青王と逝くブリテン異聞帯   作:飴玉鉛

11 / 35
第二部開演

 

 

 

 

 正義が勝つのではない、勝ったから正義なのでもない、私が正義なRTAはじめまーす!

 

 よもやこのARAYAをもコロリとさせるとは……読めなかった、この敏腕走者の目を以ってしても……! 不死王、侮りがたし。

 

 ところで最近オマエ全然コントローラー触ってないじゃん、オートモード使い過ぎだろとGAIAネキからツッコまれましてね。なんだとコラやんのかコラとメンチビーム切り合ったんですよ。

 私のプレイスタイルにケチつけるとかブン殴ってやろうかと思いましたが、正面から喧嘩したら敗けるの私なんで、文明人らしくHAHAHAと笑って許してやりましたけどね。素手の人はゴリラには勝てない(確信)

 良いじゃないですかオートモード。実際便利なんですって。なんせ本作、プレイ時間が長くないとお話にならないヘビーユーザー向けのゲームでしてね、時間をアホみたいに食いやがるんです。私だって本当は齧り付いてたいんですけど、ちゃんと仕事とかしないと御飯(おまんま)食いっぱぐれるじゃないですか。でもですよ、私がガバッた原因は何かと言われ、やっぱオートモードの使い過ぎにあると指摘されたら何も言えません。新規ルートの開拓という怪我の功名こそありましたけど、やっぱり皆さんにも私の腕が如何ほどのものかお見せするべきでしょう。

 

 なーのーで。有給、纏めて取りました。一週間分も。これだけ纏まった時間があれば、オートモードなんか使わなくたってプレイできます。

 RTAですがゲーム内時間でタイム測ってるんで、早送りでの超倍速進行を駆使すれば、まあこの一週間で第二部クリア目標期間、ゲーム内時間の一年をどうとでもプレイできるでしょう。

 なおその一年でクリアできなけりゃ再走です(無慈悲) なので一応、私が本腰を入れますよアピールのため宣言しておきましょうか。

 

 私、鉄腕ARAYAは、これからタイムストップするまでオートモードを使わず、プレイ中はずっとコントローラーを離しません。離す前には必ずメニュー画面に切り替えて、タイムを一時止めてから飯と風呂とトイレを済ませます。

 

 ヒュー! 走者の鑑だと褒めてくれてもいいんですよ?(ドヤァ)

 まあ序盤からここまでは所詮、下準備に過ぎませんでしたからね。その段階でミスが出たら消して、再走するだけだと割り切ってたんです。

 ぶっちゃけホモくんが暴走して新規ルートなんかに行きやがった時は、その時すぐにリセットボタンを押してやりたくなりました。ですがまあ、結果的にタイム短縮できた上に、こうして元のチャートを使えるとこにリカバーされたので続行する気になったんですが。

 

 第二部に入ればいよいよ本番ですよ。

 本番で手を抜くとか有り得ないってそれ一番言われてるから(迫真)

 

 さーて再開です。前回はたしか、ホモくんが実刑判決食らってブタ箱にブチ込まれ、そこから現代に至るまで時系列を飛ばしちゃったとこまでやってましたよね。で、今回はホモくんが釈放されるところから始まります。

 確か幽閉理由は、異星の神と繋がっちゃってるホモくんを放置しとくわけにはいかない、みたいな感じだったはず。そんでその繋がりを断つ手段を獲得するまで聖槍にホモくんを格納しておこうって感じでした。釈放されるってことは異星の神との繋がりを断つ手段を見つけたってことなんでしょう。

 

 おう、そんな方法があるなら是非教えてほしんですが……きっちり本編内で明かしてくれるんですよね?

 

 〉貴方にとっては一瞬、世界が闇に閉ざされ、その一瞬の後に光が戻っただけだった。

 〉しかし聖槍に格納される直前と直後では、明確な違いがあるのを自覚できる。

 〉貴方の腕に大令呪はあるのに、そこから先に繋がっているはずの力の供給源が絶たれているように感じたのだ。

 

 へぇ……。

 

 〉だがそれは、大令呪の喪失を意味しない。大令呪そのものは残っている。しかし力の供給源が絶たれたことで、時の経過とともにその力は弱まり、最後には機能しないただの刻印になりそうだ。

 〉貴方は簡単な理屈として結論する。力は失われそうだが、力の入れ物自体が残るのなら別途で魔力を込め、固定してしまえばいいと。そうすれば大令呪は何度でも使える。

 〉とはいえ無制限に、とはいかない。安定して使えるのは三回で、一度使用すれば一画の使用回数を回復するのに、膨大な時間と魔力を要してしまう。

 

 ふむ。まあ、せやろな。ホモくんは死霊魔術師で、そのランクは現代では世界最高ランクです。知名度高いくせして使い手に大物の少ないマイナーな魔術なので、逆説的に最高の術師と言えるでしょう。その理屈を抜きにしても優秀なんでこの程度の解はすぐ導き出せるようですね。

 おまけにホモくんの千里眼レベルが上がってます。以前はギル様の十分の一ぐらいの精度だったのが、十分の四クラスに跳ね上がったみたいでして。ギル様が未来と平行世界の未来まで見通せるのに対し、この世界の未来だけなら大体のことを視れる上に現在と未来を分けて捉え、焦点をずらせるようになってますね。で、今は『現在』を捉えてるようです。

 

 これは恐らくホモくんが、女神化して異聞帯の王となった青王と、密接な繋がりを持った事で存在の格が人間の枠を超えたからでしょう。ホモくんのレイラインを通じて青王の力が逆流してる感じかな、設定的に。青王とホモくんの関係が逆転してますね。青王がマスターでホモくんがサーヴァント、ただしマスターの方が遥かに強い、みたいな。

 今のホモくんは英雄クラスのステータスです。英霊の生きてるバージョン。かなーりチートですが、青王には指先一つでダウンさせられる力の差があるのでイキリ散らすのはやめようね(良心)

 ってかホモくんマジでえぐいスペックになってますね。今のホモくんに勝てる人間って耽美様ことキリシュタリアぐらいじゃないですか? 今、原作のコトミー(全盛期)やシエルより強いっすよこれ……。あくまでスペックだけなら。実際にやり合ったら技術の差でほぼ敗けるでしょうけど。

 

 しかし私がホモくんを操作すれば、大体のヤツには安定して勝てます。あ、もちろん規格外枠は除いてですよ? 英霊クラスまでならなんとかできますけど、それ以上はちょっと……。

 

 というかこれ、ホモくん英霊にできんじゃん……カルデアに敗けたら鯖にされる(確信) それはそれで面白そうなんで、今回のホモくんを走り終わったらちょっと試してみましょうかね? お遊びで。

 

 

 

「ああ――長かった……漸く、この日が来たのですね……」

 

 

 

 〉光の戻った世界で、貴方の目に最初に映ったのは不死王だった。

 〉姿形に変化はない。しかし彼女は疲れ切っているようで、精神的な限界をとうの昔に迎えていたようだ。

 

 おっとオートモード切ってるんでホモくん動かしましょう。えー……ホモくんだったらこう言うかな。

 

 〉「俺からすると短かったが――こうして解放されたという事は、千五百年も経ったということなんだろう。お疲れ様、と言えばいいか?」

 

「……? はい、ありがとう……ございます」

 

 〉アルトリアは貴方の返しに、微妙に首を傾げながらお礼を言った。

 

 ん? 名前表記が不死王からアルトリアになりましたね。なんの意味があるんでしょう?

 

 〉ジ、と貴方の顔を見詰めたアルトリアが、一瞬その表情を固くする。

 〉しかしすぐに目元を緩め、アルトリアは嬉しそうにはにかんだ。

 

 が"わ"い"い"な"ぁ"……青王は。

 にしても流石は原作シリーズの顔にして屈指のドル箱です。私としたことが不覚にも、一瞬ときめいちゃいそうで――って、おろ?

 

 〉【千里眼封鎖】

 

 んんんぅ? なんかいきなりバッドステータスが……。なんぞ?

 せっかくスキルレベルが上がってた千里眼が、以前よりランクが下がってしまいました。

 今のホモくんがBランク千里眼だったのに、以前のDより下のEマイナスになった感じですね。これじゃあよく視えないよぉ〜。どうしてバッドステータスに掛かっちゃったの?

 青王がやった……というのは……やる理由ないですし外れでしょう。うーん分かんね。これだと数時間から最高で数日先ぐらいまでしか視えません。

 

「大変だったんです、今まで……ええ、長く……険しい道でした……誰も彼も私を最悪の独裁者と謗るでしょう……ですが、私には貴方がいた……聖槍の中で眠り続けていた貴方が……ずっと手放さなかった聖槍の中に。だから……私は戦えた。私の持つ聖槍が、あなたの存在を感じさせてくれたからです」

 

 青王が疲労を隠さずに本心を話してます。とりあえず千里眼の劣化とかいう聞いたことのない現象については、後で調べることにしましょう。

 

 〉「こそばゆいな。お前、そんな事を言うようになったのか」

 

「茶化さないでください。千五百年ですよ? 幸い私は一度、貴方のサーヴァントとして現代に現界したことがありました。その時に体験させてもらえた事が、誰もが安寧に生きられる世界を築く上でとても参考になって……ええ。汎人類史と似通った、しかしそれ以上に発展していると断言できる世界に出来たんです。そんな世界を築き、統治し続けた。貴方の前でぐらい、王でなくなってもいいでしょう」

 

 FOOO↑ あ〜^セイバーがとってもかわいいんじゃ^〜脳が蕩けちゃーう!

 流石はヒロインですねぇ。原作のカプ厨に見られたら私、ぶち転がされちゃいそうですけど、セイバーさんを鯖にして良かったと思えますね、今なら。

 ここは……若干のタイムロスも許容して……イチャついて、いいっすかね? 駄目? 駄目ですよねぇそんなことより走るんだよおうあくしろよ。

 ですがここでアルトリアを労ってあげないと、好感度落ちちゃいそうですしね。少しだけ時間を割いてあげないといけないでしょう。どこで何がタイムロスに繋がるかわかったもんじゃありませんからね。

 

 〉ふとアルトリアは、目を眇めて表情を改める。それはあたかも、人としての自分を王の仮面に押し込めたかのようだ。

 

 お? なんぞ?

 

「――マスター。本当は、色々と……色々と話したいことが、山ほどあるのですが……残念ながらそれはもう少しだけ待たねばなりません」

 

 〉貴方は何故とは問わない。なぜなら直近の未来で――

 

 ・クリプターによる会議があり、貴方はキリシュタリアに招かれている。

  彼らはライバルだが、敵情視察のために行かねばならない。

 

 おぉ? なんか選択肢が出ましたね。滅多に出ないんですが……しかし変ですよ。普通選択肢は最低二つ最高で五つぐらい表示されるんですけど、一つしか表示されていません。なんで?(素)

 バグ、ですかねぇ……。まあいいや、この選択肢でいきましょう。一つしかないんで選択肢もクソもないですけど。

 

「そうです。世界は今、東西南北に白い壁が生じています。これが表世界が漂白され、我々異聞帯が汎人類史に取って代わるための戦いの始まりを示すものでしょう。現在我が版図は旧ブリテンのあった土地のみ……本当なら貴方にこの世界を見てもらいたかったのに、残念です」

 

 〉「仕事を済ませてからにしよう。なに、一年も掛からないさ」

 

「その一年が、長く感じそうですね。もう千年と半ばも待ったというのに。ですが……

 

 〉「『その一年には――

 

「――貴方がいるから――」

 

 〉「『辛くない』」

 

「ええ。ですのでマスター、貴方は貴方の仕事をしてください。私は私の仕事を一旦片付けておくので、話をするのはそれからにしましょう」

 

 〉アルトリアが微笑みながら、第六特異点の聖槍の女神のいた聖都――貴方を聖槍に格納した場で、出口を指し示す。

 

()()()()()()()()()()()()()。ソレを使えばクリプター同士の会議に参加できるでしょう」

 

 マーリンを一体? 一人ではなく?

 どういう意味かは……すぐ分かるでしょ。よし、んじゃあやりますか!

 みんな見とけよ見とけよー? 私の腕の見所さんはたっくさんありますからねぇ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああああああああああああ――――ッッッ!!」

 

 それは、慟哭に近かった。

 だが、嘆いても、悲しんでも、いない。

 

 ただただ天をも焼き尽くす、騎士にして女神、不死にして女の、比較のできない赫怒の炎だけが込められていた。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。