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午前中に楽しんできたアトラクションの話や、あかりの習得している謎の護身術の話をしながらお昼ごはんを食べ進めていくといつの間にかテーブルの上に運ばれてきていた料理のほとんどがなくなっていた。
会話を楽しんでいたというのもあったが、それと同じくらいに料理が美味しくて意識していなくても食べ進めてしまっていたのだ。
「少しずつあかりの頼んだ料理も食べさせてもらったけど、どれも美味しかったな」
「喜んでもらえてよかったです。あとはデザートですね」
空になった皿を簡単にまとめながら竜は自分のお腹を軽く叩く。
あかりから少しずつ分けてもらっただけなのにそんなに満腹になるのかと不思議に思うかもしれないが、これにはきちんと理由がある。
少しずつあかりの料理を分けてもらったといってもあかりの頼んだ料理の量はかなりのもので、1つの料理から少しずつだとしても量が集まればそれはぜんぜん少しじゃなくなるのだ。
「デザートは“ワンダーランドデザート”だったか。名前から考えるとやっぱり不思議の国のアリスなんだよな。まぁ、それは他の料理の名前もそうだったけど」
「ふふふふ、どんなデザートかは届いてからのお楽しみですよ」
“ワンダーランドデザート”
その名前をそのまま考えるのなら不思議の国のデザートと言ったところだろうか。
レストランのモチーフとなっているのが不思議の国のアリスなため、それ自体は別におかしいというわけではないが、それでも他のメニューの名前と比べてどんなデザートなのかを想像しづらくはあった。
そして、竜がどんなデザートなのかを考えていると、店員が竜とあかりのデザートを運んできた。
「こちら、“ワンダーランドデザート”と“マーチラビットテイル”“マッドハットパフェ”“スリーピングマウスドルチェ”“レッドチェリークイーンパイ”となります」
「へぇ、トランプのハート、スペード、ダイヤ、クラブの形をした4種類のケーキなのか」
「そうなんですよ。しかもちゃんと全部味が違うんですよ」
竜の前に置かれたのは赤いハート、黒いスペード、オレンジ色のダイヤ、緑色のクラブの形をした4つのケーキだった。
とても可愛らしい見た目のケーキに竜は嬉しそうな声をあげる。
そして、竜の前に“ワンダーランドデザート”が置かれた後に、あかりの前に4種類のデザートが置かれていった。
白くてふわふわとした見た目の、丸くてまるでウサギの尻尾のような形をしたケーキ“マーチラビットテイル”
赤色のベリージャムと茶色のチョコレートソースがかけられた帽子の形のチョコの乗ったパフェ“マッドハットパフェ”
半分に割れたティーポットのような皿に寝ているネズミ(ヤマネ)をイメージするようなティラミス“スリーピングマウスドルチェ”
真っ赤なさくらんぼがふんだんに使われ、まるで王冠のような形をしているパイ“レッドチェリークイーンパイ”
竜の前に置かれた“ワンダーランドデザート”と同じようにあかりの前に置かれたデザートたちもとても可愛らしく、とても美味しそうだった。
「これは写真に撮っておかないとだな」
そう言って竜はスマホを取り出して写真を撮りはじめた。
竜はそんなに頻繁に写真を撮る方ではないのだが、それでもこのデザートたちは写真に残しておきたいと思ったのだ。
写真を撮っている竜を見ながらあかりはフォークを片手にジッとデザートを見ていた。
「っと、時間をとって悪いな。それじゃあ食べようか」
「わーい!」
写真を撮り終わった竜の言葉にあかりは嬉しそうに声をあげ、デザートを食べはじめる。
嬉しそうにデザートを食べはじめるあかりの姿に竜は笑みを浮かべつつ、竜自身もデザートを食べはじめるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ