ずん子さんのヤンデレエンド難しい・・・・・・
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竜があかりと“ヴァーチャルランド”で遊んでいる頃。
竜の家でついなはお茶を飲みながらテレビを見ていた。
『私は、私はあなたのことを信じてたんだよ・・・・・・?』
『ちが・・・・・・、ボクは・・・・・・!』
テレビ画面に映っているのは町のパン屋で働いている犬のような看板娘と大学に通っているネコのような学生による恋愛ドラマ。
どうやら今の場面はかなりシリアスな場面のようで、学生が同じ大学に通っている女の子と歩いているところを看板娘の女の子が目撃してしまったというところのようだ。
「あわわわ・・・・・・、どうなってしまうんや・・・・・・」
お茶請けのおせんべいを片手に持ちながらついなはドキドキとした表情でテレビを見る。
それほどまでにドラマに集中してしまっていたのか、ついなの手元に置いてある湯飲みの中に入っているお茶はほとんど冷めて温くなってしまっていた。
『もう、うちには来ないで・・・・・・。さよなら・・・・・・』
『待って・・・・・・!』
涙をこぼし、看板娘の女の子は逃げるように走り去ってしまう。
走り去ってしまった看板娘の女の子に学生は手を伸ばしながら声をかけるが、その声に女の子が答えることはなかった。
「・・・・・・ふぅ。まぁ、・・・ムグムグ・・・これは、しゃーないわなぁ・・・・・・ボリボリ。もしも、うちも・・・ムグムグ・・・同じことがあったらショックやしな」
看板娘の女の子が走り去ってしまったのを見たついなは息を吐いて手に持っていたおせんべいを食べながら呟く。
ものを食べながらしゃべるのはあまり良くはないのだが、今は家にはついなだけしかいないということで少々ダラけた状態になっていた。
「っと、ドラマはここで終わりなんか。これは続きが気になる終わりやね」
ついながお茶を飲んでいるとテレビからドラマのエンディング曲が聞こえてきた。
エンディング曲は恋愛の駆け引きなどを裁判として表現している曲で、歌っているのはヒロインであるパン屋で働いている犬のような看板娘の女の子と、ネコのような大学生の2人である。
聞こえてきたエンディング曲についなはチラリと時計を確認する。
時計の針はもうすぐお昼を指そうかというところだった。
「遊びに来たばーい!」
「だから、いきなり大きな声を出したらいけんって・・・・・・、あれ?」
不意に元気な声とともにリビングに2人の少女たちが入ってきた。
リビングに入ってきた少女、みことはリビングについなしかいないことに気がつき、不思議そうに首をかしげる。
「ついなさんだけ?竜さんはどうしたんですか?」
「ご主人ならあかりとお出かけちゅうやで」
「ありゃー、そうなん?」
みことの言葉についなはお茶を飲みながら答える。
ついなの答えにひめとみことは少しだけ意外そうについなを見た。
基本的についなは竜と一緒にいるというイメージがあったため、ついなが家で待っているということが意外だったのだ。
「むぅ、竜お兄さんがいないのは予想外ったいね」
「そもそもとして今日はお休みなんだからなにかしら予定はあると思うっちゃけど・・・・・・」
竜がいないと聞いたひめは腕を組んでどうしたものかと首をかしげる。
まぁ、ひめからすれば退屈になったから竜のところに遊びに行こうという考えしかなかったので、竜がいないというパターンを考えていなかったのだ。
そんなひめの様子にみことはため息を吐いていた。
「むー!むー!」
「えっと、とりあえずどうするんや?」
「すみません。ひめの気が済むまでいても良いですか?」
膨れっ面になりながらゴロゴロと転がり始めたひめの姿についなは困惑しながらみことに声をかける。
ついなの言葉にみことは顔を赤く染めながら頭を下げることしかできなかった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ