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風を切る音が耳に届き、それと同時に自分の体が風を突き抜けていく感覚を竜とあかりは感じている。
いま、2人は“グレートエレキファイアーマウンテン”のコースターの1番前の席に座って風になっていた。
「おおおおおおーーーーーっっっ!!」
「わあああああーーーーーっっっ!!」
ときに目の前にいきなり現れる壁をコースターが突き破り、ときに左右に立っている石像の腕が動いて石剣が振り下ろされる。
さらには後方から巨大な岩が転がってきたり、山が噴火して燃え盛る岩が降り注いできたり、とさまざまなハラハラドキドキとさせてくる要素に竜とあかりは楽しそうに声をあげていた。
“グレートエレキファイアーマウンテン”のコースターに乗る前にVRを使用していることは知っていたのだが、それでもあまりにもリアルな質感の壁や、熱さを感じてしまいそうなほどにリアルな燃え盛る岩などかなりの驚きに満ちていた。
「・・・・・・っはぁ~、VRだって分かってても驚くし面白かったな」
「ですよね!この面白さがあるからこそ私はいつも“グレートエレキファイアーマウンテン”は必ず乗るようにしているんです!」
“グレートエレキファイアーマウンテン”の出口、竜とあかりは興奮冷めやらぬといった様子でアトラクションの中から出てきた。
2人が話しているのは当然ながら“グレートエレキファイアーマウンテン”に乗った感想。
まだ1つ目のアトラクションだというのに2人のテンションはかなり上がってきていた。
「っと、次のアトラクションに移動しながら話すか」
「そうですね。私が次にオススメするのはシューティングゲームの“グリーンビーンズMOTIアーチェリー”ですけど。竜先輩は気になるものはありますか?」
自分たちの後ろから他の人たちが出てきたことに気がついた竜は邪魔にならないように次に乗るアトラクションに移動しながら話そうと提案する。
竜の言葉にあかりはうなずき、次にオススメしたいアトラクションの名前を挙げた。
ちなみに、どうでも良いことだが“グリーンビーンズ”とは枝豆のことである。
「そうだな・・・・・・。この“フォックストーク”?ってやつが少し気になるかな。アトラクションの名前的にキツネと話すのかなとは思うんだが」
「ああ、そのアトラクションですね。でしたらそっちに行きましょうか」
あかりの言葉に竜はパンフレットをあらためて見て気になったアトラクションの名前を言う。
竜が気になっている“フォックストーク”というアトラクションは、動物の言葉が分かるようになるという特殊なマイクを使って森にいるキツネと会話をするというアトラクションだ。
ちなみにキツネ以外にもかなりしゃべるリスや、のんびり屋のクマなんかも出てきたりする。
竜の言葉にあかりはうなずき、“フォックストーク”のアトラクションへと竜のことを案内するのだった。
◇ ◇ ◇
「どこにいるんでしょうね?」
「ぎゅぎゅん・・・・・・」
周囲をキョロキョロと見回しながら少女は首をかしげる。
少女はどうやら誰かを探しているようで、少女の言葉に同意するように抱き抱えられているけだまきまきも鳴き声をあげた。
「おーい、チュロス
「プレーン、ストロベリー、シナモン、チョコレート・・・・・・。ドレモオイシソー」
首をかしげていた少女のもとにもう1人の少女がなん本かのチュロスを手に持ちながら駆け寄ってきた。
チュロスを持った少女の頭の上で青色の布のような生き物は、どうやら買ったチュロスの味を言っているようだった。
「ありがとうございます。では、私はストロベリーを・・・・・・」
「オッケーや。んで、どないする?2人のことを見失ってしもうたし・・・・・・」
買ってきたチュロスを1本渡しながら少女はどうするかを尋ねる。
“ヴァーチャルランド”の敷地はかなり広く、ここでやみくもに動いたとしても探し人を見つけることはほぼ不可能と言えるだろう。
少女の言葉にもう1人の少女はチュロスを食べることしかできなかった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ