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竜、ついな、ひめ、みことのスマブラ対戦が何回か繰り返され、竜は少しだけ休憩をしていた。
竜の目の前ではコンピューターを含めた4人での対戦が繰り広げられており、コンピューターの強さは普通ぐらいとはいえなかなかに良い勝負をしている。
ついなが用意してくれていたお茶を飲み、竜はあることを思い出して立ち上がる。
「っと、風呂洗ってくるわ。そろそろ風呂に入っておかないと」
「あ、了解や」
「はーい!」
「いってらっしゃいです」
竜が思い出したのはお風呂を洗っていないということ。
朝御飯の用意などをついながやっているのだからお風呂の掃除もついなにやってもらっているのではないかと思うかもしれないが、さすがに竜も全部の家事をやってもらうのは気が引けるということでお風呂掃除だけは竜がやっているのだ。
竜の言葉についなは一瞬だけ竜の方を向いて答え、ひめとみことはテレビ画面から目線を外すことなく答えた。
そして、竜はお風呂を洗うためにお風呂場へと向かっていった。
◇ ◇ ◇
お風呂を洗うといってもそれほど時間がかかるというわけでもなく、それほど時間はかからずに竜はお風呂の掃除を終えてリビングに戻ってきた。
あとはお湯はりをしてお風呂が沸くのを待つだけである。
「お、みことが勝ったのか」
「はい。拾った爆弾を2人とコンピューターの戦いが激しくなっていたところに投げ込んだらちょうど全員倒しまして」
お風呂場から戻ってきた竜はテレビ画面を見てみことが一位になったことに気がつく。
どうやらみことが言うにはついな、ひめ、コンピューターの3人のバトルが途中で激しくなり、そのときにちょうどよく拾っていたボム兵を投げ込んだら一気にワンスロースリーキルゥをしたということらしい。
確かに1度に3ポイントものキルポイントを得たのならば一位になってもおかしくはないだろう。
みことが操作しているキャラクターが表示されているテレビ画面をついなとひめは悔しそうに見ていた。
「ぐぬぬぬぬ・・・・・・。次は負けんったい!うちが必ず一位をとっちゃる!」
「いいや!次はうちが勝つんや!負けへんで!」
「どっちも負けず嫌いですね・・・・・・?」
「ひめの方はそうっぽいけど、ついなもここまで負けず嫌いだったかな?」
テレビ画面を見て悔しそうにしていたひめとついなは、それぞれ次こそは負けないと宣言する。
ひめが負けず嫌いっぽそうなのは雰囲気から感じ取れてはいたのだが、ついなまで同じように負けず嫌いだったのかと竜は首をかしげた。
まぁ、竜がついなの様子に不思議に思ってしまうのも無理はないだろう。
ついなはもともと、見た目と同じように精神的にもどこか幼い部分があった。
それはイタコ先生たちのことが怖くて隠れたりしてしまっていることからもなんとなく分かっていたことなのだが、竜の食生活などのだらしなさから自分がキチンとしなくてはならないという思いが強くなったのだ。
そのため、竜の家に来てからのついなは子供っぽさよりも親のような思考の方が強くなっており、竜の前では子供っぽさよりもちゃんとした姿の方が多く見られるようになったのだ。
といっても竜の制服のポケットに潜り込むなどの子供っぽさは残っていたのだが。
そして、そんなついなだったが、今回のひめとみこととの対戦によってもともとの性格が出てきたということなのだ。
「・・・・・・まぁ、楽しそうだし良いか」
いつもとはまた違った笑顔を見せているついなに竜は笑みを浮かべる。
そして、竜はついなたちの対戦を見ながらお風呂が沸くのを待つのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ