変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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第141話

 

 

 

 

 “ファンタシースターオンライン2”、通称PSO2、もしくは“ぷそ2”と呼ばれるゲームで、プレイヤーはログインをする際に割り振られた宇宙船で活動をして様々な惑星に降り立って冒険をしていくアクションゲームだ。

 ちなみに最初に割り振られた宇宙船以外のプレイヤーとの交流は基本的に不可能で、一緒にパーティーを組んで冒険に行くのは同じ宇宙船に割り振られたプレイヤーだけとなる。

 とはいっても後から別の宇宙船に移動することは可能なので、うっかりフレンドのいる宇宙船と違うところに行ってしまったとしても合流することは可能である。

 

 

「というか男性キャラを使ってるんだな」

「ええ。やっぱり武器を持って戦うなら男性でないと」

 

 

 きりたんの操作するキャラクターを見て竜は呟く。

 操作するキャラクターを自分自身の性別とは違うものにするのは別段珍しいことではないが、それでもきりたんのような小学生の女の子が男性キャラを使っているということが意外だった。

 

 

「どうします?まずは戦闘でも見ますか?」

「それもいいけど、まずは装備について教えてくれないか?」

 

 

 アクションゲームの醍醐味の1つといえばなんと言っても戦闘。

 きりたんが竜に最初に戦闘を見るかを尋ねると、竜は少しだけ考えてまずは装備を見せてほしいと答えた。

 戦闘に行くと答えるとばかり思っていたきりたんは意外そうな表情になりつつも、メニューを開いて装備を見せた。

 

 

「私のクラスは“エトワール”っていう上位クラスですからね。普通のクラスとはちょっと違うんですよ」

「そうなのか?」

 

 

 きりたんの言葉を聞きながら竜は開かれた装備の画面を見る。

 見たところ武器の名前の後ろには『+35』、防具であるユニットの名前の後ろには『+10』という数字がついていた。

 武器やユニットの良し悪しなんかは竜には分からなかったが、それでも表示されている星の数から結構なレアリティだということが分かる。

 

 

「この『+○○』っていうのは強化した回数とかそんなところか?」

「はい。そうですね。一応、どれも最後まで強化は終わっています」

 

 

 『+○○』という数字が強化を表しているのだろうと当たりはつけているが、竜は念のためにきりたんに確認をする。

 竜の言葉にきりたんはうなずいて肯定した。

 なお、ファンタシースターオンライン2で武器の強化は他の武器を合成しての強化で失敗することはないのだが、ユニットの強化に関しては素材となるアイテムを消費して確率で強化をするというものになっている。

 つまりはユニットに関しては強化に失敗することがあり得るということである。

 ちなみに強化に失敗すると『+○○』の数字が減って強化の段階が下がってしまうので、可能な限りは失敗したときのマイナスを軽減するアイテムや、強化成功率を上げるアイテムを使った方が良いだろう。

 

 

「へぇ、ちゃんと武器によって見た目も変わるんだな。この辺りはモンハンとほとんど同じか」

「まぁ、モンハンよりはグラフィックが悪いですけどね」

 

 

 きりたんが武器を持ち帰ることによって武器の見た目が変化するのを見ながら竜は言う。

 最近のゲームではほとんどあり得ないことだが、ゲームによっては武器を持ち変えても見た目が変わらないこともあるのだ。

 

 

「他には見たいものはありますか?」

「そうだな・・・・・・。とりあえずは今のところは大丈夫かな」

「そうですか。では、さっそく戦闘の方に行きましょう」

 

 

 一先ずは竜の気になることもなくなったようで、きりたんの言葉に竜は首を横に振って答えた。

 そしてきりたんは適当なクエストを選択して移動用の小型宇宙船、キャンプシップに移動する。

 次にきりたんが竜に見せるのは戦闘。

 ややレベル上げ中毒の気がある竜はきりたんの言葉にワクワクとしながらテレビ画面を見るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

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