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お昼ご飯を食べ終えたらどのアトラクションに行くのかを竜とあかりが話していると、注文した料理が運ばれてきた。
当然のことだが、全部を作るのに時間がかかるあかりの料理の方が先に運ばれてきており、竜の料理が運ばれてくるのはもう少し先のことになるだろう。
「へぇ、どれも旨そうだな」
テーブルの上に並べられた料理を見て竜は呟く。
美味しそうな焼き加減でちょうどよい焦げ目のお肉。
いくつかの種類の海鮮が一口大にカットされてご飯と一緒にパラッと炒められているチャーハン。
野菜やウインナーが食べやすい大きさに刻まれて黄金色のスープに揺れているポトフ。
運ばれてきている料理はどれも見ただけで美味しいだろうということが分かるほどに美味しそうだった。
さらに竜の鼻をくすぐるのは並べられた料理から届く香り。
料理の見た目と鼻に届く香りが合わさることによって竜のお腹は空腹を主張してきていた。
「もちろん美味しいですよ。なんでしたら少し分けましょうか?」
「良いのか?なら少しだけもらおうかな」
竜の言葉にあかりは頬に指を当てて少し考えたかと思うと、竜に少しだけ食べるか尋ねた。
あかりが料理を少し分けてくれるということに竜は少しだけ驚きつつ、本当にもらっても良いのか確認をとる。
自分の発言で竜が少しだけ驚いているということにあかりは気づき、むぅ、と頬を膨らませる。
たしかにあかりは普段、自分の食事の量的に誰かに分けるということはほとんどしないのだが、それでもこういった所では誰かと料理を分けたりする楽しみもあることをあかりは知っている。
とはいえ、結局は普段の自分のおこないの結果なので、特に文句などを言うことはなかった。
「んむ・・・・・・。うんま・・・・・・!」
「そうですよねそうですよね!なんてったってこのお肉はこのレストランの目玉メニューですから!」
あかりから分けてもらったお肉を口に運び、竜は思わずといった様子でお肉を食べた感想を言う。
料理の美味しさに驚く竜の姿にあかりは嬉しそうに微笑んだ。
どうやら自分が美味しいと思っているものを竜も美味しいと思ってくれたことが嬉しいらしい。
「っと、俺の注文した料理も来たか」
「たしか注文したのは“レッドクイーンスパゲティ”と“ワンダーランドデザート”でしたよね」
店員が運んでくるあかりの料理とは別に、スパゲティが竜の前に置かれた。
スパゲティは全体的に赤く染まっており、ほのかに酸味のある香りもしている。
“レッドクイーンスパゲティ”という名前でどんなスパゲティなのかは不明だったが、見た目と香り、そして入っている具材から“レッドクイーンスパゲティ”がナポリタンだということが分かった。
“ワンダーランドデザート”はまだ届いていないのでどんなデザートなのかは不明だが、それでもこれまでに運ばれてきた料理から“ワンダーランドデザート”も同じくらいに美味しそうなのだろうということは推測できた。
「それじゃあ、俺も自分の料理が届いたことだし、食べはじめるか」
「そうですね。あ、でももしも気になる料理があったら言ってくださいね?」
自分の前に置かれた“レッドクイーンスパゲティ”を見て、お昼ごはんを食べはじめた。
そんな竜の姿にあかりは食べたい料理があったら言って欲しいと言い、お昼ごはんを食べるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ