感想とかはいつでもお待ちしておりますので、気楽に書いてくださいな。
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とくに大きいわけでも小さいわけでもない一般的な本屋。
竜は漫画を探しているウナの後をついて歩いていた。
ついなとウナの話から“恋愛
「探し物はなんですか~、なんてな」
「なぁに、その歌?」
小さい頃にアニメで使われていてなんとなく憶えていた歌を竜は口ずさむ。
まぁ、実際には本当にアニメで使われていたのかすら怪しいレベルで歌以外のことは憶えていないのだが。
竜の口から聞こえてきた聞いたことのない歌にウナはコテンと首をかしげる。
竜がこの歌を聞いたのは竜が小学生になるかならないかの頃。
それだけ昔であるのであればもしかしたらウナはまだ生まれていなかった可能性すらある。
そのため、ウナがこの曲を知らないということに竜は少しだけ歳をとったのだなぁと感じてしまった。
「昔、俺がテレビを見てたら流れてきた歌だよ。まぁ、俺が小学校くらいの時に聞いたやつだからウナは知らないだろうな」
「うなぁ、そんなに前だったら聞いたことないや・・・・・・。でもちょっとどんな歌なのか気になるかも」
「えっと、たしか歌のタイトルは・・・・・・」
首をかしげるウナに竜は簡単に歌の説明をする。
竜の言葉にウナは竜が口ずさんでいた歌がどんなものなのかが気になり始めたようだ。
ウナが歌に興味を持ったということで竜は歌のタイトルを手早く調べ始めた。
「あ、あったあった。えっと、“夢の中へ”ってタイトルだな」
「“夢の中へ”だね。お家に帰ったら聞いてみよ~」
竜から聞いた歌のタイトルをメモしてウナはうなずく。
そこでふとウナは自分のケータイと竜のケータイを見る。
「そういえばなんの本を探してるんだっけ?」
「え、あ、えっと、“恋愛Judgment”の最新刊と面白そうな本がないかを見に・・・・・・」
「最新刊なら目立つところに置いてありそうやね」
ふと、竜はウナからどんな本を探しているのかを聞いていなかったことを思い出す。
竜の言葉にウナは慌てた様子で竜のケータイから目線を逸らし、探している本を答えた。
ウナの答えに竜の頭の上でついなが“恋愛Judgment”の最新刊がどこに置いてありそうかを言う。
ついなと同じことを考えていた竜はついなが落ちてしまわないように気をつけて小さくうなずき、新刊がまとめて置いてあるコーナーを探した。
「っと、あそこか。あっぶな、最後の一冊じゃないか・・・・・・」
さまざまな新刊がまとめて置いてあるコーナーを見つけた竜は早足でそこに向かい、“恋愛Judgment”の最新刊を探した。
いくつかの新刊が並べられている中で、一冊だけ残っていた“恋愛Judgment”の最新刊を見つけた竜はホッと息を吐きながらそれを手に取る。
たしかに他の売れてはいるのだが、それでも置かれている漫画が最後の一冊になるまで売れているのは“恋愛Judgment”だけだった。
「ほい。見つけてきたぞ。まさか最後の一冊になってるとは思わなかったけどな」
「わわ、ありがとう!あ、でも・・・・・・」
本を探しているウナを見つけた竜はポスンと軽くウナの頭の上に“恋愛Judgment”の最新刊を乗せる。
自分の頭の上に乗っている本が探していた漫画だということに気がついたウナは嬉しそうに竜にお礼を言う。
しかし続けて聞かされた竜の最後の一冊だったと言う言葉に表情を曇らせる。
どうやら最後の一冊しかなかったのに自分が買っても良いのかを気にしているようだ。
「細かいことは気にすんな。それにまだ一冊も“恋愛Judgment”の漫画を持ってないからな。最新刊を買うのが遅れたとしても誤差だ誤差」
「わ、ちょ、うなぁぁあ?!」
申し訳なさそうにしているウナに、竜はそう言ってウナの頭をグシャグシャと撫でる。
乱暴に、しかし優しく竜に頭を撫でられ、ウナは思わず声をあげるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ