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竜、マキ、ゆかりがそれぞれ投票した理由を言っていく。
残るはあかりに投票した茜、マキに投票した葵、ゆかりに投票したあかりだ。
「ほーん、竜たちはそんな理由で投票したんやね。うちがあかりを選んだ理由やけど、途中でいろいろとめっちゃ聞いてきたやん?それがちょっと気になったからや」
「あー、そういえば急にグイグイ聞いてきてたね」
茜があかりに投票した理由を聞き、マキはうなずく。
たしかに茜の言うとおりあかりは途中で前のめり気味にいろいろと聞いてきていた。
どうやらその姿勢が茜には不審に見えたらしい。
「じゃあ、次はボクだね。えっと、ボクがマキさんに投票した理由だね。お姉ちゃんと同じタイミングなんだけど、あかりちゃんがものすごく聞いてきたときがあったよね?その時にあかりちゃんに聞かれてマキさんが動揺していたように見えたからだよ」
「そういえばあかりさんに聞かれてちょっと腰が引けてましたね」
「でも、いきなりあんなに聞かれたら仕方なくない?」
茜に続いて葵がマキに投票した理由を答える。
葵の答えたマキに投票した理由に、ゆかりはそのときのことを思い出したのかクスリと小さく笑った。
そしてまだ話していない投票した理由は、あかりを残すだけとなった。
「残るはあかりやね。さて、どんな理由なんや?」
「あれだけグイグイ聞いてきたんだからちゃんとした理由があるんだよね?」
「えっとぉ・・・・・・、そのぉ・・・・・・」
あかりがどんな理由でゆかりを選んだのか。
茜の言葉に全員の視線があかりに集まる。
全員の視線が集まり、あかりは何処と無く気まずそうな表情になりながら視線をキョロキョロと動かし始めた。
「どうしたんだ?」
「なんだか
「はやく私に投票した理由を言ってくださいよ」
「ううぅ・・・・・・」
なかなかゆかりに投票した理由を話し始めないあかりに竜たちは首をかしげる。
ゆかりに急かされ、あかりはさらに呻き声をあげた。
「その、ですね・・・・・・?」
「おう」
「なんや」
ようやく観念したのか、あかりがゆっくりと口を開く。
あかりがゆかりに投票した理由を話すということで竜たちは口を閉じて耳を傾ける。
「実は・・・・・・勘、だったんです・・・・・・」
「・・・・・・はい?」
「勘・・・・・・?」
「ええ・・・・・・?」
「ちゅーことは理由はないんか・・・・・・?」
「勘はダメじゃない・・・・・・?」
消え入りそうなほどに小さな声だったが、竜たちの耳にはしっかりとあかりの言葉が届いていた。
あかりがゆかりを選んで投票した理由、それは会話の中から推測した結果からではなく、まさかの勘からだった。
あかりの答えに竜たちはジトっとした視線を向ける。
ワードウルフの醍醐味はプレイヤー同士の会話から仲間はずれ、つまりはオオカミを推測して見つけ出すことだと言える。
そのため、勘でオオカミを見つけ出そうなどという行為は邪道とも言えるだろう。
「すみません・・・・・・。理由はないんですが、ゆかり先輩なんじゃないかと思ってしまいまして・・・・・・」
勘で選ぶのはワードウルフにおいて邪道。
それを分かってはいたのだが、あかりは勘でゆかりを選んでしまっている。
とはいえ、会話から誰がオオカミなのかが推測できなかったのだろうから、勘に頼ってしまうのも仕方がないのかもしれないが。
なんにしてもなるべく会話から推測してオオカミだと思った人に投票した方が、投票された方もまだ納得ができるので、勘に頼ったり、面白そうだからといった理由で投票をするのはやめた方がいいだろう。
そして、あかりが投票した理由を話したことによって全員の投票先と理由が開示されたことになる。
全員の投票先と投票理由が開示されたら何が始まる?
答え合わせが始まる。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ