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スーパーに到着し、竜たちは各自が買いたいものを選ぶために自由行動をすることにした。
竜は晩御飯の食材のために肉類のあるところに。
マキとゆかりはお菓子とジュースを買うためにお菓子コーナーに。
あかりは自分が食べるためのゆかりたちとは別枠のお菓子を買うために大袋のお菓子が置いてあるコーナーに。
そして茜と葵は、スクールバッグを運ぶことによってダウンした茜の介抱として休憩のスペースに。
一組だけ買い物とは違うような気がするが気にしなくてもいいだろう。
「今日はお肉の気分なん?」
「そうだな。まぁ、魚の方が安かったらそっちにするけど」
竜がお肉のパックを手に取ったのを見てついなは晩御飯のおかずを考え始める。
お肉やお魚はどちらも基本的におかずとして採用されることが多いもので、買うお肉やお魚の種類によってもかなりの料理が作れる。
ついなの言葉に竜はとりあえず一番安いお肉のパックをかごに入れた。
そしてそのまま魚類の売っているコーナーに移動する。
「こっちもそこまで値段に差はない、か」
「そんならお肉で決まりでええか?」
「ああ、そうだな」
お魚の値段を確認してお肉とそこまで差がないことを確認した竜はお肉とお魚を入れ換えることなくその場を後にする。
竜がお肉とお魚を入れ換えなかったことから、おかずの種類はお肉で考えてもいいのかついなは竜に確認をとった。
すでにかごの中に入っているのはお肉なのだから当然だろうと思うかもしれないが、この辺りの確認はきちんとしておいた方がお互いのためになるので、めんどくさがらずにやっておいた方がいいだろう。
そのまま竜は野菜の売っているコーナーに移動し、安くなっている野菜をいくつかかごに入れていった。
「こんなもんか?」
「うん。こんだけあれば充分やな」
お肉と野菜の入ったかごをついなに見えるようにして竜はついなに尋ねる。
晩御飯を作るのはついながやってくれるため、必要になってくる食材などはついなに確認をしなければならないのだ。
竜の言葉についなはかごの中を覗き込み、かごの中に入っている食材を確認していく。
そして、かごの中に入っている食材を確認し終えたついなは満足そうにうなずいた。
安くなっている野菜やお肉を中心に適当にかごに入れていたのだが、どうやらそれで大丈夫だったらしい。
「あ、そうだ。豆腐とワカメの味噌汁が俺はけっこう好きなんだけど・・・・・・」
「ほぉ。んーと・・・・・・、そんなら豆腐と乾燥ワカメも入れなあかんね。たしか豆腐はなかったはずやし、ワカメの方は家にあったとしても買い置きに回せるしなぁ」
ふと、思い出したように竜はついなに飲みたいお味噌汁を言う。
竜の言葉についなは冷蔵庫の中を思い出して追加でかごに入れる必要のあるものを挙げていった。
豆腐とワカメのお味噌汁。
それはその名のとおり豆腐とワカメの入ったお味噌汁のことで、とてもシンプルで簡単に作ることのできるお味噌汁だ。
しかしシンプルであるからこそ奥が深く、お味噌汁の温度、具材である豆腐とワカメを入れるタイミング、お味噌を溶くタイミングがとくに重要となってくる。
つまり、シンプルな料理であればあるほど料理をした人の腕前がハッキリと現れるのだ。
ちなみに、竜の料理の腕に関しては可もなく不可もなくといった、いわゆる普通といった位置付けとなっている。
「やはりこれは外せませんよ」
「いいね。あ、でもこっちのも欲しくない?」
「いっそのこと食べたいと思ったものを全部入れてしまいましょうか」
「これと、これも。あ、これは入れておけば先輩たちも食べられるかな」
「うー、まだちょいと体に重さを感じるんやけど・・・・・・」
「もう、言ってくれればボクが買いに行くって言ったのに」
お菓子やジュースをかごに入れるゆかりとマキ。
いくつもの大袋のお菓子をかごに入れるあかり。
ややフラフラとしながら買い物かごの中に食材を入れていく茜と葵。
それぞれの姿をチラリと見てから竜は豆腐と乾燥ワカメの置いてある場所に向かうのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ