親の背中、いつでも洗えるからってやらないでいると後悔するかもしれませんよ?
もしもそんな機会があったのなら、やっておくことをオススメします。
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ひめとみことの2人によってゴシゴシと背中を擦られる。
2人で1人の背中を洗うのは難しいのではないかと思うかもしれないが、ひめとみことの体が小さいこともあって並んで洗うことができていた。
体を洗うタオルが1つしかないため、ひめはタオルで、みことは手のひらで洗っているが、それでも誰かに背中を洗ってもらうというのは心地の良いもので、竜は気持ち良さそうに目を細めている。
「んっしょ、んっしょ。ふぃー・・・・・・」
「やっぱり、大きな背中ったいね」
「うひゃぅっ・・・・・・?!」
少しだけ疲れたのか、ひめは竜の背中を洗う手を止めて汗をぬぐうように
その隣でみことは竜の背中を洗う動きとは違う動きで撫でている。
みことの手の動きがくすぐったかったのか、竜は体をよじった。
「背中を流すのは意外と大変っちゃねー?」
「でも、ひめはタオルを使っているんだからボクよりは楽なんじゃなか?」
タオルの泡が減ってきたので、クシクシとタオルを揉んで泡立てながらひめは言う。
親の背中を洗った経験のある人なら分かるかもしれないが、人の背中を洗うというのは意外と大変なものである。
洗われている方はどこが洗えていないのかが感覚で分かるのだが、洗っている方はそれを目視で確認して洗っていかなければならず、それに加えてほどよい強さでまんべんなく背中を洗わなければいけない。
ついでに言うなら、そういったことを経験するのは基本的に親と一緒にお風呂に入っている子供時代なため、なおのこと力を入れながら洗うというのが大変になってくるのだ。
親からすれば自分の子供に背中を洗ってもらうのは夢の1つなのかもしれないが、背中をちゃんと洗えない可能性もあることをキチンと理解しておいてほしい。
まぁ、じつは子供も子供で親の背中を洗うというのはなかなかに楽しいことなので、そこまで気にしなくても良いのかもしれないが。
「あ、そういえばイタコの読んでた本のやつをやるったい!」
「ああ、あれったいね」
「・・・・・・待て、何をする気だ?」
ふと、ひめはなにかを思い出したのか、ボディーソープを手に出した。
ひめの言葉にみこともうなずき、同じようにボディーソープを手に出す。
先ほどまでのひめたちの行動から、嫌な予感を察知して竜は慌てて振り返った。
その際に女の子の体のままのみことの体を見てしまうのだが、それよりも気にしなくてはいけないことがあった。
「何って、イタコが読んでた本みたいにうちらの体で竜お兄さんの背中を洗おうと思っちょったけど・・・・・・?」
「ひめ、たしかあの本では女の人がやってたばい」
「そういえばそうやったね」
「待って?!」
竜の言葉にひめはキョトンと首をかしげて何をしようとしていたのかを答える。
その隣でみことが自分の体にボディーソープを垂らしていた。
みことの言葉にひめも自分の体を女の子に変えようとする。
どう考えても普通ではない背中の洗い方をしようとする2人に竜は思わず声をあげて止めた。
「なぁん?なんか間違っとう?」
「本に書いてあったから間違ってないと思ったんですけど・・・・・・」
「うん、間違ってるな。とりあえず背中を洗うのはもう良いから、そのまま自分の体を洗っちゃいな」
竜に止められ、ひめとみことは不思議そうに竜を見返す。
不思議そうにしている2人に竜は思わず頭に手を当てる。
そして、竜は自分の体にお湯をかけて泡を流した。
竜にどうして止められたのかが分からない2人は不思議そうにしながらも竜に言われた通り自分たちの体を洗っていくのだった。
ちなみに、イタコ先生の名誉のために言っておくが、ひめとみことが言うイタコ先生の読んでいた本というのはイタコ先生が生徒から没収したものであり、イタコ先生の持ち物というわけではない。
といっても、保健室で顔を赤くしながらも自分の胸を触りながらコッソリと没収した本を興味深そうに読んでいたりしたのだが。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ