パソコンが使えるようになれば・・・・・・
周回をしながら執筆をできるように・・・・・・!
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ウナの家の玄関で竜は緊張した面持ちでウナの母親と対峙していた。
ウナの母親は不思議そうに竜を見ており、いまのところ悪い印象は持たれていないのだろうということはうかがえた。
「えっと・・・・・・、公住 竜くん?はどうしてウナちゃんと一緒に帰ってきたのかしら?」
確認するように竜の名前を呼びながらウナの母親はなぜ竜が一緒になって家に帰ってきたのかを尋ねる。
朝、ウナの母親はウナが家を出るときにどこに行くのかは聞いていたが、誰かと一緒だという話は聞いておらず、ましてや見るからに年の離れた異性と帰ってくるというのはまったくもって予想外だった。
「ええと、“
「うん。そーだよ?だから最初にお兄ちゃんにそう呼ばれて驚いちゃった」
ウナの母親の質問に竜は一緒に帰ってきた理由を答え、聞き流してしまいそうになっていた名前に気がついてウナを見る。
竜の視線にウナはうなずいて応える。
応えながらしれっと竜のことをお兄ちゃんと呼ぶウナに、竜とウナの母親は驚いた表情を浮かべた。
「お兄ちゃん?えっと、詳しく話を聞いてもいいかしら?」
「ア、ハイ。分カリマシタ」
どういった経緯で出会ったのか。
どうしてお兄ちゃんと呼ばれるようになったのか。
大切な娘のことということで、ウナの母親は口調は柔らかく、しかし雰囲気は拒否させないとばかりに圧を放ちながら竜に言う。
ウナの母親の圧に竜は思わずカタコトになりながら答えるのだった。
◇ ◇ ◇
ウナの家、リビング。
まるで取り調べかのように竜とウナの母親は向かい合って椅子に座っていた。
ウナの母親にどのような経緯で出会い、一緒に行動していたかを説明している最中にフードの中で寝ていたついなが目を覚ましたのだが、周囲の雰囲気を読んで静かにしている。
「・・・・・・なるほど。街でファンから隠れているウナちゃんを見つけて、そのあと格好を簡単に変えて一緒に行動した、ということなのね?」
「はい。その通りです」
「おー、なんだかドラマの取り調べみたいだね?」
竜から聞いた説明を確認するようにウナの母親は繰り返す。
繰り返された内容に間違いはないため、竜は訂正することなくうなずいた。
そんな竜と自分の母親のやり取りを見ていたウナはのんびりと竜の隣に座りながら呟く。
「ふむふむ、なるほど。ウナちゃんがあなたに助けてもらったってことがよく分かったわ。ウナちゃんのことを助けてくれて、ありがとう」
「うん。お兄ちゃんのお陰で今日はとっても楽しかったよ!」
「えっと、どういたしまして?」
竜がウナのことを助けてくれたのだということを理解したウナの母親はニコリと微笑みながらお礼を言う。
母親に続くようにウナも今日一日が楽しかったということを伝えた。
2人からの言葉に竜はなんと答えていいのか分からず、困惑しながら答えた。
「ところで、まだ教えてもらっていないことがあるのだけれど・・・・・・?」
「う゛・・・・・・、えっと、そのー・・・・・・」
ウナの母親の言葉に竜は思わず言葉を詰まらせる。
実は竜はウナの母親に説明をする際に、意図的にあることだけ言わずにいた。
それはウナに言った『今日だけは俺の妹』という言葉。
おそらくウナがお兄ちゃんと呼んだ理由はこれなのだろうと察した竜は、意図的にこのことを説明の中で言わなかったのだ。
まぁ、結局はバレてしまっているのだが。
「仕方がないわね。ウナちゃん、どうして公住くんのことをお兄ちゃんって呼んでいるのかしら?」
「えっとね。お兄ちゃんが『今日は俺の妹になって自由に遊ばないか』って言ってくれたの!」
なかなか答えない竜にウナの母親はため息を吐き、ウナに竜のことをお兄ちゃんと呼んでいる理由を聞くことにした。
母親の言葉にウナは少しだけ改変された竜の言葉を答える。
一言一句間違えずに完璧に記憶するというのは難しいものだし、ある程度は仕方がないのだろう。
ウナの言葉にウナの母親は困惑した表情で竜を見る。
まぁ、ウナの言った言葉だけを聞けば誰だって困惑するだろう。
ウナの説明とウナの母親から向けられる視線に竜は思わず頭を抱えるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ