次のアンケートには鳴花姉妹も追加しますね。
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ひめから貰った梅の枝を見ながら竜は自分の家に向かって歩く。
ひめから受け取った時には気づかなかったが、梅の枝はほんのりと発光をしており、どことなく暖かさのようなものを感じられた。
おそらくだが、この光が魔除けの効果のあるものなのだろう。
「スンスン・・・・・・。枝の状態でもやっぱりちゃんと梅の香りはするんだな」
梅の枝を見ていた竜は枝に咲いている花に顔を近づける。
すると、枝に咲いている花からフワリと梅の香りが竜の鼻をくすぐった。
なんとなく学校の中庭に咲いている梅の香りよりも甘いような気がしたが、おそらくは気のせいだろう。
それから、先ほどの女性のような存在に出会うことなく平穏無事に竜は自分の家に到着した。
「っと、植えないといけないんだったな」
家に着いた竜は家の玄関を開ける直前にみことから言われたことを思い出す。
植えれば枯れないで済むということなので、どこかちょうど良さそうな場所に植えた方がいいだろう。
しかし、ただ適当に植えれば良いというわけでもないのも事実。
今は枝ということでかなり小さいが、それでも地面に植えればゆくゆくは学校の中庭に咲いている梅の木と同じくらいには大きくなってしまうと考えられる。
そのため、将来的に大きくなるであろうことを見越した場所に植えなくてはいけないのだ。
まぁ、本当に学校に咲いている梅の木と同じくらいの大きさに成長するかどうかは不明なのだが、それでも想定をしておいて損はないはずだ。
「うーん・・・・・・。でもなぁ、さすがに木を植えるのを勝手にやるわけにもいかないか・・・・・・」
将来的に大きくなるであろう木を勝手に庭に植えてしまうのは、いくら今は竜しか家にいないとしてもやって良いものではないだろう。
家のことということで、その辺りはキチンと両親とも話し合って決めた方がいいはずだ。
そう考えた竜はしばらくの繋ぎとして物置にしまわれていた植木鉢に土を入れ、梅の木の枝をそこに植えた。
大きく成長してからはどこかに植え替えなくてはいけないだろうが、それまではこの植木鉢で我慢してもらうしかないだろう。
「とりあえずこうしておこう。許可が出たら植えてやるからな」
植木鉢に梅の木の枝を植えた竜は植木鉢を下駄箱の上に置き、梅の木の枝を優しく撫でてから靴を脱いで洗面所に向かう。
そんな洗面所に向かう竜の後ろで、梅の花は風もないのに揺れるのだった。
◇ ◇ ◇
手洗いうがいを終えた竜は、ついなの待つリビングに移動する。
竜がリビングに着くとちょうどついなが晩御飯の用意をしているところだった。
どうやら竜が玄関を開けた音を聞いて晩御飯の用意を始めていたようだ。
「おかえりや。もうすぐ晩御飯の用意はできるで」
「ああ、ただいま」
ついなは竜がリビングに入ってきたことに気づくと、ニコリと微笑みながらもうすぐ晩御飯が食べられると言った。
ついなの言葉に竜はうなずき、晩御飯が並べられている椅子に座る。
「なんや、帰ってくるのにちょい時間がかかっとったみたいやけど・・・・・・。なんかあったん?」
「まぁな。なんか変な霊に襲われそうになったみたいで」
「ほんま?!だ、大丈夫なん?!」
晩御飯の用意を終え、竜の帰りが少し遅かったことが気になったついなは何かあったのかを尋ねる。
ついなに尋ねられ、竜は簡単に帰り道で何があったのかを答えた。
竜からすれば解決したことなのだが、ついなにしてみれば竜のことを守りたいと考えているため、竜が霊に襲われたと聞き、慌てて竜の体をペタペタと触りながら尋ねた。
「ああ、なんか2人の女の子たちが助けてくれてな。たぶん、梅の木の精みたいな存在だと思うけど」
「ご主人が無事なら良かったわ・・・・・・」
ペタペタと体を触ってくるついなに竜は苦笑しつつ、とくに怪我もしていないと答える。
竜が怪我らしい怪我もしていないことを聞き、ついなはホッと息を吐くのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ