変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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第113話

 

 

 

 

 先ほどのエリアでのエクリプスメテオと同じように、周囲を轟音と光が包み込む。

 自身を巻き込みながらの大技の発動。

 逆に言えばそれほどまでにベヒーモスが追い詰められているということになるだろう。

 

 そして、ベヒーモスは唸り声をあげながら最後のエリアに向かっていった。

 

 

「とうとう次が最後か・・・・・・」

「みゅみゅみゅう」

「わぁ、わわぁ」

 

 

 竜の呟きにみゅかりさんとあかり草はパチパチと拍手をするような動きをしながら楽しそうな声をあげている。

 そんな1匹と1本の様子に、竜は砥石で武器を研ぐのを選択してからコントローラーから手を離して優しく撫でた。

 竜に撫でられ、みゅかりさんとあかり草は嬉しそうに体を揺らす。

 

 

『いよいよ次で最終決戦ですね。こちらは準備は終わってますが、そちらはどうですか?』

「こっちも大丈夫ですよ。それじゃあ、行きますか」

 

 

 武器を研いで切れ味も白に戻り、“KIRIKIRI”は竜に確認をとる。

 ベヒーモスの移動した次のエリアは行き止まりのエリアで、これ以上どこにも移動することはできないエリア。

 つまりはこのエリアですべての決着が着くということ。

 そのため、エリアに入る前の持ち物などの最終チェックはとても大切なのだ。

 仮に、補充もなにもせずにエリアに入って回復アイテムが足りなくて戦闘中に倒されでもすれば目も当てられないことになってしまう。

 所持している回復アイテムを確認し、補充の必要が無さそうなことを確認した竜は最後のエリアへと向けて歩き始めた。

 それに続くように“KIRIKIRI”もベヒーモスを狩猟するために歩きだす。

 

 ベヒーモスとの最後の戦闘をするエリア。

 そこは本来であればモンスターハンターワールドの看板モンスターであるネルギガンテの寝床なのだが。

 ベヒーモスという強大なモンスターが現れた影響なのか、いまはベヒーモス以外になにもいない。

 

 

「このエリア、地形ダメージはないけど上から降ってくるトゲが鬱陶しいんですよね」

『ですね。張りついて傷つけとかをやろうとしているところにちょうど降ってきて何度邪魔をされたことか・・・・・・』

 

 

 ネルギガンテの寝床であるこのエリアの特徴を言うのであれば、まずあげられるのが同じ地点に何度も降ってくるトゲだろう。

 このトゲは受けるダメージこそ1と低いものの、ダメージを受けたモーションで行動がキャンセルされてしまうのだ。

 

 竜の言葉に“KIRIKIRI”はその時の光景が頭に浮かんだのか、少しだけ言葉に苛立ちが混じっていた。

 

 ちなみに、今回はこのエリアに来ているが、ベヒーモスは他にも溶岩地帯の方に移動するパターンもある。

 これは2回目のエリア移動までにある程度の部位破壊をしていない場合に移動するルートで、こちらのルートの場合は熱による継続ダメージと、エリア全体が赤いためにベヒーモスの一部の攻撃が見えづらくなるのだ。

 どちらのが戦いやすいかは人によって異なるので、自分が戦いやすいエリアに向かわせられるようにするといいだろう。

 

 

「見えた・・・・・・」 

『では、やりましょうか!』

 

 

 エリアに入ってすぐの細い道を抜けた先。

 そこでベヒーモスは量と“KIRIKIRI”のことを待ち構えていた。

 

 今、ベヒーモスとの最後の戦いが幕をあげる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ

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