運動しなきゃなあ
なんやかんやあって解決したメイプルちょいヤンデレ化事件。その後、第三回、第四回イベントに向けてメンバーを増やすことにした《楓の木》はギルドマスターであるメイプルと補佐でサリーが第二層へ赴き、探していた。そんな中、ゼロはというと
「ん〜、俺はまだやりたいクエストがあるから」
と言い、イズからもらった新たな刀を装備し、意気揚々とクエストに向かってしまったのだ。
そんなゼロだが、幸先悪く運営からメッセージが送られたきた。その内容にゼロは驚愕した。
『フィールドを破壊したペナルティとしてランダムでスキルをら十個消去させていただきます』
「流石に十個はないだろ......。しかもランダムって。頑張って集めたのに【約束された勝利の剣】と【十二の試練】とかはは無くならないで欲しいな。俺のメイン戦力だし」
そう呟いた直後、新たに運営からメッセージが届いた。
『ダンジョンやクエストをクリアして獲得したスキルは消えません。
※イベント中のダンジョンは含みません』
「なるほど....なら【爆裂魔法】とかが消えるかもしれないんだな」
ゼロはメッセージウィンドウの下の方にある『スタート』と書かれているボタンのような物を押す。すると、通知が来た。中身を確認すると消去されたであろうスキルが書かれていた。
「消されたのは....【爆裂魔法】っていきなり高火力のスキルが消されたし.....。ま、まあ次を見てみよう。えーと、【闇属性無効】と【バトルヒーリング】、【索敵】に【悪魔殺し】、【剣防御】、【竜人化】、【体術】、【ドロップ増加】、【次元斬】と.....。【バトルヒーリング】と【竜人化】は惜しいな。ていうか入手したばっかりの【次元斬】がすぐに消えるという.....」
そんなことを呟きながら歩いていく。ボソボソ呟いていたのをウザがられたのか、その辺のチンピラに怒鳴られてしまった。
「おいてめえ!ボソボソ煩いんだよ!黙って歩くこともでき、ねえ...の.....か」
「あ、すいません。ちょっと考え事していまして」
チンピラと騒ぎを聞いた周りのプレイヤーがゼロの方を見ると固まった。そんなことに気付かず素直に謝るゼロ。そんなゼロに目がハートになりチンピラプレイヤーや青い髪をした優男が話しかけてきた。
「わ、分かればいいんだよ、分かれば。そ、それにしても...」
「そこの
「え?あ〜えーと」
「おい、てめえ!俺が先に声をかけた
「あの〜?」
ゼロの言葉を無視してヒートアップしていく二人の男性プレイヤー。
しかし、二人の言い争いの中で不思議な言葉が出てきた。「お嬢さん」「女」 そんな男であるゼロに向かって言われるはずの無い言葉がかけられた。
それは何故か?
ゼロが
これがメイプルちょいヤンデレ化事件の終息した理由なのだ。メイプルのことをほっぽかした罰として第三回イベントまで女装させられているのだ。
補足で言うが、ゼロはメイプルを一切ほっぽかしていない。放課後は毎日一緒に帰っているし、勉強や料理を教えたりしている。
それで、罰として女子メンバーが相談した結果、女装という形に収まった。その際にはイズが張り切ってしまい、美少女が生まれてしまったのだ。
顔は小さい頃は女の子と間違えられるほどの両親譲りの美しい女顔に、筋肉は付いているがが着痩せするタイプの細身の体は女性用装備を着ている。白髪のカツラを被り裏声を出すことによって、ゼロは美少女剣士になったのだ。それは女性であるメイプルやサリー、イズやカスミが拝む程の出来栄えだった。クロムやカナデは驚愕していた。
当の本人は首を傾げて不思議がっていたが、その仕草で女性陣がキュン死することになったのだった。
二人が言い争ってる中、ゼロ子(仮称)はそそくさと退散しようとするが二人に声をかけられ肩をビクッとさせ驚き振り返る。
「な、なんですか?」
「お嬢さん、僕と」「女、俺と」
「「デュエルしろ!」」
「なんで!?」
「勝った方がお嬢さんと」
「デートできる!だから!」
「分かっ.....分かりました。」
ゼロ....ゼロ子の返答に周囲のプレイヤーが沸く。
女性が負けたら強制的にデートさせられるのに勝負を受けたのだ。プレイヤー達はそれはもう楽しみだろう。
「おい、そこの青髪!どっちから先にやる?」
「では、私か「二人共一斉にどうぞ」」
「「なっ!?」」
再び周囲のプレイヤーが沸く。
一斉にかかってこい。二対一でも勝てるという自信の表れだ。女性(男)プレイヤーが言ったのだ。周囲のプレイヤーは沸くし、二人の男性プレイヤーも沸く。主に頭が
「調子乗ってんじゃねえぞ、このアマ!」
「流石に僕のプライドも傷つけられたよ。覚えてろよ...ぜってー"ピー"して"ピー"にして"ピー"してやる」
「デュエルは一体一。なのでフィールドに出ましょう。これからクエストに行くので時間がありません。早くやりましょう」
そう言って歩き始めるゼロ子。ほわほわしたかわいい女の子からクールでかっこいい女の子に早変わりしたゼロ子のギャップにキュン死したプレイヤーは男女関わらず多かったとか
フィールドにてチンピラと優男は各々の武器を持って構える。それに対しゼロ子は持っている刀を抜かずに目を閉じていた。
その様子を見た二人は直ぐにキレた。
「うおおおおぉ!!」
「はああああぁ!!」
「........」
チンピラプレイヤーが両手に握った大斧を振り回し、優男プレイヤーは右手に持った細剣で突きまくる。ゼロ子はそれを目を瞑ったまま避け続ける。その姿に恐れを感じたのか二人は動きを止める。
その瞬間、チンピラプレイヤーはポリゴン片に変わり、傍にはゼロ子が目を開けて佇んでいた。
「やめろ....やめろ....やめろ!これ以上僕に近づくな!」
「.....」
細剣を適当に振り回しながら後ろに下がる優男プレイヤーを見ながらその場を動かないゼロ子。最早、優男プレイヤーは紳士的な優男の影をなくしていた。セットしていた青髪は崩れ、整った顔は恐怖に染まっている。
ゼロ子に怯えた優男に勝利はもうありえない。
腰に拵えた刀を抜き顔の横に構える。
「一歩音越え」
「く、来るなあ!」
相変わらず優男は錯乱しているが、そんなことは無視して距離を詰めるゼロ子。この一歩でゼロ子の速さは音を越える。
「二歩無間」
二歩目でゼロ子の姿が消えるほど加速する。
次にゼロ子が目に見えた時には五十メートル程あった距離が詰められていてもう優男の目の前だった。
「三歩絶刀──『無明三段突き』!」
それは一瞬の出来事だった。優男がゼロ子を目で捉えたら次の瞬間には自分の後ろにいて、自分はポリゴン片へと変わっていた。
『無明三段突き』──全く同時に放たれる三回の突き。弱小人斬りサークルこと新選組の一人、最強の人斬りと名高い剣士 沖田 総司が編み出した魔剣。確実に相手を屠る必殺の剣技。
この技を天然理心流を収める剣士から聞いた日から練習し、使えるようにはなった。しかし、肉体的な問題で完璧に再現は出来ないが、ゲームであるこの世界ならば話は別だ。むしろ、本物を越えることも可能だろう。
必殺の魔剣を放ったゼロ子は納刀してクエストに無言で向かい始めた。
その日の夜、『謎の美少女剣士がカッコ可愛くて最高すぎスレ』と『謎の美少女剣士が強すぎスレ』が誕生し、ゼロ子について熱く論争を繰り返していた。果てには、ペインやゼロに勝てるのではないかという話も出たそうだ。
本人なのに
クエストに向かったゼロ子は
現在、スライムと戦っていた。
「なんですか、このスライム!?強すぎません!?」
そう、このスライムとても強いのだ。下位の魔法だが、連続で大量に放ってくる。いくらゼロ子とはいえそう長くはもたなかった。魔法を捌いている隙を取られ、スライムに呑み込まれてしまった。
「流石に、ちょっと多いですね!って、えっ!?ちょっと待っうわあああああああああ!!」
ゼロ子が呑み込まれた先には巨大なドラゴンと炎を纏うがたいの良い男──イフリートがいた。二人は向き合っていて手を動かしていた。しかし、ゼロ子の居る場所からでは何をしているのかはよく見えなかった。
「とりあえず行ってみますか。他に行くところは見当たらないですし」
ゼロ子が周りを見回すとここには何もなかった。なので、とりあえず目に見える場所から当たってみることにした。
「なかなか近づけないですね。.....同じところを繰り返して進んでる感じですかね?こう...結界的な何かで」
そう言って、ゼロ子は【見聞色の覇気】を発動させて原因を探る。すると反応がありそれを刀で斬ると、パリンと鏡が割れるような音と共に向こうに居るドラゴンとイフリートがこちらを向いた。
「これから戦闘ですかね?」
ウオオオオオオオオオオ!!
「よっと。あれ?ドラゴンの方は襲って来ないんですね」
イフリートがこちらへ襲いかかって来たが、軽いサイドステップで避ける。
「さっさと終わらせますか....守天流奥義────『絶剣』」
イフリートが追撃として炎を放つが、走りながら避けてイフリートの首を断つ。イフリートはポリゴン片になったが、遠くに居るドラゴンは決して動かない。
「動かないですね?....いっその事ここごと壊してみましょうか」
そう言って、詠唱を始めるゼロ子。赤い稲妻を纏いながら金色の穴から出てくる乖離剣エアを右手で持つ。
「裁きの時だ。世界を裂くは我が乖離剣」
乖離剣エアが高速で回転し始める。それに比例して周りの赤雷も増してくる。乖離剣エアを持つ右腕を上げると、剣先に莫大なエネルギーが蓄えられる。
「受けるがいい!【
剣先に溜められたエネルギーが放出され、そのままドラゴンに向かっていく。しかし、ドラゴンもやられるだけとはいがすブレスで応戦するが、膠着することもなく【
すると、視界が白で埋め尽くされた。視界が晴れると、ゼロ子が立っていたのはさっきまでスライムと戦っていたところで、近くには例のスライムどころか普段いるモンスターもいなかった。
「さっきまでいた場所なんでしょうが....何もいませんねえ。どうしましょうか?」
ゼロ子が迷っていると、目の前に例のスライムがやって来た。クエストクリアと書かれた看板を持ちながら。
(ドッキリかっ!)
ゼロ子は内心でつっこむが、そんなことはスライムに関係なかった。スライムはゼロ子の肩ぐらいまで伸びると人間の姿になったのだ。水色の長髪でゼロ子にも負けないぐらいの美少女だ。
「クエストクリアおめでとーー!」
「はぁ」
「クエスト報酬として俺の能力をあげちゃいまーす」
「それはありがたいんですが....」
「どうした?」
「あなた....誰ですか?スライムから人間に変わりましたけど....」
そりゃあそうだ。目の前でスライムが急に人間に変身したのだ。気にならないわけがない。
そんなゼロ子の疑問にスライムは気軽に答える。
「俺か?俺はリムル=テンペスト。ただのスライムだ」
「あなたがただのスライムだったら普通のスライムは一体なんなんですか.....。まあ、そっちが名乗ったならこちらも名乗らなければいけませんね。私はアオイと申します」
「ならアオイさん」
「アオイで結構です。その代わり、リムルちゃんって呼んでもいいですか?」
「俺.....男なんだけど」
「俺っ娘じゃなくてっ!?」
「うん.....。そんなに女の子に見えるかな?」
「十人中十人が女の子って言いますよ。まあ、私も男ですけど」
「えええ!?嘘だ!だって女の子にしか見えないぞ....」
「罰ゲームでちょっと....」
「なるほど。...まあ、この話は置いといて、ほい」
「えええええ!こんなあっさり渡すもんなんですか!?って、あっちょっ!」
リムルが上着の内ポケットに手を突っ込み、巻き物を渡してくる。そんなあっさりとした渡し方にアオイは驚いていると、リムルは踵を返していた。
「もう....ありがとーーー!!」
アオイはリムルに感謝の意を伝えると、リムルは右手を軽く振り返してくれた。リムルが見えなくなると、早速アオイは巻き物を開く。
巻き物にはスキルが書かれており、このようなスキルだった。
【
対象を異空間に取り込む。プレイヤーやボスエネミーを取り込むことは出来ないが、敵性エネミーやスキル、魔法など幅広く取り込める。
そして、アイテムストレージの容量を二倍にする。
取得条件
エクストラクエスト『
「強くないですかコレ。.....ああ、これで取り込まれたんですね」
スキルを習得し、呟くのだった。
ゼロ子の女装はもちろん沖田さん(ポニテ)がイメージです
「今度女装なんかさせたら殺すぞ作者」
やめて!【青薔薇の剣】を抜きながらこっち来ないで!
「とりあえず一生凍ってろ」
ぎゃあああああぁぁぁ!!
ゼロくんの今後
-
スキルをばんばんゲットしていく
-
イチャイチャ
-
ストーリー進めろや
-
番外編