【完結】シルヴァリオサーガRPG実況プレイ   作:ライアン

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本編だとチトセネキの回想でまだ大佐だった頃にチトセネキに対して使っていた位だったヴァルゼライド閣下の貴重な敬語シーン


ヴァルゼライド閣下にも敬語を使っていた時代が存在した

 東部戦線からおはこんばんは、前回はのちに待ち受ける挫折など想像だにしておらずまだ希望に充ち溢れていた頃の若かりし師匠と出会って、バリバリの血統主義者のバルゴ隊長からのありがたいお話を聞き流し終わったところまででした。今回はいよいよ新西暦英雄伝説の主人公との出会いの話です。果たしてタツヤお兄様はその光に目を焼かれることなくノンケのままで居られるのかどうか、運命の分かれ道です。なお、運命の分かれ道は今後ヴァルゼライド閣下と接するたびに訪れる模様。うおおおおかかってこい、光の英雄。無限の光堕ちも昇天も、重ねた全てがお兄様の力だ!

 

 はい、というわけでこれがお兄様のお部屋です。最前線、そして一介の少尉とは思えない豪華なお部屋ですね。当然これは実家の威光が働いています。ずっ友ギルベルト君のお部屋はもっと簡素な感じです。平民や一般兵についてはお察しな待遇です。基地内にいるモブ士官さんに話しかけるとみんな新米少尉に接する態度とは思えないレベルの丁寧さで敬語使って接してきます。本来中尉さんとか大尉さんとか新米少尉のお兄様より階級上でお兄様の方が敬語使わないといけないはずなのにね。これが血統派全盛時代におけるアマツの権力って奴だ。うーんこの。

 

 さてバルゴへと配属された後ですが基本的な流れは幼年学校時代と変わりません。一週間の内6日間司令部付の参謀として働いて、残り1日は自由行動になります。え?ヴァルゼライド閣下やアルバートのおっちゃんと肩を並べてドンパチやるんじゃないかって?アッハッハ、やだなぁ。今の時代はヴァルゼライド閣下が台頭した後のグレイが「今のアドラーで満足しとけよ」と糞眼鏡に対して全然悪くないと評した実力主義になった後のアドラーではなく「アマツに非ずんば人に非ず」な時代のアドラーですよ。そんな時代でアマツの家の嫡男がほいほい兵士達と一緒に最前線に出るような真似をバリバリの血統主義者のカイト中将閣下が許してくれるわけないじゃないですかー。お兄様に何かあれば彰の家と奏の家の関係にヒビが入っちゃうからね。パッパとマッマがくれぐれもよろしくってお便り出したんだろうね。え?じゃあなんでわざわざムラサメ大尉までつけたんだって?司令部付の参謀だろうと最前線である以上心配だからって親心だろうね。お兄様、パッパとマッマにとっては可愛い自慢の息子だからね。アマツは愛が重い、これは新西暦における常識だからね。

 

 このゲーム、こういうところの作りこみがかなり細かいです。アマツの家の生まれにすると後方に配置されて知力方面の経験は積みやすいんですが、最前線に出て兵士としての経験を積むことが困難になっています。なのでチトセネキよりも上の年齢の朧以外のアマツの人間にして流れに身を任せるだけだと、大体アオイちゃんタイプの能力になっています。朧とかいう戦闘民族はアマツの中ではかなり例外的な立ち位置です。これが副総統就任やギルベルトエンドを狙うのであればチトセネキの兄にしておくのが一番楽な理由です。どれだけ策謀を巡らせようと新西暦世界に於いて最終的に大事なのは本人の戦闘力ってルシードの父親やチトセネキルートでのランスローや、ミステルさんルートでのミツバのババアの末路、そして結局総統を止めることが出来なかったおっちゃんなんかが証明しているからね。

 ちなみにこれはアマツの家にした場合だけでギルベルト君のようにアマツではない貴族位の家にした場合は精神力判定を行い、カイト隊長に直談判することで最前線の配置に変えてもらうことが可能です。アマツじゃない家の貴族の人間ならば、戦死したとしても「本人の希望を尊重しただけ」で済ませられるという事なのでしょう。なのでずっ友ギルベルト君は今頃運命的な出会いにより、ついに糞眼鏡へと進化を果たしている頃だと思います。さようなら公明正大な好漢ギルベルト・ハーヴェス。

 

 おい、それじゃあ総統閣下に会えねぇじゃねか冒頭詐欺かと思われた皆様どうかご安心ください。持つべきものは幼年学校時代の友達です。

 

「我が友、今日は是非とも君に紹介したい人たちが居るんだ!」

 

「お初にお目にかかります奏少尉。13歩兵小隊所属クリストファー・ヴァルゼライド軍曹であります」

 

「同じく13歩兵小隊所属アルバート・ロデオン伍長であります」

 

 はい、というわけでずっ友ギルベルト君が信頼度がAを超えていたことでかつてないハイテンションで未来の総統閣下に会わせてくれました。そうです最初の動画で説明したギルベルトと友人になっておくことのメリットが絶大といった理由の一つは幼年学校時代のステの伸びが雲泥の差になるからだったわけなのですが、もう一つがこれです。信頼度がA以上の場合こうしてヴァルゼライド閣下そしてアルバートのおっちゃんに引き合わせてくれます。ーーーちなみに一人のお兄様が此処で光に目を焼かれて旅立ちました。

 

「今回こうしてこの二人を君のところへと連れてきたのは他でもない、君に提案があってね。実はこの両名が士官としての知識を得たいと私に頼んできたのだ。ーーー全く以て素晴らしいとは思わないか?この二人は己が生まれや育ちを言い訳にして歩みを止めるような真似は一切しない。当然私は喜んで彼らの力となるつもりなのだが、それに君にも協力して欲しいのだよ、一人よりも二人の方が効率が良いのは言うまでもない事だからね」

 

 はい、トリニティが発売されたことで解消されたスラム出身のヴァルゼライド閣下とアルバートのおっちゃんはどこで士官としての知識だとかを身に着けたのか問題の回答が今目の前に広がっています。こうしてギルベルト君が滅茶苦茶ハイテンションで二人に教えたわけですね。当然断る理由はないので「肯定」を選んだと後に「燃」を選びます。

 

「君ならば必ずやそう言ってくれると思っていたよ、我が友」

 

「感謝致します。お二方がご教授下さること何一つとして決して無駄にはしないと此処に誓います」

 

「俺もお二人を後悔させないようしっかりと励みます」

 

 というわけでこれでヴァルゼライド閣下とおっちゃんからの信頼度と好感度を一気に稼ぐ事が出来ます。まあその度に光堕ちの判定が発生するわけですが、お兄様ならばきっと歩み切れると信じましょう。さてここで珍しくただの「肯定」「否定」ではない選択肢が提示されます。無論、ここは迷わず「代わりに君達も自分に色々と教えて欲しい」を選択した上で恒例の「燃」を選びます。

 

「それが少尉の望みと言うのであれば、無論喜んで」

 

「クリスはともかく俺なんかがどこまでお役に立てるかはわかりませんが、出来る限りの事はさせて頂きます」

 

 いや、おっちゃんあんたも比較対象がおかし過ぎるだけで十分ヤバいからね?エスペラントになって星辰光がそっち方面で役立つタイプだったとは言え、スラム出身で諜報部隊の隊長にまで昇りつめられる貴方も大概ヤバいからね?というゼファーさんに負けず劣らず感覚がぶっ壊れている未来のジェミニ隊長へのツッコミは置いておいて、これで休日の際にはヴァルゼライド閣下との模擬戦闘が発生して戦闘関連のステも上げていくことができます。当然ヴァルゼライド閣下もその経験を糧に成長します。これぞwin-winの関係という奴ですね。当然模擬戦闘の度に光堕ち判定が発生しますがお兄様ならばry

 

「タツヤ様、よろしかったのでしょうか?彰中将より訓示を頂いていたというのにその……あのような者達と交流を持って」

 

 え?訓示?何それ刹那で忘れちゃった。まあいいかあんな原作では描写さえされていないかませの長話。そんなことよりヴァルゼライド閣下だ!と原作を知っている我々ならば思いますが、ムラサメ大尉の危惧もこの時点では尤もなものです。何せヴァルゼライド閣下はスラム出身の下士官、カイト隊長は歴としたアマツの人間で栄えあるゾディアックの隊長。常識的に考えれば奏家次期当主のお兄様が親交を深めるべきは当然後者です。なのにお兄様と来たらそのカイト隊長からの忠告を思いっきり無視して、ヴァルゼライド閣下と交流を深めようとしているわけですからムラサメ大尉の立場からすれば忠言の一つや二つ入れて当然というものでしょう。ムラサメ大尉の発言もあくまでお兄様の身を慮ってのこと、決してスラム出身の二人に対する差別心などから出たものではありません。なので此処では「肯定」を選んだ上で「燃」を選びます。お兄様の抱くその熱い思いをムラサメ大尉へとぶつけてやるのです。

 

「なるほどそこまでのご覚悟を以てのご決断であれば私の方からはもはや何も言うことはありません。差し出口を挟みました、お許しください」

 

 此処で肯定を選ぶとお前は余計な事を言わず俺の命令にだけ従ってりゃいいんだよ的なアレになってしまいますので「否定」を選び「喜」を選択します。いや忠告ありがとね、これからもよろしくねって感じです。

 

「……勿体ないお言葉です」

 

 ふふ、お兄様に対する好感度が上がっておるわ。いずれお兄様抜きでは生きられない身体にしてやるからな。

 ──といったところで今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

・・・

 

 ---運が向いてきたな

 

 そんな風にアルバートは思う。

 新しい小隊長が幼年学校を卒業したばかりのお貴族様と聞いたときアルバートは当初身構えていた。何せアルバートが生まれてこの方出会った貴族と言えば自分たちを家畜か何かと思っているような奴らばかり。生まれを鼻にかけてこちらを見下してくるような連中ばかりだったのだから。

 

 ---今に見ていろよ、生まれを理由にクリスを馬鹿にしたことをあんた達はいつか必ず後悔する事になるぜ。

 

 そう、人間の価値は生まれなどでは決して決まらない。そうアルバートは信じている。そう信じさせてくれる親友が居る。クリストファー・ヴァルゼライドはこの腐った国を変える男なのだとそう信じている。しかしそれでも鼻持ちならないお貴族様共は自分たちにない多くのものを持っていることもまた確かだった。

 

 ーーー俺たちも幼年学校に通えればな

 

 弱気は禁物だと思ってもアルバートは時折そう思わざるを得ない。単純に強いというだけではどこかで打ち止めになる。上にーーーこの国を変えられるような地位に昇りつめようと思うのならば、どうしたってそうした人の上に立つものとしての知識なりを学ぶ必要があった。だからこそその出会いはアルバートと親友にとってはまさしく望外の幸運であった。

 

「素晴らしい!なんと立派な心掛けなのだ!無論喜んで協力させてもらうぞギル!」

 

 自分たちの部隊の新しい隊長、こちらを見下す事など一切せずに「君たちは素晴らしい!」と讃えてくれたギルベルト・ハーヴェス少尉。そんな上官に連れられて会ったのはなんとアマツの家の次期御当主様であった。噂では聞いていた、なんでもアマツの家の次期御当主様がご奇特にも自ら志願してここに来たと。きっとさぞやプライドが高くて尊大な自信家だから、くれぐれも逆鱗に触れるような真似はしないようにしろとそんな噂をアルバートも聞いていた。

 

 ーーー噂なんてのは当てにならねぇもんだな

 

 そうアルバートは思わざるを得ない。確かに自信には満ち溢れているのだろう、だがそれは他者を見下す傲慢さなどでは断じてなかった。

 

「代わりに君たちも俺に色々と教えて欲しい!俺はまだ何も知らない!不遇の身から這い上がった君たちなればこそ、実戦を潜り抜けた君たちなればこそ知っていることが多くあるだろう!それを俺に教えて欲しいのだ!俺は多くの事を学ばねばならない。汗のにおいを知らず、涙の苦さを知らず、危険を味わわず、恐怖に打ち克たず、苦しみを乗り越えず、理論と計算のみを知っているーーーそんな人間は軽薄才子と言うべき存在だ!そんな者に人の上に立つ資格はないと俺は思う!俺はそうはなりたくないのだ!」

 

 目前の人物の言葉にアルバートは自らが感動していることを自覚した。わかる、目の前の人物が決して口先だけの綺麗ごととして語っているわけではなく本気で語っている事が。クリストファー・ヴァルゼライドという傑物の傍にいたアルバート・ロデオンには。こんな人物が、真の意味で貴族と呼ぶにふさわしい人物がこの国にも居たのだとアルバートは心の内より湧き上がる感動を抑える事が出来なかった。

 

 ーーーこの国もまだまだ捨てたもんじゃねぇのかもしれねぇな

 

 クリストファー・ヴァルゼライド、ギルベルト・ハーヴェス、タツヤ・奏・アマツ、この三人は間違いなく歴史にその名を刻む傑物となるだろう。そんな思いがアルバートの中にはあった。

 

 ーーー俺みたいな凡人がどこまで力になれるかわからねぇ、だけど俺だってクリスのダチなんだ。やる前から諦めるなんてそんなダセェことは出来ねぇさ。そうだろうクリス、まずは決める。決めたならばそれを貫く。男の生き方なんてそれで良い、だよな!

 

 ゆえにその雄々しき背中に続こう。その先に輝かしい未来があると信じて。

 望外の出会いに恵まれた事で希望に満ちた様子でアルバート・ロデオンはそう心の中で決意の炎を燃やす。

 あまりにも並外れた傑物たちに囲まれたことで、その歩みに付いて行くことのできている自分もまた世間一般から見れば到底凡人などとは言えないのだという自覚をしばらく持つことが出来ないままに……




スラム出身ながら30代でジェミニ隊長まで上り詰めた男「初志貫徹、毎日コツコツ。そんなことはだれでも知っている。だけどそれができるのはどの分野でも一握りだ」
いや、あなたどう考えてもそれが出来ていた一握りの側の人間ですよね?多分これを言ったときに頭に浮かんでいたのはヴァルゼライド閣下とギルベルトだったんでしょうね。比較対象がゼファーさん級に悪すぎぃ!
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