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ついなと握手をしたみゅかりさんは困惑した表情で竜とついなを交互に見る。
まぁ、いきなり目の前に女の子が現れれば誰でも驚くのは当然のことなので、みゅかりさんの反応も仕方がないことだろう。
「みゅ・・・・・・、みゅみゅ・・・・・・?」
「ご主人、みゅかりさんが困っとるみたいなんやけど・・・・・・」
困惑したまま固まって鳴き声を発するみゅかりさんに、ついなは握手をしていない方の手で頬を掻きながら竜の声をかける。
「それは仕方がないだろ。さて、と。これで少しは怖くなくなったかな?」
「みゅう・・・・・・、みゅみゅうみゅ・・・・・・」
ついなの言葉に竜はみゅかりさんと目線を合わせて尋ねる。
さっきまでは姿が見えず、みゅかりさんにとってただただ恐怖の対象だったついなだが、今はその姿が見えるようになっている。
これだけでも怖さが減るのではないかと竜は考えていた。
竜の言葉にみゅかりさんは短く鳴き声をあげ、少しだけためらうように鳴き声をあげたかと思うと一息についなの頭の上に飛び乗った。
みゅかりさんの行動についなは驚いて大きく目を開き、竜はホッと息を吐く。
「みゅ、みゅーみゅみゅ!」
「え、ちょ、なんやなんや?!」
「大丈夫、みたいだな」
ためらうようにしていたみゅかりさんだったが、ついなの頭の上に飛び乗ったことによって触れられるということを改めて認識したのかペチペチとついなの頭を軽く叩き始めた。
みゅかりさんがついなに慣れた一方で、みゅかりさんが頭の上に乗ってきたついなは慌てた様子で混乱してしまっていた。
そんな1人と1匹の様子に竜は安心した声を出す。
これでみゅかりさんが怖がって家に来なくなってしまったら寂しいと竜は思っていたので、みゅかりさんがついなのことを怖がらなくなったのは本当に嬉しいことだった。
「あ、まず・・・・・・。そろそろ力が・・・・・・」
「みゅぅあっ?!」
「うん?」
みゅかりさんが頭の上に乗って混乱していたついなだったが、不意に動きを止めると自身の手を見始めた。
ついなが手を見始めたことに竜が首をかしげていると、ついなの頭の上に乗っていたみゅかりさんが驚いたように鳴き声をあげてついなを見ていた。
そして、少しするとみゅかりさんは慌てたように前足をバタバタと動かし始めた。
みゅかりさんの慌てように竜は驚きながらついなの頭の上からみゅかりさんを回収する。
「どうしたんだ?」
「みゅい!みゅみゅみゅう!」
みゅかりさんがいきなり前足を動かし始めた理由がわからず、竜はみゅかりさんに尋ねた。
竜に尋ねられ、みゅかりさんは前足でついなのいる場所を指し示した。
「あー、ご主人。たぶんみゅかりさんはうちの姿が見えなくなって驚いとるんやと思うんよ」
「見えなく?・・・・・・ああ、時間切れか」
「みゅうぅ・・・・・・」
竜がみゅかりさんに尋ねていると、ついながみゅかりさんが慌て出したであろう理由を言う。
ついながみゅかりさんに姿を見せる前にも言っていたが、ついなが他の人にも見えるようになるのは短い時間しか維持することができない。
まぁ、つまりは見えるようになっていられる時間のタイムリミットを越えてしまい、みゅかりさんについなの姿が見えなくなってしまったということだ。
ついなの言葉に竜はみゅかりさんが慌ててしまった理由を理解し、納得したようにうなずいた。
「大丈夫だぞー、見えなくてもちゃんとここにいるからなー」
「みゅ、みゅみゅみゅ・・・・・・」
みゅかりさんを安心させるために竜はみゅかりさんの前足を優しく掴んでついなの方に差し出した。
竜が掴んで差し出してきたみゅかりさんの前足をついなは優しく掴んで握手をする。
見えなくなってしまっているついなの手の感触にみゅかりさんは少しだけビクリと体を震わせたが、手を握っているのがついなだと分かったのかホッとしたような表情に変化していった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ