ハイスクール・フリート〜空の覇者〜 作:たはまらたはまさまたらた
「まもなく硫黄島要塞に到着です」
「我々の新しい家か」
「横須賀が手狭になったからってこんな島に本部ごと移すことになるとは思いませんでした」
「横須賀なんかよりよっぽど頑丈だけどね。
島一つまるごと使って作られた大型基地兼要塞
ずいかくをも収容可能な大型屋内ドックに島中に張り巡らされた地下道。居住性抜群の部屋に優れた指揮通信設備。自己完結の可能なシステム。島の各所に設置されたトーチカ、砲台
まさに難攻不落だよ。国軍時代のお土産だね」
「アメリカとやり合っても補給さえあれば食い止められるのがコンセプトですもんね」
「46センチ砲や80センチ砲を要塞砲にするのは少し頭おかしいと思うけど。他にも我々独自の改造でレーダー強化や誘導弾、弾道弾なんかも配備。発進は難しいけど破壊されることはまず無い屋内滑走路。盛り込み過ぎとかいうレベルだよ」
「少々硫黄臭いですがこれから私達海上保安隊の主要基地兼本部ですもんね」
「まぁロマンあっていいんじゃん」
「ですね」
副長とくだらない事を話している内にずいかくは屋内ドックへと続くトンネルを航行していた。
「それにしても凄いですね」
トンネルは全面コンクリートで固めてありかなり強い光を放つライトが横と上に取り付けられている。
前方に出口が見えてきた。
「これは凄い」
まわりからも息を呑む音がした。
多くのライトに照らされた大型ドックにこれでもかと言わんばかりの小型ドック。クレーンや運搬車。
「下手な港より設備が整ってますね」
「これは横須賀並みでしょ」
入港した後下船口行くとピッタリ合うようにエレベーターの入り口があった。
「硫黄島要塞整備隊全員揃いました。谷風中将閣下に敬礼!」
こちらも返礼し疑問に思ったことを尋ねる。
「私は保安監であって中将ではないぞ」
「海軍、、陸軍に当てはめたら中将閣下です。それに我々は元軍属です。こちらの方が呼び慣れていて」
「ならそれで構わない。これからもよろしく頼む」
「了解」
他にも何箇所か挨拶まわりをしたりしたあとで要塞の司令室に来た。レーダースコープ、大型ディスプレイにたくさんのコンソール、何箇所か新しい物があるのはこちらで改造したからだろう。たくさんの空気清浄装置やエアコン等のおかげで硫黄の匂いや暑さはほとんどなかった。
「ものすごく快適だな」
「ええ、拍子抜けです」
「せっかく本土に家買ったんだけどこれじゃぁ帰らなくていいじゃん」
「備蓄もたっぷりありますしね。ご飯美味しいらしいですよ」
「そうか、3000万くらいしたのに」
「休みのときとかに行けばいいじゃないですか」
「こっちのほうが快適」
「本末転倒ですね」
こうしてダラダラした私の基地勤務は続く
はずだった。
「第1、第2砲台次弾装填完了。第3第4は装填中第5第6発砲中!」
「早く攻撃隊を出せ!このままじゃジリ貧だ!」
「第一波攻撃隊出撃しました。第二波攻撃隊は出撃準備完了まで推定15分」
「第2滑走路入り口付近に着弾!出撃に支障なし」
「救援要請受諾されました!到着は…………
到着は
11時間後」
「砲弾や銃弾は今のところ足りていますしこのまま戦闘を行ってもあと半年は持ちます。しかし有事を想定していないため食料があと2日しか持ちません。また真水については精製装置破損の影響で備蓄2日分のみです」
「くそっ!仕方ない。この際味方だがやむを得まい。全砲台に威嚇射撃を中止を通達。続いて統制射撃をを行う」
「了解『各砲台撃ち方やめ。これより統制射撃に移行する』」
『目標横須賀女子海洋学校叛乱艦隊。
てぇーーー』
先程のまでのバラバラの砲撃音ではなくお腹に響くような重低音が聞こえた。
「第一射効果報告。撃沈無し、大破なし、武蔵の前方の主砲2基破壊。他駆逐艦、巡洋艦においても軽微ながらも損害がある模様」
『こちら第一波攻撃隊。これより雷撃を開始する』
スカイレーダーから投下された魚雷が高速で進み命中。沢山の水柱が上がる。
「敵損害軽微。効果認められず」
「演習用の無弾頭じゃだめか。対艦誘導弾発射準備。電子攻撃に注意せよ」
「対艦誘導弾準備完了。発射」
「目標選定完了、脅威度判定完了。大和型の主砲及び巡洋艦の主砲に対し攻撃する模様」
「到達まで5 4 3 2 1 命中 大和型の一部戦闘能力喪失を確認」
「目標引き返していきます。このままでは索敵範囲外に出られてしまいますが?」
「放っておけ。それより損害を報告せよ」
「各砲台損害なし、トーチカに一部被害、海岸近くの地下道が崩落してる模様です」
「各員復旧作業にかかれ」
硫黄島の勝利を祝福するかのように朝日がのぼってきた。
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