ごめんなさい…
いつも通り仕事終え、スーパーで買い物をし、帰路についた。
ドアを開けて「ただいま」と言ったがシズクの姿は見えません。明かりがついてるから家には居るだろうけどね。で、俺が食料品を冷蔵庫にしまっていたら。
「お帰り」
シズクの声が聞こえたので振り向くと、黒色のシンプルなニットワンピを着たシズクが立っていた。……肩が露出してエロいし、綺麗な美脚が…白い太ももが凄い出てる。パンツが見えそうで見えない。エロい!エロいぞ!!大事な以下略。
「どっ、どうしたんすか、その服」
「…変かな?」
「いや!とっても可愛いし!凄く似合ってますよ!」
頑張って、良かった…
で、なにゆえシズクがニットワンピを着ていたのか。それは今日、女子会をやるかららしい。なんでも数日前に女子組で買い物し服を買ったので、服の見せ合い&飲み会をする事になったらしい。
つか!その服で外に行くの!?パンツが見えちゃわないか!?いや…でも普通は何か履くよね。タイツ履いてないから、ホットパンツ的な物とか履くよね?もし、もしもニットワンピだけで外に行ったら…、どうしようスゲー心配だ!
しかし、その心配は杞憂に終わった。
数時間後、大量の酒を持ってマチさんとパクさんが家に来た。
宅飲みかいっ!
マチさんとパクさんはシズクの服を褒めていた。俺にはさっぱ分からない用語を使い褒めていた。その後、パクさんに軽く挨拶をされ、マチさんにはガンを飛ばされた。ちなみに二人はいつも通りの服装だった。
隣の部屋から「乾杯」と女性三人の掛け声が聞こえた。
シズクに一緒に飲まないか誘われたが、女子会なので俺は遠慮し、寝室に移動して本を読む事にした。数時間ほどラノベを読んでいたら、ドアがノックされたので開けると、少しばかり頬が赤くなっているシズクが立っていた。今すぐ襲いたいぐらい、可愛い!
しかも「一緒に飲も」と言われ、…危うく理性が飛びかけた。他にも色々と飛び出しそうだったのはご愛嬌さっ。皆もよくあるよね!
で、寝室から出ると、パクさんはボーイッシュな服装に、マチさんはスカートを履いていた。そして何故かマチさんに殴られた。
シズクにポンポンとソファを叩かれ、俺は隣に座った。マチさんとパクさんは一人用のソファに座っている。
シズクに酒を注がれ、俺も飲み会にくわわった。
グビグビと女性三人は酒を飲みまくっている。ほんのりシズクとパクさんは頬が赤くなっているが、マチさんはいつもと同じ表情だった。三人は普段よりも色々な事を喋り、俺は相槌をうったり頷いていた。んで、しばらくするとシズクが…
「暑い…」
突然と言い出し、ニットワンピを脱ごうとし出した。
「脱ごうとしない!」
即効で止めたが、服がずり上がってヤバかった。
その後も「暑い脱ぐ」「駄目だから!」「ヤダ」「いやヤダとか言われても…」「脱ぎたい」「じゃあ着替えてきてください」その間ずっと俺は服をおさえていた。しばらく攻防が続いたがシズクの動きが止まった。
「じゃあ、脱がして」
そう言いシズクはバンザイしている。
「なんでやねん!」
めっちゃ可愛い仕草だけど、意味が分からん!
俺の言葉を聞きシズクはコテッと首をかしげた。どうゆう事、そんな感じの表情で不思議がっている。可愛い!じゃなくて!もう話が噛み合わねぇ!まぁ最後は話てないけどね!
なんと言って断ろうか迷っていたら「ガンッ」と凄い衝撃が後頭部にきた。超!痛い!頭をさすりながら振り向くと、空の酒瓶を手に持ち仁王立ちし、ガン睨みしてるマチさんがいた。超…怖い。つか、あの酒瓶で殴られたのか…血出てないよな。
「うおいっ!シズクから離れろ!このヤロウー!」
若干、酔っ払った口調でマチさんに怒鳴れた。
「いや!押さえてないと服を脱ぐから!」
「どけ!」
そう言われマチさんに蹴飛ばされた。
マジで痛い。とくに頭が。膝を付き俺は唸っていた。
「お疲れ様」
振り向くとパクさんが優しく笑っていた。それからパクさんに「お話しましょう」と言われ一人用ソファをパクさんの隣に持ってきた。パクさんと話を始めたら何故か、しょっぱなから異性のタイプを聞かれた。
「だから、タイプは?」
何故かパクさんは小声で、顔を俺に寄せてきた。
「えっと、そうゆうの分からないんです…。可愛いとか、素敵だとかは、思いますが…ぶっちゃけ恋愛とかの意味が分からない」
とりあえず俺も小声でパクさんに話をした。
「そう」
ポツリとパクさんは頷き、俺から顔を離れた。
なんとなしにシスグの方を見ると、何故か不安げな目で俺を見ていた。
その後、まったく表情は変わってないがマチさんが酔っ払っていたので、俺が肩をかし途中まで送り、あとはパクさんが肩をかし、二人は帰って行った。見えなくなるまで俺とシズクは二人を見送った。
「帰りますか」
「んっ」
夜の道をブラブラしながら帰っていたら。
「アイスクリーム食べたい」
シズクがコンビニを見ながら指差した。
俺に振り返り「いい?」と尋ねたので。
「もちろんです!」と元気よく答えた。
シズクにはコンビニの外で待ってもらった。だってニットワンピだけを着てるから、太ももがギリギリまで見えるし、肩が出てエロいし、あと谷間が見える!
手早くアイスクリームを二つ買って、外で待ってるシズクに一つ手渡した。
「落とさないようにね」
「うん」
久しぶりにアイスクリーム食ったが、うまいな。
二人でアイスクリームを食べながら、ゆっくり歩いていたら。
「ひゃっ」と変な声をシズクが出した。
横を見ると、アイスクリームさんが神々の谷間に落ちていた。
落ちていたよ、アイスクリーム、谷間に!
谷間に!落ちたよっ!アイスクリーム!
ふぅ…落ち着け俺。よしっ、もう大丈夫だ!もうクール!
それにしても…、けしからんな!羨ましいアイスクリーム様めっ!なんか卑猥に見えるわ!と冷静に落ち着いて俺が思考していたら…
「ちべたい…、とって」
えっ…、えええぇぇぇぇぇ!!
「んっ」
そう言いシズクは胸を突き出してきた。俺が呆然としていたら、ふたたび「んっ」と言い胸を突き出した。そして俺はハチミツに誘われる蝶の如く、ふらふらと手を伸ばした、谷間にな!
アイスクリームの塊を神々の谷間からそっと取り出した。誓って言うが乳には触れてない!つか触りたかったけども!…触る勇気が無かった。俺は涙を飲んでアイスクリームを遠くへ投げ捨てた。別に食べたかった訳では無いっ!断じて無いっ!そうゆう事にしといてくれ!!
捨てたアイスクリームの代わりに俺のアイスクリームを渡そうとシズクに声をかけようとしたら。
「まだ残ってる。舐めて」
チーンもしくはゴーン俺の脳味噌に多大な衝撃がきた。
待て待て、落ち着け、俺。空耳かもしれない。
いや、空耳だよな。うん、空耳だよ。
「ごめん。今なんて言った?」
「残ってるの舐めて」
へへっ、へへっ。そりゃ残ってるよ。アイスクリームが落ちたんだもの。谷間にアイスクリームが、まだ残ってるけども!舐めてって!えっ何!?なんなんの!?これはナニしてイイのか!?それとも襲ってイイのか!?俺は混乱していた。大混乱していた。
そして俺が大混乱中に、数人の男達があらわれた。
ちなみに一人の男の頭には何故かアイスクリームが付着していた。
なんだろう?新しいファッションだろうか?奇抜だな。
で、そんな変な男とその仲間に襲われ、止む無く皆殺しにした。
よく分からんが人を殺して、俺は冷静さを取り戻した。
まず、シズクの谷間に残ってるアイスクリームを自分の服でぬぐい取り、シズクの手を取り、足早に家に帰った。家に到着し、俺はシズクを風呂場に押し込めた。
どっと疲れソファに寝転がった。
その後、あまりに長い間シズクが風呂に入っていたので。
俺は寝落ちした。
〜〜〜
女子会から二週間後。
よく晴れた空の下、俺はシズクの手を握り、街を歩いていた。
昨日、シズクが眼鏡を壊して家に帰ってきた。両方のレンズが壊れ、無残な物になっていた。なんでも仕事中に眼鏡を壊したらしい。なのて今日、新しく眼鏡を買いに行く事になった。
ちなみシズクが何度か壁や標識にぶつかりそうになったので、今は俺がシズクの手を握りメガネ屋に向かって歩いている。しかし、手が柔らかい!女の子の手って感じ!気分最上!
あと今日のシズクの服装はいつもと違う。白いワイシャツ赤いボタン、黒いジーパン姿で、ちょっと凛々しく可愛い感じだ。マジでキューティ!
それに何と言ってもシズクの眼鏡無しバージョン姿も可愛い。眼鏡が無いので、いつもより顔がよく見える。やっぱり顔の作りは綺麗だと改めて思った。うん、眼鏡無しも可愛いぜ!
そんなこんなで眼鏡屋にたどり着いた。
丸めがね。アンダーリム。ナイロールもしくはハーフリム。モノクル。縁無し。銀縁、赤縁、黒縁。その他にも沢山のメガネがある。
色々な眼鏡を試着してるシズクは、べらぼうに可愛かった。まぁ結局は前と同じメガネをシズクは買っていた。あとスペア眼鏡を二つ買っていた。
めがねもしくはメガネまたは眼鏡の説明を一つ一つしたい所ではあるが、俺の眼鏡に対する情熱熱意やる気パッションは、こんな文章的なモノでは書けるはずも無いので割愛する。
めがね屋を出て、カフェに寄ってから俺とシズクは帰路についた。
で、帰り道の途中いきなり雲がよどんだと思ったら、これまたいきなり雨がザーザー降り出した。大きな雨粒が大量に降り、俺とシズクは急いで近くの軒先に駆け込んだ。
頭や服の雨粒を払ったが、だいぶ濡れていた。寒いな。
俺はシズクの方を何気なく見て、口をあんぐり開けた。透けてる…シャツが透けてブラが見えとる。色は黒だ!超!色っぽい!それに雨で髪や服が濡れてエロい!
しかし何故ブラが黒に?今まではスポーツブラっぽい物だったのにな。…いや!落ち着いて考えてる場合じゃなかった!シズクに上着かさなきゃ!
「はい、これ着て」
シズクの方を見ず、俺は自分の上着を差し出した。
「見た?」
「えっ、いや、あの」
俺がしどろもどろになっていたら。
「ふふっ、ありがと」
めずらしくシズクは声を出し笑った。
その後お礼を言われ、いそいそと俺の上着を着た。
雨が上がりそうにないので、俺とシズクは走って家に帰る事にした。
家に着き、俺はバスタオルだけ貰い、シズクを先にシャワーを入らせた。濡れた服を脱いだり、濡れた頭を拭いていた。
ふとテーブルを見ると雑誌が広げてあった。
旅行雑誌のようで「霧の都」と書かれたページが開いていた。なんとなくだが見た事があるような…気がする。ほんのかすかに既視感があるだけだが一度行ってみるか、何かの記憶を思い出すかもしれないしな。ぼんやり、そんな事を思った。