変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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UA10000を越えたので番外話です。

ヤンデレといっても作者のイメージするヤンデレですので好みが分かれるかもしれません。

それでもよろしければ読んでください。

なお、本編のネタバレも含まれますので気をつけてください。





UA10000突破・番外話・ヤンデレゆかりエンド

 

 

 漫画やアニメなどではフクロウの鳴き声が聞こえてきそうな時間。

 分かりやすく言えば真夜中。

 部屋で寝ていた竜は息苦しさに声を漏らした。

 

 

「う・・・・・・」

 

 

 なにかが自分の体の上に乗っているような重さ。

 今までには一度も起きたことのなかった事態に竜は恐る恐る目を開いた。

 

 目を開いても目の前に広がるのは真っ暗な闇。

 電気もついていないうえに真夜中なのでほとんどなにも見えない。

 

 

「なにが・・・・・・」

 

 

 それでも自分の体の上に乗っているものを見ようと竜はジッと目を凝らして自分の体の上を見た。

 電気のついていない部屋。

 横になる竜の体の上でなにかがモゾモゾと動いているように見える。

 あまりにも暗いためにその姿形は分からないが、なにかがそこにいることは間違いないようだ。

 

 不意に、竜の鼻になにか甘い香りのようなものが届いた。

 それと同時に竜の意識は闇の中へと落ちていくように遠退いていった。

 どうにか意識を保とうとするものの、抗うことは叶わず。

 竜の意識は完全に落ちるのだった。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

「なんや、眠そうやな」

「寝不足なの?」

「おお、2人か。いや、夜中になんか息苦しくなって目が覚めてな。その後すぐに寝た?と言うか気絶したみたいになって気がついたら朝でな。なんか体がダルいんだよ」

 

 

 教室でアクビをしていた竜に、茜と葵が声をかける。

 竜が眠そうにしていることはそれほど珍しいわけではない。

 それは茜自身もよく知っており、少し気になったから聞いただけだった。

 しかし、竜の答えた内容に茜は少しだけ驚く。

 単にゲームを遅くまでやっての寝不足かと思いきや心霊現象のようなことが竜の身に起きているとは予想もしていなかった。

 まぁ、これに関しては予想できる方がおかしいのだが。

 

 

「そ、それってもしかしてお化けってこと・・・・・・?」

「どうかな。夜中に起きたのは今回が初めてだし」

 

 

 お化けの可能性があるということにホラー系が苦手な葵は怖がりながら尋ねる。

 葵の言葉に竜は腕を組んで考え込む。

 夜中に目が覚めたのは今回が初めてで詳しいこともなにも分からないのだ。

 

 

「まぁ、どうなるかは分からんがしばらくは様子を見てみるかな」

「ヤバそうならうちに来るのもありやからな」

「ボクたちでも力になれることがあったら言ってね?」

 

 

 ひとまずどうすることもできないので竜は様子を見ることにした。

 竜の言葉に茜と葵は心配そうに竜のことを見ながら言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、ゆかりん。今日もクマがすごいよ?!」

「ああ、マキさんお早うございます。大丈夫ですよ、少し眠るのが遅くなってしまっただけなので」

 

 

 教室の片隅でそんな会話があったことに竜たちは気づいていなかった。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

「みゅう」

「おお、みゅかりさん。家で待ってたんだな」

 

 

 帰宅して玄関を開けた竜は、玄関で待っていたみゅかりさんを嬉しそうに撫でる。

 何故みゅかりさんが竜の家にいるのか気になるかもしれないが、これは竜がみゅかりさん用に小窓を1ヶ所開けておいているからだ。

 小窓が空いていることによってみゅかりさんは自由に竜の家に入ることができ、竜の帰宅を安全に待つことができるのだ。

 

 

「みゅかりさん、悪いけど少し眠らせてくれ。ゲームとかは好きにやってて良いから」

「みゅい!」

 

 

 眠さが限界に近かったのか、竜はみゅかりさんにそう言うと布団を敷いて仮眠をとることにした。

 竜の言葉にみゅかりさんは小さく鳴いて竜の布団の中へと潜り込む。

 

 

「一緒に寝るのか?まぁ、いいか。おやすみ」

「みゅみゅみゅみゅ」

 

 

 そして竜の意識は落ちていった。

 そんな竜の顔をみゅかりさんはじっと見つめている。

 光のないその瞳は深い闇のようで、よく見れば目元にクマのようなものもあった。

 竜の寝息が聞こえ始めた頃、みゅかりさんはそっと静かに動き出した。

 

 

「みゅう、みゅあ・・・・・・れるっ・・・・・・」

「んう・・・・・・?」

 

 

 竜の首もとを開き、みゅかりさんはヌルリと舌を這わせる。

 くすぐったいような感覚が襲ってきたことに竜は声を漏らすが起きそうには見えない。

 そのままみゅかりさんは執拗に竜の首もとを舐める。

 

 

「みゅ・・・・・・ぷぁ・・・・・・はみゅ・・・・・・」

 

 

 舐めるのを止め、終わりかと思えば今度は竜の首もとに噛みつき始めた。

 といっても歯をたてているわけではなく咥えているような感じだが。

 みゅかりさんは竜の首もとに噛みつきながら一心不乱に口内で舌を這わせ、竜の腕に前足を絡ませる。

 

 

「れるぉ・・・・・・」

 

 

 そして、みゅかりさんは舌で竜の首もとを舐めながら徐々に徐々に首をなぞって上にあがっていった。

 首もとから首、首から頬とその位置は上がっていく。

 あと数cmで竜の唇に触れるかと言うところになって、みゅかりさんは舌を離した。

 

 

「みゅう・・・・・・・・・・・・みゅ、んん。・・・・・・いけません、そこはまだ早いんですから」

 

 

 聞こえてきたのはみゅかりさんの鳴き声ではなくハッキリとした人の言葉。

 しかしここにいるのは竜とみゅかりさんだけであり、他に人は存在していない。

 では誰が話したのかと言えばそれはつまりこの部屋にいる残りの生き物、みゅかりさんしかいない。

 みゅかりさんはなるべく自然な風に竜の体を拭いていくと、最後に軽く頬を舐めて眠りにつくのだった。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

「ん、おはようみゅかりさん」

「みゅーみゅ」

 

 

 目が覚め、隣で寝ていたみゅかりさんの姿に竜は笑みを浮かべる。

 竜の言葉にみゅかりさんも嬉しそうに竜の頬に体を擦り寄せるのだった。

 

 

「もうこんな時間か、寝過ぎたな。悪いなみゅかりさん」

 

 

 時計を確認すると仮眠をしてからそこそこの時間が経っており、今の時間からゲームをするのは少し遅いかもしれない。

 その事に気がついた竜は寝過ぎたことも含めてみゅかりさんに謝る。

 

 

「みゅ、みゅみゅみゅ」

「うん?帰るのか?」

 

 

 玄関へと向かうみゅかりさんに竜は声をかける。

 みゅかりさんは玄関に着くと、振り返って竜を手招きした。

 不思議に思いながら竜はみゅかりさんの近くにいく。

 

 

「みゅい!」

「うおっ?!・・・・・・一緒に来てほしいのか?」

「みゅ!」

「分かったよ」

 

 

 近くに来た竜の頭の上に跳び乗り、みゅかりさんは鳴き声をあげる。

 みゅかりさんの意図が分からず、頭の上のみゅかりさんに尋ねると、みゅかりさんは肯定するように鳴き声をあげた。

 こんな時間になってしまったのも自分が寝過ぎてしまったせいということもあり、竜はみゅかりさんを家まで送ることにした。

 

 

「たしか“清花荘”に住んでるんだったよな」

「みゅうみゅう」

 

 

 “清花荘”に向かう道を歩きながら竜とみゅかりさんは会話をする。

 少し暗いが特に歩きづらいなどということはなく。

 とくに何事もなく“清花荘”に到着した。

 

 

「ここまでで大丈・・・・・・うん?」

「みゅっみゅみゅ」

 

 

 “清花荘”の前に着いてみゅかりさんを頭の上から下ろそうとするが、みゅかりさんは腕にしがみついて離れようとしない。

 どうやら、まだなにかあるらしい。

 

 

「みゅうみゅうみゅう!」

「分かった分かった」

 

 

 腕をぐいぐいと引っ張るみゅかりさんに竜はため息を吐いて“清花荘”の敷地の中へと入っていった。

 “清花荘”の敷地の中に入ると、みゅかりさんは前足で1つの扉を指し示した。

 どうやらそこがみゅかりさんの住んでいる部屋のようだ。

 

 

「みゅい」

「ん、入れって?いや、それは流石に・・・・・・」

「みゅうみゅみゅ」

 

 

 部屋の扉を開けてみゅかりさんは竜を手招きする。

 すでに部屋の扉が開いていることなど気になることはあったが、人の部屋に勝手に入るのはどうかと竜は躊躇う。

 部屋に入るのを竜が躊躇していると、みゅかりさんは竜の手を掴んで部屋の中へと引き入れた。

 みゅかりさんの予想外の引く力の強さに驚きつつ、竜は部屋の中へと入るのだった。

 

 

「みゅい」

「そっちの部屋に行けば良いんだな?」

 

 

 みゅかりさんに奥の部屋に向かうように促され、竜はみゅかりさんに確認をしつつ奥の部屋へと向かう。

 

 

「それで、みゅかりさん。俺はどうしたら────」

「ようやく、捕まえました」

「────っ?!」

 

 

 部屋に入ってみゅかりさんの方を振り向こうとした竜は耳元で囁かれた言葉と、背後から抱き締められる感触に驚いて背後を見る。

 首の動きだけで背後を見たためにうまく見ることはできないが、どうにか見えた姿からそこにいるのがゆかりだと気づいた。

 

 

「ゆ、ゆかり・・・・・・?」

「ふ、ふふ、ふふふふふふ・・・・・・」

 

 

 背後から抱き締めてくる人物の正体がゆかりだと分かり、竜は恐る恐る声をかける。

 竜の言葉にゆかりは答えず、ただただ笑っていた。

 

 

「今日から、竜くんは私のものですよ。どこにも行かせません。誰にも会わせません。私の用意したもの以外食べさせません。私以外の人の声を聞かせません。私以外の女性を見せません。私以外の女性と話させません。だから、安心して眠ってくださいね?」

「ゆか・・・・・・り・・・・・・」

 

 

 早口で言うゆかりに竜が恐怖を感じて震えると、竜の口もとに布が当てられた。

 布から逃れようとするがすでに遅く。

 竜は嗅いだ覚えのある甘い香りを感じながら意識を闇に落としていった。

 

 意識を失って倒れそうになる竜をベッドに乗せ、ゆかりはその四肢を拘束していく。

 そして拘束を終えたゆかりは最後に竜の首に首輪を取り付けた。

 首輪を取り付け終え、ゆかりは意識を失っている竜の上に跨がり抱き締める。

 

 

 

 

「竜くん、大好きですよ」

 

 

 

 ベッドに拘束されている竜の体を抱き締めながら、ゆかりはどこか引きずり込まれそうな声色で囁くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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