UAが56000を超えたのでアンケートを締め切ります。
投票ありがとうございました。
結果はイタコ先生となりました。
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街灯はついているものの、それでも薄暗さを感じられる道。
そんな道の奥、街灯の光の届かない闇の中にその女性はいた。
顔は見えないのだが、白い着物姿で竜に向かって手を振っている。
普通であればそんな暗がりにいれば姿などほとんど見えないはずなのだが、その女性の姿はなぜかハッキリと竜の目に写っていた。
「着物・・・・・・。白いものとなるとイタコ先生くらいしか浮かばないんだが、別人っぽいしなぁ」
正直に言えば女性は怪しすぎるので近づきたくはないのだが、最悪なことに女性がいるのは竜の家に向かうための道なので、どうしても近づかなければならないのだ。
白い着物を着た女性ということで思いつく知り合いかと考えてみるが、当てはまりそうな知り合いはイタコ先生しかおらず、イタコ先生と道の奥に見えている女性は顔は見えなくてもまったく似ても似つかないことは分かった。
恐らくは知り合いではないだろうと怪しみながら竜は道を進んでいく。
当然のことだが、竜が一歩踏み出せば女性との距離が縮まる。
しかし、不思議なことにどれだけ近づいても女性の顔はボンヤリとしており、その顔を見ることはできなかった。
竜が歩みを進め、女性との距離が縮まる。
距離にしておおよそ100メートルほどにまで近づいただろうか。
そこで、不意に女性の動きに変化が起きた。
「ふふふふふふ・・・・・・」
女性は手を振るのを止め、妖しく笑い始める。
女性の変化に竜は足を止め、さらに警戒を強めた。
「なんなんだ・・・・・・、ッッ?!」
いきなり笑いだした女性に竜が困惑していると、女性が前傾姿勢をとって走り出してきた。
いや、走り出してきた、という表現は間違いだろう。
女性は足を一切動かしておらず、滑るようにして竜へと向かってきていた。
笑いだした女性に困惑していた竜は突然の女性の動きに対応できず、驚いて動きを止めてしまった。
迫る
迫る
竜が動きを止めてしまったのはほんの数秒ほど。
しかし、その数秒で女性は一気に距離を詰めてきており、10秒どころか次の瞬間には竜にぶつかっているのではないかと思える位置にまで来ていた。
「くっ・・・・・・!」
避けることはできない。
そう考えた竜はとっさに腕を交差して防御の体勢をとる。
この動きに意味があるのかは分からないが、とっさに出た行動がそれだった。
女性がぶつかる、そう竜が思った瞬間。
────チリーン・・・・・・
竜の耳に鈴のような音が聞こえてきた。
「お兄さんは魅力的なん、気いつけんといけんよ?」
「夜の学校はこういった
「え・・・・・・?」
いつのまにそこにいたのか。
竜を挟むようにして2人の少女がそこに立っていた。
左右に立つ少女に竜は思わず呆けた声を出してしまう。
突然現れた少女たちに竜は驚いていたが、自分に向かってきていた女性のことを思い出して慌てて女性の方を見た。
「これは・・・・・・、木?」
「うちらの力ならこんくらいは簡単に倒せるばい!」
「
竜が女性の方を見ると、そこには木によって拘束されている女性の姿があった。
どことなく女性を拘束している木には見覚えがあるのだが、それがどこで見たのかは思い出せなかった。
そして、2人の少女たちがなにかを握るように手を動かすと、それに連動するように木が動き、女性を一気に押し潰していった。
普通の人間であれば押し潰されて血や内蔵なんかが飛び散るであろう状態なのだが、女性は光となって消えていった。
消えていく女性の姿を竜はただただ見ていることしかできなかった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ