魔法陣から三人が現れる。
楓は奇襲攻撃に備えて大盾を構える。
「大丈夫そう...かな?」
三人で周囲を確認する。
辺りには廃墟が広がっており、倒れた建物の跡が幾つも残っていた。
山岳地帯の位置から考えると、現在地はスタート位置の真反対らしい。
「取り敢えずいい方向には来れたかな?」
「でも、もう誰かが探索しちゃってるかも」
「まだ二日目だし...隠されてるような所は見つかってないはず」
「魔法陣の転移先だし、ここには何もないだろうな。」
流石に、転移先の傍にメダルを配置することはないだろう。
安全な場所を探しつつ、探索もするという方針で廃墟を歩き回る。
「....プレイヤーが三人いる。どうする?」
「出来れば戦いたくないかな...【悪食】もないし...負けたら不味いし」
「俺が行こうか?」
この中で一番速く、攻撃力もあるのは零だ。奇襲攻撃をしたら、かなりの確率で成功するだろう。
「んー....じゃあお願いしようかな。私達はあの森に入っておくから。終わったら追いついて来てね。行くよ!メイプル」
「分かった!」
そう言うと、楓と理沙は森の方へ行ってしまった。
「それじゃあ......やりますか!」
零が走り出す。
まず、一番近くにいるやつにあえて分かるように近づく。
「っ!はあっ!」
こちらの存在に気づき攻撃を仕掛けてくるが、それをするりと避けカウンターをくらわす。今の零なら普通のプレイヤーならワンパンで倒せる。
一人目を倒すと、二人目に気づかれないよう走り背後から首を掻っ切る。
三人目は、魔法を撃ってくるが【反魔の意思】を剣に纏わせ魔法を叩き斬る。すると、魔法が跳ね返り三人目も自分の魔法で倒れた。
「メダルは......お!一枚ある!」
現在このパーティーは零が夜にプレイヤーを狩ったり、ダンジョンを攻略したおかげで今の一枚を加えると十八枚ある。
残り十二枚。今はもう日が落ちかけているので、あと四日だろうか。
それほど時間があるなら、十二枚集めることは容易いだろう。
「メイプル達と合流するか.......ん?あれは.....ペインとドレッドだ!
おーーい!ペインー!ドレッドー!」
「ん?」
「何だ?.....ヒィ!」
二人は零が見えた途端逃げ出した。
「なーんで逃げるんだい?」
「え!もう追いついてきやがった!」
「何メートル離れてると思ってんだ!」
「逃げんなよー。前のこと根に持ってる?」
全力で逃げる二人の最強プレイヤー(規格外の三人を除く)とふざけながら走る零という構図は、ペインとドレッドを知るものなら爆笑ものだろう。
「根に持つに決まってるだろ!なんだよ、毎日最低三回もPKするって!PKしなくてもHP1にまで追い込んで!そんなに俺達をいじめるのが楽しいか!この外道!」
「」コクコク
「お前のせいでペインはな!お前を見ると言葉を発しなくなるんだよ!全部お前のせいだ!何とかしろ!」
「外道はひどいと思うな〜。責任の押し付けも酷いし。俺なんにもしてないよ〜。ただ毎日挑んでるだけで」
「それが迷惑なんだよ!!」
何してんだおい
それからしばらく経ったら
「あ、もうこんな時間だ!メイプル達に怒られる!じゃあね!二人とも
!」
そう言って零は森の方へ行ってしまった。
「「た、助かった〜〜〜!!」」
ほんとに何をしたんだお前
一方その頃楓達は
美味しくご飯を食べてました。
「ごめん!ちょっと遊んでたら....」
全速力で走った零は、ご飯を食べていた楓達を発見した。
「ごめんじゃない!遅すぎでしょ!ちなみに今何時だと思う?」ゴゴゴゴゴ
「夜の......十一時です......」
「遅いんじゃあ!このハゲ!」
「まあまあ、落ち着いてサリー。で、何をしてたのかな?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「........追いかけっこして.......ました......」ブルブルブルブル
「誰と?まさか女の子なんて言わないよね?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「..............ペインと......ドレッド......です」ブルブルブルブル
「じゃあ......許す!」満面の笑み
(メイプルがすごく怖いっ!)
「........ホッ」
楓だけは怒らせないようにしようと決意した零だった。
零はペインとドレッドを毎日最低でも三回はキルしてます。
そして怒られる零くん
将来はしりに引かれそうですね。
ゼロくんの今後
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スキルをばんばんゲットしていく
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イチャイチャ
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ストーリー進めろや
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番外編