変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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番外話なんですけど私の小説ではマキのお母さんは生きているわけですが
お母さんが死んでいる場合の話を読みたいという方もいますかね?
一応、次のアンケートの時に追加しておきますね


第136話

 

 

 

 

 顔を隠して妄想が暴走してしまっているイタコ先生とずん子。

 自分の方を見ようとしない2人に竜はどうしたものかとため息を吐く。

 

 

「あの・・・・・・」

「やはりキスなどは二回目のデートからで、それ以上のこととなるならばもう少しデートをしてからというのがいいと思いますわ。あ、ですが我慢が辛いというのであればお手伝いをするのもやぶさかではなく・・・・・・」

「家の中で服を脱いで生活するというのが悪いわけではないですが、それでも自分の家以外ではやらない方がいいと思うんです。うちでもきりたんがたまに下着で生活してますけど、それだって家の中だけですし・・・・・・」

 

 

 妄想の中に囚われてしまっている2人に話しかけようとするが、まともに話を聞いてくれずに2人は妄想を垂れ流してしまっている。

 というかとんでもない情報が混じっていた気がするが、竜は一先ず置いておくことにした。

 

 竜が2人を見て疲れたような表情を浮かべていることに気がついたキツネはトトトッと竜の頭の上に移動する。

 キツネが服の中から移動したため、竜は捲り上げていた服をもとに戻した。

 

 

「・・・・・・コーンッ!」

「ちゅわ?!」

「えっ?!」

 

 

 竜の頭の上に移動したキツネは、小さく息を吸い込むと大きな鳴き声を上げた。

 キツネの鳴き声にイタコ先生とずん子は驚き、妄想の世界から戻ってくる。

 

 2人は竜の頭の上にいるキツネの存在に気がつくと慌てて竜に近づいていった。

 

 

「どこに行っていたんですの?!心配しましたのよ?!」

「き、公住くん!どこでこの子を見つけてきたの?!」

「えっと、さっき生徒会長が部屋に入ったあとに現れたんですけど・・・・・・」

 

 

 キツネが見つかった驚きが強かったのか、イタコ先生は竜に抱きつきそうな勢いでキツネに近寄った。

 あまりに勢いがつきすぎたため、イタコ先生の胸は竜にぶつかってむにゅりと潰れてしまっている。

 イタコ先生の胸が体に触れていることから意識を逸らそうと、竜はずん子の言葉に答えた。

 

 

「ほら、降りてらっしゃい」

「コン!」

「あだだだだだだだっ?!」

 

 

 イタコ先生が竜の頭の上からキツネを降ろそうとすると、キツネは思いきり竜の頭にしがみついて抵抗をした。

 キツネがしがみついた際に爪が出たのか、竜はいきなり襲いかかってきた痛みに思わず声をあげる。

 

 イタコ先生の胸の感触をどうにか意識しないようにしていた竜は痛みによって一瞬だけ胸の感触を忘れることができたが、すぐにイタコ先生がキツネを引き剥がすためにさらに強く密着してきたために強く意識してしまうことになった。

 

 

「ふんっ!ぬぬぬ・・・・・・。ダメですわ・・・・・・」

 

 

 全く離れようとしないキツネにイタコ先生は引っ張るのを止めて、竜から少しだけ体を離す。

 それによって竜は少しだけ残念に思いつつもネオアームストロング・サイクロンジェット・アームストロング砲が起動しなくて助かったと内心で安堵の息を吐いていた。

 

 頭の上から降りようとしないキツネの胴体に手を回し、竜はそっとキツネを持ち上げる。

 すると先ほどまでの抵抗はなんだったのかと聞きたいほどにあっさりとキツネの体は竜の頭から離れた。

 そしてそのまま竜はキツネを自分の前に移動させる。

 

 

「いや、イタコ先生の中にいるキツネってお前のことなんかい」

「クー!」

 

 

 九尾と言っていたはずなのにこのキツネの尻尾の数は普通の1本。

 なにか関係があるだろうとは思ってはいたがまさかの本人・・・・・・、いや本狐だとは竜も思っていなかった。

 竜の言葉にキツネは前足を上げて返事をした。

 

 

「あれ、でもさっき九尾の狐って言ってませんでした?」

「ええ、間違っていませんわ。本来は九尾なんですけど、今は力が弱まっていて尻尾の本数が減ってしまっていますの。いい加減こちらに来なさい。公住くんにはまだ説明しないといけないことがありますのよ!」

「・・・・・・、クー・・・・・・」

 

 

 竜の疑問にイタコ先生はキツネの尻尾をむんずと掴みながら説明する。

 どうやら本来の力に戻ればその分だけキツネの尻尾が増えるらしい。

 イタコ先生の言葉にキツネはチラリと竜を見て少しだけ寂しそうな鳴き声をあげると、イタコ先生へと向かって大きく跳躍した。

 そしてそのままイタコ先生の中に染み込むように消えていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ

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