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2回目のワードウルフも終わり、竜たちは思い思いにくつろいでいた。
竜、茜、ゆかり、あかりの4人は64のマリオカートをやり、それを見ながら葵とマキは応援をしていた。
なぜ今さら64なんていう古いゲーム機で遊んでいるのか疑問に思うかもしれないが、これにはとくに深い理由もなく。
単に64を見つけた茜が懐かしさから対戦をしようということになったからだ。
ちなみに4人がプレイしている内容はそれぞれが持っている3つの風船を割りあう“バトル”と呼ばれるモードだ。
「うっし!赤甲羅ゲット!誰でもいいから当たれぇええ!!」
「いや適当に撃ったせいで壁にぶち当たっとるんやけど?!」
?ボックスから他のプレイヤーを追跡する甲羅、赤甲羅を手に入れた竜は即座に赤甲羅を撃ち出す。
が、赤甲羅が他のプレイヤーを追跡するにはある程度広い場所で撃ち出す必要があり、壁の近くで竜が赤甲羅を撃ち出してしまったことによって赤甲羅は壁にぶつかり、そのまま消えてしまった。
その様子を竜のいる場所の上から見ていた茜は思いっきりツッコミを入れる。
「あの、一番下に来てみたらものすごく緑甲羅が跳ね回ってるんですけど・・・・・・」
「あははは、緑甲羅のおかわり入りまーす!」
他の3人の背後をとるために別の階に移動していたゆかりは大量に跳ね回っている緑甲羅に思わず固まってしまう。
そんなゆかりの言葉を聞きながら緑甲羅を大量に撃ち出している犯人、あかりは笑いながら緑甲羅を適当に撃ち出しまくっていた。
「これは、誰が残るのかなぁ・・・・・・?」
「うーん、今のところ誰も風船は減ってないし分からないね」
壁に赤甲羅を撃ち出す竜。
カートを動かさずにツッコミを入れる茜。
大量に跳ね回る緑甲羅に固まるゆかり。
竜たちを狙うことなく適当に緑甲羅だけを撃ち出し続けるあかり。
64という古いゲーム機本体で操作を忘れかけていたということを含んだとしても酷い光景がそこには広がっていた。
そんな4人のプレイしている様子を見ながら葵はマキに誰が勝つのか聞いてみる。
葵の言葉にマキは近くに置いてあったお菓子を口に運びながら答えた。
「あまりお菓子とか食べ過ぎたらあかんよ?まだ晩御飯もあるんやから。ご飯を残してしもたら悲しまれるで?」
「わっ、いなちゃん」
「ううぅ・・・・・・」
お菓子をつまむマキの背後からついなが現れて軽く注意をする。
ついなが現れたことにマキは小さく驚き、葵は思わず固まってしまう。
ついなのことはきちんと説明をされているのだが、それでもまだ不意打ち気味に現れたりされた場合に葵は軽く驚いてしまうのだ。
「ゴー、シュート!」
「それはベイブレードやし、古いわ!」
「あれ、バックってどうやるんでしたっけ?」
「偽?ボックスは邪魔ですねー」
「・・・・・・なんやこれ」
あまりにも混沌としている4人の様子についなは思わず言葉を失ってしまう。
まぁ、ここまで人数が揃って竜が遊んでいる姿をついなが見るのは初めてなので、困惑してしまうのも仕方がないのかもしれない。
「あはは、ボクとお姉ちゃんが竜くんと遊ぶとだいたいこんな感じになるんだよ」
「私も最初は驚いたよ。しかもゆかりんがすぐに適応してたし」
「そ、そうなんやね・・・・・・?」
困惑してしまっていたついなの姿に葵は驚きからもとに戻り、笑いながら軽く説明をした。
葵の説明にマキも初めて竜と茜が遊んでいるのを見たときのことを思い出したのか、苦笑しながら頬を掻く。
「てててーん!てててーん!てててーん!てててーん!」
「スターの音を口で言いながらうちを追ってくんな?!」
「ちょ、あかりさん?!私を狙ってきてますね?!」
「あははは!みんな死んじゃえー!」
「・・・・・・まぁ、でも。ここまで混沌としているのは見たことないかなぁ」
状況が変化してさらに混沌としていく光景に葵は苦笑いを浮かべるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ