鬼滅の刃~花咲く桜舞~   作:舞翼

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投稿が遅れてすいませんm(__)m
覚えてる人居るかな?


桜柱

 ~夜、丘の上~

 

 楓は丘に腰を下ろし、柱のことについて頭を悩ませていた。

 

「……俺が柱ねぇ」

 

 うーん。と頭を悩ませていると、後方から誰かの足音が届く。

 その人物は、よいしょ。と可愛らしく腰を落とすと、楓に向けて笑みを浮かべる。

 

「楓、ここにいたのね。悩み事?」

 

 カナエの言う通り、楓が考え事をする時には、この場所で頭を悩ませているのが常。とも言える。

 楓は、ああ。と前置きをして、

 

「お館様が、俺を柱に任命したいって」

 

 カナエは目を丸くし、あらあら。と驚く。

 まあ確かに、一時期反抗的であった弟子成長に驚くのは当然だ。

 

「でもなぁ。俺なんかが人の上に立つとか無理じゃね」

 

「柱になったとしても、楓の自由奔放は治らないといったところかしら」

 

 楓の核になる部分、とも言えるものね。と言って、カナエは苦笑した。

 

「だろ。俺に柱としての掟を絶対厳守とか無理だろ」

 

 カナエは、そうねぇ。と呟く。

 その時――、

 

「あ、やっぱりここに居たんだ」

 

 そう言ってこちらに歩み寄るのは、蝶屋敷から楓たちを探しに来たと思われる真菰だ。

 

「真菰か。どうかしたのか?」

 

「うん。そろそろ夕食の準備が整うから、楓たちを呼びに来たって所かな」

 

 そうか。と頷く楓。

 そして話によると、今日の献立は揚げ豆腐であり、真菰が夕食当番だったとか。

 

「よくこの場所に居るってわかったな」

 

「ほぼ勘だよ。でも、楓が蝶屋敷に居ない場合、この場所に来るのが常だもん」

 

 近頃は、私もこの場所に来るしね。と言って、真菰は笑った。

 そう。楓たちに取ってこの場所は、一種の思い出の場所と成りつつある。

 

「それじゃあ、そろそろ帰りましょうか」

 

 そう言ったのは、立ち上がったカナエだ。

 ともあれ、楓も立ち上がる。

 

「そうだ、楓。真菰ちゃんにも後で相談して見たらどうかしら?」

 

 カナエが言う『相談』とは、柱案件についてのことだろう。

 まあ確かに、一人で悩むよりは、沢山の人から意見を貰った方が良いのは確かだ。

 

「そうだな。あとで真菰に相談があるんだが、いいか?」

 

「う、うん。大丈夫だよ」

 

「そうか。じゃあ、夕食が食べ終わった後に部屋に寄るよ」

 

「ん、わかった」

 

 楓たちはそう言った後、蝶屋敷に帰る為に足を進めたのだった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 夕食を摂った後、楓は真菰の部屋に訪れ、柱の件を話した。

 ちなみに、楓と真菰は座布団の上に座り、対面で顔を合わせている。

 

「楓が柱かぁ」

 

 そうして、真菰の瞳が楓を見入る。

 

「それで、楓は柱にはなりたくないの?」

 

「そんなことは無いけど、柱としての掟が追加さたり、自由が束縛されるのはちょっと……」

 

 現在の隊士としての隊律(完全に守っているか微妙だが)だけではなく、柱としての案件も組み込まれるのは勘弁。ということなのだ。

 

「んー。じゃあ、お館様に条件をつけてみたら?『自分は、必要最低限の業務にしか参加しないし、ある程度の自由の承認して欲しい』、とか」

 

「……まあその条件なら」

 

「ふふ。でもきっと、この条件は通るって予感があるんだ」

 

 そう言って、真菰は楽しそうに笑った。

 真菰は、話は変わるけど。と前置きをして、言葉を続ける。

 

「でね、楓。――もし柱に就任したら、一緒に助けてあげて欲しい子がいるの」

 

 だが、真菰の言うそれは、命を覚悟する案件だとも言っていた。

 また、今後の戦いのうねりになり得るかも知れないとも。

 

「――わかった」

 

 真菰は目を丸くする。

 

「え?そんなに簡単に決めちゃっていいの?」

 

「まあな。――それに俺たち、家族、だろ」

 

 家族が助け合うのは当然だ。

 

「う、うん。あ、ありがとう、楓」

 

「ああ。じゃあ、その話を教えてくれないか?」

 

 真菰は、うん。と言いってから話し始める。

 その内容とは、鬼を連れた子を鱗滝の家で匿っているとのことであり、その子は鬼になった妹を人間に治す為の方法を鬼から聞き出そうとしているとも。それならば、鬼殺隊に入隊し鬼を手に取る必要があるのだ。

 現在は、最終選別を突破する為に、鱗滝の元で修行に励んでいるのだ。

 そして、その案件には――水柱・冨岡義勇も関わっているとも。

 

「そうか。そんなことがあったんだな」

 

 確かに、想像を絶する内容であったのは間違えない。

 だがそうすると、真菰と鱗滝、義勇は――、

 

「真菰たちは――命を懸けているんだな」

 

 匿っているということは、そういうことだろう。

 もし鬼殺隊に露見した場合、柱合会議が開かれると思われる。でもそこで、鬼の妹に命が懸けているということは、鬼殺隊員()にとって簡単に判決を下せる案件ではなくなるだろう。

 

「うん。私は、義勇と鱗滝さんを信じるよ」

 

 真菰は一息吐く。

 

「楓を巻き込むのは申し訳ないと思うけど、今は力ある人の助けが多く必要なんだ」

 

「わかった。俺もできる限りのことはするよ」

 

「――ありがとう、楓」

 

「気にするな。てか話を戻すが、柱の案件はお館様に進言してみるよ」

 

 そう言ってから楓は立ち上がり、移動してから襖を開けるが、そこには着物に袖を通したカナエが立っていた。

 どうやら、先程の話に聞き耳をたてていたらしい。

 

「その話、私も協力するわよ。これでも元柱ですもの、力は多い方がいいでしょ」

 

 フンス。と胸を張るカナエ。

 

「いいの?カナエも?」

 

「もちろんいいわよ。さっき楓も言ってたけど、私たち――家族、でしょ」

 

 それに、カナエの夢が実現するかも知れないのだ。

 

「あ、ありがとう、カナエ」

 

「ま、そういうことだな。この話は、期が熟すまで秘密にしよう」

 

 真菰とカナエは、賛成。と頷く。

 そして、真菰が近い内にその子たちに会いに行くらしく、楓とカナエはそれに同伴することになったのだ。

 こうして、蝶屋敷の夜が更けていく。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ~翌日、産屋敷邸~

 

 楓は隠の者に目隠しをしてもらい、産屋敷邸の一室に訪れていた。

 片膝をつけた楓と対面で座るお館様は、楓の表情見て、決めたんだね。と言って微笑んだ。

 

「――お館様。先日の話ですが、お受けすることに決めましたが、条件があります」

 

 楓がその条件のことについて話すと、お館様は頷きながらそれを聞いていた。

 

「それで構わないよ、楓」

 

 どうやら、楓の条件が通ったらしい。

 

「ありがとうございます、お館様」

 

「うん。それでね、楓は――『桜柱』に任命する。これからは、この名を胸に刻んで精進するように」

 

「御意」

 

 楓は頭を下げた。

 ――このようにして、新たな柱である『桜柱』が誕生したのだ。




真菰ちゃんは楓に、柱になったら助けてあげてと言っていましたが、柱にならなくても何らかの形で楓に伝えていましたね。
ちなみに、蝶屋敷で住んでから一週間後に、真菰ちゃんのカナエ『さん』呼びから、カナエに変わってます。
まあ確かに、カナエさんは年上ですが柱を引退しましたしね。

感想待ってます(*・ω・)ノ
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