人のおじさんみたいな気分でしょう当人的には。本人の自己評価とは裏腹に小市民とは程遠いんだけどねゼファーさん。とりあえずゼファーさん、もうじき運命の車輪が回り出すから今のうちに命の洗濯をしておくんやでニッコリ。
そんな感じで談笑する時間が終わりチークタイムの時間です。お兄様は当然奥さんであるシズルさんと踊りますがさてさて運命の分岐点に差し掛かっているゼファーさんの方はと言えば……お、どうやら無事義妹でも巨乳のアマツでもなくインモラルの極みであるロリに手を出したようですね。ミリィルートならばまだしもチトセルートの場合聖戦エンド待ったなし*1だったので良かったです。
ーーーというわけで今回は此処まで。ご視聴ありがとうございました。
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「ああ、無論だとも。俺とクリスがもしも国家を誤った方向へ導こうとしていると判断したならば、その時は容赦なく処断すると良い。それこそが裁剣天秤の隊長たる君に与えられた役割であり責務なのだから」
チトセの放った牽制、それを受けても目前の相手は毛ほどの動揺もする事無く応じる。その瞳に宿っているのは出会った頃と変わらぬ情熱と理性の光であり、陶酔や妄信とは無縁である事が伺えた。
「その上で俺もアルもクリスの選択がこの世界の未来を拓くものだと信じているよ」
そうして主君に対する忠誠とはまた違った友誼に基づく信頼を微笑と共に告げてタツヤ・奏・アマツは立ち去っていく。
「小動もせずか……わかってはいたがやはりこの手の分野では未だ私はあの方に及んでいないな」
その後ろ姿を見送りながらチトセ・朧・アマツは敬意を込めながらも嘆息する。
クリストファー・ヴァルゼライドがこの国の頂点たる総統に君臨した事で軍事帝国アドラーは飛躍的な発展を遂げた。汚職と腐敗は一掃されて加速度的に増えていく領土と上向いていく経済。齎された好景気は国庫を潤し、潤沢な予算は社会福祉やインフラの整備といった公共の福祉に滞りなく回される。加速度的に祖国が良くなっていっているという実感は民に希望を齎し、その希望がより経済活動を活発化させるという好循環。当然のようにそれを齎した総統と副総統の声望は高まるばかり。市井の民や責任を背負わぬ一兵士であるのならば「総統閣下万歳!副総統閣下万歳!」と言っていれば良いのだろうが、チトセ・朧・アマツの立場を思えばそれで済ませるわけにはいかない。何故ならば彼女は裁剣天秤の隊長。いざという時には上位者たる総統や副総統でさえも諫めねばならぬ立場なのだから。
「とはいえまあ全く以てこれは難題だな、どちらか片方だけでも厄介だというのにその二人が手を組んでいて両者の関係性に付け入る隙など微塵もないのだから」
スラム出身ながら総統にまで上り詰めた生きる伝説クリストファー・ヴァルゼライド、その凄まじさはチトセをして敬意を払わざるを得ない。実際瞬間的な戦闘力という点で言えば自分の2枚は上を行くだろう。戦術家としても傑出しており、政情が安定してきた最近では流石に控えるようになったがそれでも就任直後に発生した周辺諸国との戦いではその手腕に幾度となく感服させられたものだ。
そしてそんなヴァルゼライドの補佐を務めるのがチトセとも縁深いタツヤ・奏・アマツ副総統だ。こちらはヴァルゼライドとは対照的に正面戦闘で競い合えば自分の方が上を行くという自負がチトセにはある。これは自惚れや思い上がりではなく当人も認めている事実だ。しかし、もしもタツヤがチトセと戦う段階になればおそらくそうした互角の条件での真っ向勝負等というものはさせてくれないだろう。何故ならば戦士として戦術家としてはチトセの方が上を行ったとしても戦略家として政治家として競えばタツヤ・奏・アマツは依然チトセのはるか上を行くのだから。いやおそらくその手の分野においてタツヤの上手を行く存在などというのはそれこそ数える位しかいないだろう。たびたび奇跡を起こして勝利をもぎ取ってきたヴァルゼライドとは対照的にどこまでもタツヤ・奏・アマツの戦い方は手堅く「勝つべくして勝つ」を体現するものなのだから。
「それでいて逆境に弱いというわけでもないのだから、全く以て余りの非の打ち所のなさに笑ってしまうな。私が言うのもなんだが全く天は二物を与えずという諺は一体何なのだという話だ」
ああ、全く以て自分も総統閣下万歳、副総統閣下万歳、あのお二人にお任せしておけば万事滞りなく進んで行くのだ。何も心配する事はない我らはただその背に続いていくだけで良いのだとそんな大多数の者達のように思考を停止する事が出来たらどれだけ“楽”だろうか。
「だがそういうわけにもいくまい。あの二人とて決して無謬でも絶対でもないのだからなーーーもしも探った結果が問題ないのであれば素直に謝罪するだけの事さ。ああ申し訳ない総統閣下、副総統閣下、あなた方のやろうとしていたことには委細問題はなかったよ。とんだ私の邪推だったーーーとな」
そうして裁剣女神は静かに決意を固めながら剣を取る。自らの持つ責務を果たす高潔な信念と共に。
実際聖戦が起こったら新西暦は終わって新しい世界が開闢するので嘘は言ってませんね!ただアドラーが吹き飛ぶだけです!!!