UA130000を越えたので番外話です。
ヤンデレといっても作者のイメージするヤンデレですので好みが分かれるかもしれません。
それでもよろしければ読んでください。
なお、本編のネタバレも含まれますので気をつけてください。
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竜たちのクラスの担任である彼女のことを生徒に尋ねた場合、ほぼ全員が全員口をそろえてこういうだろう。
『妹みたいなお姉さん』と。
月読アイ(以降アイ先生と表記)、のことを一言で表すのであれば“幼女”だろうか。
彼女の身長は100センチメートルとかなり小さく、その見た目通りにかなり体重も軽い。
そんな見た目のために夜に出歩いていると補導されることもしばしばあるようだ。
学校の生徒や同僚である先生たちからは可愛らしいと言われているが、本人的にはあまり嬉しいことではないらしく、可愛いと言われると複雑そうな表情を浮かべることが多い。
また、保険医であるイタコ先生とは学生時代の同級生であり、“アイちゃん”という愛称で呼ばれたりしている。
まぁ、アイ先生としてはその呼び名は不服なものなので呼ばれるたびに訂正をしているのだが。
ちなみに、イタコ先生がアイ先生のことを“アイちゃん”と呼んでいるために、一部の生徒からも“アイちゃん先生”と呼ばれるようになってしまったことがアイ先生の最近の悩みだったりする。
授業をすべて終え、アイ先生は職員室へと向かう。
放課後ということもあって校舎内は部活のある教室の近く以外はとても静かになっている。
「・・・・・・はぁ」
職員室へと向かいながらアイ先生は小さくため息を吐く。
教師という仕事は悩みが尽きない仕事であり、生徒のこと、授業のこと、私生活と仕事のことなどなど悩みに関してはキリがないほどにあるのだ。
そんな教師という仕事についているアイ先生が悩んでいること、それは・・・・・・
「もう、これ以上身長は伸びないのかなぁ・・・・・・」
生徒や授業、学校のことなどとは全く関係のない悩みだった。
念のために言っておくとアイ先生の年齢は21才なのだが、一般的な同年代の女性の身長が150センチメートル後半なのに対して100センチメートルとかなり小柄なため、なかなかにコンプレックスとなっているのだ。
なお、女性の成長期は10歳~14歳あたりまでで、16歳には完全に止まるとされている。
まれに20歳あたりに身長が伸びる人もいるが、それも本当にごくわずかの人なため気にしなくても良いだろう。
まぁ、つまりなにが言いたいのかをハッキリというと、『月読アイの身長がこれ以上伸びることはない』ということだ。
そんな叶わぬ夢を願いながらアイ先生は職員室へと向かうのだった。
◇ ◇ ◇
竜が“cafe Maki”でのバイトを終えた帰り道。
とくにいつもと違ったようなことはなかったはずなのだが、竜の耳になにやらうめき声のようなものが聞こえてきた。
チラリと頭の上にいるついなを見てみるが、ついなは首を横に振っているのでついなではないのだろう。
不思議に思いつつ竜はどこからうめき声が聞こえてきているのかを調べてみることにした。
「う゛う゛う゛う゛う゛ぅ・・・・・・う゛う゛ぇ゛・・・・・・」
うめき声に交じってなにやら吐いているような声まで聞こえてきたことに竜は思わず顔をしかめる。
そして、竜がうめき声の主を探し始めて少ししてから、竜は電信柱の影になにやら小さな人影があることに気がついた。
その人影はかなり小さく、パッと見では子どもの人影にしか見えない。
しかしこんな時間────“cafe Maki”でのバイトが終わり、マキの家で晩ご飯をいただいてから家に向かっているような時間帯に子どもが出歩いているはずがなかった。
もしかしたら相手は人間ではないかもしれない。
そう警戒しながら竜は人影に近づいていく。
そして、竜は人影の姿を確認した。
「・・・・・・なにしてるんですか、アイ先生」
「う゛ぁ゛あ゛・・・・・・?あ゛ー、公住かぁ・・・・・・」
電信柱の影でうめき声をあげていた小さな人影。
その正体は竜のクラスの担任である月読アイだった。
竜の言葉にアイ先生はぼんやりとした表情になりながら竜のことを見る。
「いったいなにやって・・・・・・、ってうわ、酒くさっ?!」
「これは完全に酔っとるなぁ・・・・・・」
「あははぁ、大人の女性に向かってくさいとはなんだぁー?」
アイ先生に近づいた竜は鼻についたアルコールの匂いに思わず声をあげる。
アイ先生からはかなりのアルコールの匂いがしており、アイ先生がお酒をかなり飲んでいたのだろうということが推測できた。
竜の言葉にアイ先生はケラケラと笑いながら立ち上がる。
立ち上がったアイ先生はふらふらとどこか足元がおぼつかなく。
いまにも倒れてしまいそうな足取りをしていた。
「ちょ、大丈夫ですか?」
「あー、まぁ、大丈夫だろぉ・・・・・・」
ふらふらとしているアイ先生の姿に竜は思わず声をかける。
竜の言葉にアイ先生はどこかぼんやりとしながら答えた。
電信柱の影でうめき声をあげていた姿を見ているだけにアイ先生の言葉には不安しかなく、竜はどうしたものかと頭を悩ませる。
竜としても酔っている担任をここで見送っても良いものかという思いがある。
しかし、竜はアイ先生の自宅を知らず、いまの酔っている状態のアイ先生に道案内をさせるというのも不安があるのだ。
竜がそんなことを考えているとも知らずにアイ先生はふらふらと歩き始める。
そして、3歩、4歩と歩いていった先でいきなりカクンと脱力してしまう。
いきなり脱力したアイ先生を竜は慌てて抱き止める。
「おお?おー、公住は力持ちだなぁ」
「あー、もう!家はどこですか。ふらふらしてて見てらんないです!」
「まぁ、こんな状態やと危ないもんなぁ」
竜に抱き止められたアイ先生は感心したように言う。
あまりにも酔っているアイ先生の姿に竜は声をあげ、アイ先生を家まで送ることに決めるのだった。
◇ ◇ ◇
月読アイの住むマンション。
竜は酔っぱらっているアイ先生の案内のもと、どうにかアイ先生が生活をしているマンションにたどり着くことができた。
タクシーを使えば良いのではないかと思うかもしれないが、アイ先生がマトモに道を教えられる状態ではないことと、その見た目のせいで竜が女児誘拐犯と間違われてしまう可能性があるためにタクシーは止めておいたのだ。
まぁ、その代わりとしてアイ先生(酔っぱらい)の道案内だったためにかなり道に迷って時間がかかってしまったのだが。
「ほら、マンションに着きましたよ。何階ですか?」
「めっちゃ時間かかったなぁ・・・・・・」
「んー・・・・・・、4階ぃー・・・・・・」
アイ先生のマンションに行く途中で歩きたくないとアイ先生が駄々をこねたためにおんぶをすることになった竜は背中にいるアイ先生にマンションの何階なのかを尋ねる。
竜の言葉にアイ先生は眠そうな声で自分の部屋がある階を答えた。
アイ先生から部屋の階を聞いた竜はアイ先生をおんぶし直し、エレベーターに乗り込むのだった。
「えっと、つくよみつくよみ・・・・・・っと、ここか。アイ先生、カギを出してください」
「んぅー?カギー?」
4階に着いた竜は1つづつ部屋の名前を確認していき、アイ先生の部屋を見つける。
さすがに部屋の扉が開いているわけがないので、竜はアイ先生に部屋のカギを出すようにお願いする。
竜に言われ、アイ先生はごそごそと自分の服のポケットを探っていく。
そして、部屋のカギを見つけたアイ先生は竜にそのカギを手渡した。
「開けろってことか・・・・・・」
アイ先生が自分の背中から降りずにカギを渡してきたことから自分でカギを開ける気がないのだということを理解し、竜はがくりと肩を落とす。
降りるつもりのなさそうなアイ先生の様子に竜は溜息を吐きつつ、部屋のカギを開けるのだった。
◇ ◇ ◇
アイ先生の部屋のカギを開け、中に入った竜はおんぶしているアイ先生を下ろそうとする。
しかしアイ先生は竜の背中にしがみついたままで降りようとしない。
まったく降りようとしないアイ先生に竜はどうしたものかとついなを見る。
「まぁ、ベッドかなんかがあるやろうしそこまで運ぶしかないんやない?」
「そうなるかぁ・・・・・・」
ついなの言葉に竜は諦めたようにアイ先生のマンションの部屋に入っていく。
マンションの部屋の中を調べ、竜はアイ先生が寝ているであろう布団を発見した。
布団の近くにしゃがみ込み、竜は背中にくっついているアイ先生に声をかける。
「っと、この部屋だな。アイ先生、布団ですから降りてください」
「あぃー・・・・・・」
竜の言葉にアイ先生はようやくポテリと布団に向かって落ちる。
アイ先生が背中から離れたのを確認した竜はそのまま部屋から出ようと立ち上がる。
と、不意に竜の腕がアイ先生に捕まれた。
「こんな時間なんだ。泊っていきな」
「へ、なん・・・・・・?!」
「ご主じ────くぅうっ?!」
不意打ち気味に腕を掴まれた竜はそのままアイ先生の布団に倒れ込んでしまう。
竜は自分を引っ張って倒したアイ先生を何事かと思いながら見、固まってしまう。
竜がアイ先生を見て固まってしまった理由。
それは、いつの間にかアイ先生が自身の服を緩めて下着が見えてしまっているような姿になっていたからだ。
アイ先生の姿で下着が見えていたとしても興奮はしないのではないかと思うかもしれないが、お酒を飲んで赤く上気した表情は幼い見た目からは感じられないほどの色っぽさを醸し出していた。
竜が倒されたことについなが驚いて近づこうとするが、その前にアイ先生が投げたものによって弾き飛ばされてしまい、そのままアイ先生が投げたものの中に吸い込まれていってしまった。
「悪いな。これでもイタコとは同級生だったんだ。対霊へのアイテムなんかは充実しているんだ」
「アイ先生、なにを・・・・・・?!」
「なにを?そうだなぁ・・・・・・」
竜の言葉にアイ先生は少しだけ考えるような仕草を見せる。
「公住、知ってるか?大人っていうのはな、いろいろとストレスがたまるんだ。だからな?お前でたっぷりと発散させてくれ?」
その幼い姿からは想像できないほどの力でアイ先生は竜の体を押し倒し、素早く竜の四肢を拘束していく。
そして、竜の言葉など無視してアイ先生は竜の体を使ってストレスを発散していくのだった。
◇ ◇ ◇
朝。
アイ先生はスッキリとした表情で玄関にいた。
「いやぁ、公住のおかげでかなり助かったな。これからも頼むよ」
「んー!んんー!」
アイ先生の視線の先には体を拘束されてボールギャグを噛まされている竜の姿。
体を拘束されているために立ち上がることはできず、さらには尻尾のようなものが竜に取り付けられていた。
「それじゃあ私は行ってくる。いい子にして待ってるんだぞ?退屈にならないように“これ”の電源も入れておいてやるからな」
「んんんーーー?!」
そう言ってアイ先生はなにか小さなスイッチを取り出して電源を入れる。
アイ先生がスイッチの電源を入れた直後、竜の方からなにやらヴヴヴヴという音が聞こえてきて、竜がもだえるような声をあげる。
そんな竜の姿を見てアイ先生は恍惚とした表情を浮かべながら玄関を閉めるのだった。
アイ先生の部屋の中に響き渡るのはヴヴヴヴというなにか機械が動くような音と竜のもだえる声。
防音がしっかりとしているこの部屋の中から他の部屋にその音が聞こえることはなく、アイ先生が帰ってくるその時まで竜は外に聞こえない声をあげ続けるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その13
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