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「5月現在、全国各地で季節外れの風邪が、流行っています。皆様も手洗いうがいをこまめにしましょう。続いてのニュースです。今は三連休...」
というニュースが流れているのは市ヶ谷家のリビング。
そしてこの季節外れの風邪に好かれた人が、3人ほどポピパから出てしまった。
1人目はりみ。不幸中の幸いなのかそこまで酷くはなく、徐々に回復しているらしい。りみのお姉さんがつきっきりで看病しているらしく、りみに関しては特に不安はない。
そして問題の人物のうちの1人は香澄。38.0度まで熱が上がったらしく、食欲もないらしい。しかし、普段の元気はあるらしくメールで、
「ゆーくん、私早く風邪治して、明日にはみんなと練習出来るよう頑張るね!」と連絡がきた。...本人の目の前では言えないが改めて香澄って馬鹿なんだなと思った。いや...もしかしたら本当に完治するのでは無いだろうか?あの香澄のバカ具合だ。そうなってもおかしくは無い。
...まあとりあえずあのバ香澄は置いておいて。
もう1人の問題の人物とは...
「おーい。有咲。薬持ってきたから入るぞ。」
...そう、有咲である。
「ゴホッゴホッ。あ、ありがとう。ゴホッ」
とまあかなり重症。しかも有咲は最近まで引きこもり気味だったのと、運動をあまりしないため、免疫力が皆無に等しいと言っても、過言ではないほど。そのため有咲も38.7度の熱を出してしまった。
「んで、体調はどう?なんか欲しいものあるか?」
「ゴホッ、だ、大丈夫。てか、優斗お前風邪移るぞ?」
「移ったら、有咲が面倒見てくれるんだろ?なら大丈夫だ。」
「は、はあ?何言ってんだよ!意味分からないし!もういいから出てくれ!ゴホッ」
「あ...悪い。」
部屋を出る。
俺は風邪を引いてる人にツッコミをさせてしまった。我ながらやばいことをさせてしまったと後悔する。...逆をいえばツッコミ出来るほどは体力があるとも言える。なら一応は安心だけど....
....因みに他の2人はというと。
おたえは日頃のランニングのおかげなのか、体力などはあるようで特に今のところ風邪にかかったと言う連絡はなし。
沙綾は、家がパン屋さんで、食べ物を扱う こともあり、日頃から清潔にしているらしく、こちらも特に問題は無いらしい。...なんなら沙綾には逆に心配された程。
またこの風邪はポピパだけではなく、この前知り合いになったばかりの他のバンドのメンバーの人たちも殆どが、風邪をひいてしまったらしい。
しかし、これまた不幸中の幸いなのが、今日は四連休の1日目、という事である。これが月曜だったとしたら、授業に追いつけなくなってしまうかもしれないからという事。でも、先生達もかかってるかもしれないのでもしかしたら、自宅待機になる可能性も無くはなさそうだが。
俺が保菌していて、おばあちゃんに移してしまったら本当に大変なことになってしまうので、自分の部屋に戻る。
時刻は午前11時過ぎ。
お昼ご飯を作るにしてもまだ少し早い気がするし、少し寝不足な気がしたので、1時間程仮眠をとることにした。それにしても有咲達、早く良くならないかな....
....そういえば前もこんなことがあったような。
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ゴホゴホ。咳のしすぎで喉や肺が痛いし、何より視界がはっきりしない。
優斗の持ってきてくれた薬のおかげが幾分かましにはなった。
あの時を思い出すなあ...
それはまだ優斗がこの家に来てすぐの頃。
私は39.0度の高熱を出してしまった。2人ともまだ顔合わせして日は全然立っていなかったのに、優斗はつきっきりで看病してくれた。氷水で冷やしたタオルをくれたり、ずっと傍に居てくれた。
多少なりとも優斗は変わったのかもしれない。
...あの時を思い出したせいか何故か、とても寂しく感じる。あっちが変な発言したにしても、さっきは少し強く言いすぎたかな...
あの時みたいにそばに居て欲しいな.....。来てくれないのは、私たちの関係は溝があるから....?でも溝なんて作った覚えないのに....。そもそも、優斗はあのことを覚えてくれているのかな。
香澄達にとっては優斗はただのマネージャーかもしれない。でも私にとっては、五、六年一緒に住んでいる、普段は頼りないけどいざとなったら頼もしい人。でもそれは、私から見た優斗。
....じゃあ逆に優斗から見た私って....?自分は近づいていくのに、私は遠ざけてるように見えてるのかな。なんで自分に素直になれないんだろう。
暗い気持ちで過ごしても風邪は治らないな....寝よ。
私は、優斗が遠くに行ってしまうような気がした。
意識を手放しかけた瞬間、
「有咲、入るぞ...って寝てるのか....」
私は、起きてるよって言おうとしたけど、モヤモヤした気持ちのせいで、言えなかった。....あれ、なんかいい匂い....
「お昼ご飯にって、お粥作ったけど寝てるなら仕方ないな。わざわざ起こすのも可哀想だし、ここに置いておくか。」
と言って出ていってしまった。
....重い体を動かして横を見ると、トレーに乗った出来たてのお粥。
寝ようと思っていたけど、せっかく作ってくれたので温かいうちに少しは食べないとと思い、お皿にお粥を移しひと口食べる。...美味しい。
風邪の私を気にしてくれたのかあまり、味付けもほとんどしていない。
そして、優斗はよくお粥にはネギを入れるのだが、私がネギが苦手なのを知っているからなのか、入っていなかった。そのちょっと心遣いが今の私には、とてもありがたかった。少しだけ食べるつもりが完食してしまった。
「ご馳走様でした。あれ....なんだろうこれ....紙?」
お粥に気を取られていたのか、トレーに乗っていた紙に気づかなかった。
中を開くと、
「さっきはごめんな。辛い有咲のことを考えずにふざけちまって。...風邪早く良くなるといいなと考えて、お粥を作ってみた。口に合わなかったらごめん。本当はあの時みたいに、俺がつきっきりで看病しなくちゃいけなかった。その事に関しては許してくれ。同じ事しか書けないけど、本当にごめん。」
手紙だった。そっか。私が勘違いしてただけだったんだ。
優斗はあのことをちゃんと覚えていてくれた。
あの時みたいにそばには居ないけど、何故かとても安心感があった。
思わず涙が出そうになる。今度、優斗にお礼を言わないと。
今度こそは、素直に言えるといいな.....。
ここまで書いてみましたが、やっぱり文がおかしいですね....
個人的に有咲ってツンデレでもあり、寂しがり屋でもあるのかなと思ったり。そこがまたいい所かもしれません。
次回もお楽しみに。