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東北家の白銀色のキツネの正体が九尾の狐で、その力を狙う人間がいる。
ずん子から聞かされた事実にゆかりたちは東北家以外ではこの話をしないようにしようと決めた。
「そういえば、あの子ってなんて名前なんですか?」
「あー・・・・・・。ごめんなさい、あの子の名前はイタコ姉さましか知らないの」
「へ?なんでイタコ先生しかあのキツネの名前を知らないんや?」
キツネを指さしながらゆかりは名前を尋ねる。
今後も会うことがあるかもしれないのだから名前を知っていて損はないと思ってずん子に尋ねたのだが、ずん子は申し訳なさそうに謝りながら答える。
ずん子の言葉に茜は不思議そうにさらに尋ねる。
「妖怪や幽霊にとって名前はとっても重要なものなの。名前を知ることが出来れば簡単な命令を聞かせたりすることもできるのよ」
「なるほど、守るために必要なことなんですね」
名前というものは特別な力を持っている。
幽霊や妖怪ではなくても名前を知られるだけで呪詛をかけられたりすることもあるのだ。
そのため、キツネが万全の状態になるまでは名前で呼ばないようにするために、イタコ先生はキツネの名前を誰にも教えていないのだ
「他に聞きたいことはないかしら?」
「えっと、とりあえずは大丈夫です」
「うちもとくにはないで」
「ボクも大丈夫です」
「私もないかなぁ」
「今のところは私も大丈夫ですね」
ゆかりたちを見てずん子は他にも聞くことはないかを聞く。
ずん子の言葉にゆかりたちは少しだけ考えて答えた。
「あ、いつの間にかこんな時間・・・・・・」
「ほんまや。そろそろ帰らんとアカンな」
ふと時計を見たゆかりの言葉に茜も同じように時計を見て驚く。
時計はいつの間にか7時を指しており、東北家に着いてからかなりの時間が経っていることを表していた。
ゆかりと茜の言葉に葵たちも今の時間を理解し、帰る準備を始めた。
「竜くん、時間が・・・・・・」
「うん?・・・・・・うお、マジか」
キツネのことを撫でていた竜は、葵に言われて時計を見て驚いた表情を浮かべる。
竜が驚きの声を漏らしたことが気になったのか、キツネはキョトンとした表情を浮かべて竜を見た。
「クー?」
「ああ、すまんな。そろそろ帰らないといけないんだよ」
ペチペチと竜の膝を叩きながらキツネは鳴き声をあげる。
キツネの放った猫パンチを受け、竜はキツネを抱き上げる。
キツネなのに猫パンチを放つというのは不思議な感じがするが、とくにおかしなところもないため気にしなくても良いのだワン。
竜の言葉にキツネはイヤイヤとでも言うかのように首を横に振る。
「こんな時間ですし、仕方がないですね」
「コン・・・・・・」
居間に着いてから竜の肩から降りてゲームをやっていたきりたんは竜たちの会話が聞こえていたのかゲームを一時停止して、竜たちの方を見た。
きりたんの言葉にキツネはしょんぼりといった様子で鳴き声を上げる。
「ちゅわ?みなさん、そろそろお帰りですの?」
「あ、イタコ姉さま。はい、もうこんな時間ですから」
ヒョコリと居間の入り口から部屋の中を覗き込んできたイタコ先生は帰る準備をしている竜たちの姿に気づき、ずん子に声をかける。
イタコ先生の言葉にずん子は時計を指さして答える。
「そうですのね。ではちょっとだけ待っていてほしいですわ」
ずん子の言葉にイタコ先生はうなずくと、パタパタと早足で廊下を歩いていった。
イタコ先生の言葉に竜たちは首をかしげつつ、自分たちが使ったコップや小皿をまとめていく。
そして、一通りの片付けが終わったタイミングでイタコ先生は戻ってきた。
「こんな時間で危ないですからね、送っていきますわ」
そう言ってイタコ先生は車のキーを揺らす。
「でも、この人数だと家の車じゃ乗りきれませんよ?」
「そこは2回に分けるしかないですわ。あとになる子たちは少しばかり遅くなってしまいますが・・・・・・」
竜たちの人数を数えたきりたんはイタコ先生に尋ねる。
東北家の車は4人乗りの軽自動車で、6人もいる竜たち全員を一度に乗せることは不可能だ。
きりたんの言葉にイタコ先生は申し訳なさそうに竜たちを見る。
「いや、送ってもらえるだけでも助かるので文句とかはないですよ」
「せやね」
「この時間でも、ちょっと薄暗いもんね」
申し訳なさそうなイタコ先生に竜たちは気にすることはないと答えるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ