変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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第188話

 

 

 

 

 竜と茜がクエストのクリア条件である最深部の探索、つまりはボスの討伐を終えて最初のエリアに戻ると、茜の操作しているキャラクターがクラスを変更するためにクラス変更カウンターへと走っていった。

 それを追うように竜も同じようにクラス変更カウンターへと向かっていく。

 

 

『それじゃあ次はボクだね。このクラスでこのマイセット~』

「サモナーの次はなにをやるか・・・・・・、うん?」

 

 

 茜からコントローラーを受け取った葵は自分の好きなクラスと装備に変更し、同じように竜も装備とクラスを変更しようとしていると、不意にアナウンスが聞こえてきた。

 

 

【現在、局所地域のエネミーに対して、全アークス一斉参加の大規模な作戦を準備中です】

 

 

 それと同時にテレビ画面上部に【緊急警報発令。月および地球にてエーテルの異常励起を検知。現在、作戦準備中です】という文字が流れる。

 聞こえてきた音声と流れている文字を見て竜は何が来るのかを理解し、装備とクラスを整えていく。

 

 

「みゅみゅみゅい」

「ん、緊急クエストが来たみたいだな」

『それなら少し待とっか』

『月ってことはマザーとデウスやっけ?』

 

 

 緊急クエスト、それは時間によって発生する突発的な高難易度系のクエストのことで、慣れていなければクリアすることは難しいが、その分リターンが大きいクエストのことである。

 ちなみに、この告知の緊急クエストは、エスカファルス・マザーとデウスエスカ・グラーシアという2体のボスを討伐する緊急クエストで、難易度としてはそこまで難しいものではないだろう。

 といっても人数が揃っていなかったり、レベルの低い人や装備の整っていない人が集まると普通に負けてしまうのだが。

 

 

「ふぅ、ご主人。ご飯の用意とかがだいたい終わったで。あとはご飯が炊けるのに合わせてお魚を焼いたり味噌を入れるだけや」

「お、ありがとうな」

『・・・・・・竜、ノイズ混じりの中に、ご主人って聞こえた気がするんやけど?』

『ひゃうっ・・・・・・?!そ、そうなの・・・・・・?』

 

 

 竜たちが緊急クエストが始まるのを待ちながら会話をしていると、晩御飯の用意がほとんど終わったのかついながキッチンから戻ってきた。

 ついなの言葉に竜はテレビ画面から振り向いて応える。

 

 どうやらまたノイズが聞こえたのか、葵が小さく悲鳴を上げ、茜も疑問混じりの言葉を竜に投げ掛けた。

 茜の言葉に竜は首をかしげる。

 

 

「ご主人・・・・・・、もしかしてノイズってつい────じゃなくて、いなの声なのか?」

『いなっちゅうのが誰なんかは分からへんけど、声っぽいのは聞こえたなぁ』

 

 

 茜の言葉から、茜と葵の2人が聞こえていたというノイズの正体がついなの声ではないかと竜は思い至った。

 その証拠についなの言っていたご主人という言葉が聞こえていたらしい。

 もしかしてと思いつつ、竜はついなを手招きする。

 

 

「どうしたん?」

「みゅう・・・・・・、みゅみゅう・・・・・・」

「ちょっとこれに話しかけてみてくれないか?」

 

 

 風の動きからついなが近づいてきたことに気がついたのか、みゅかりさんは竜の体にしがみついて震えだしてしまった。

 近づいてきたついなに竜は着けていたヘッドフォンを差し出してマイクに向かって喋りかけるように言う。

 竜の注文についなは首をかしげつつ、マイクに向かって話しかけた。

 

 

「あー、あー、聞こえとるか~?」

『うひゃぅっ?!』

「えっと、分かったか?」

『あー、やっぱり声っぽいなぁ』

 

 

 ついながヘッドフォンに話しかけると、やはりノイズが聞こえてきたのか、葵が悲鳴を上げる。

 ついなが話しかけた後、再びヘッドフォンを装着した竜は茜に確認をする。

 竜の言葉に茜は聞こえてきたノイズを分析しながら答えた。

 

 

「ふむ、まぁ、たぶん九十九神と機械の相性が悪いんだろ。明日辺りに紹介するよ」

『う・・・・・・、こ、怖いけどお願いね?』

『まぁ、竜が紹介するんなら安全なんやろ。ほれほれ、緊急が始まったで』

 

 

 ついなの声がなぜノイズになってしまうのかの理由は分からないが、とりあえずは相性が悪いのだろうと竜は結論付ける。

 九十九神という人ではない存在を紹介するという竜の言葉に葵は怯えつつ、茜は大丈夫だろうと考えながら緊急クエストが始まったことを言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ
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