変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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クリスマスの番外話でUAが増えて80000を越えるのが早まりそうです。

年末だと投稿できるかも怪しかったから助かりました。





第302話

 

 

 

 

 竜のことを指さしながら興奮した様子を見せる女性と、それをなだめている女性。

 2人の姿を見ながら竜はどうしたものかと考えていた。

 

 そんな竜の後ろにウナは隠れたままで、竜の服を掴みながら2人の女性のことを警戒するように見ていおり、ウナのことを落ち着かせるためにきりたんもウナの近くに移動していた。

 

 

「さっき聞こえてきた“夢の中で胸を揉まれた”ってのはどう考えても今朝のことだよなぁ・・・・・・」

「うちもいま思い出したけど、たしかにあの時の生霊と同じ顔やもんね」

 

 

 興奮している女性のことを落ち着かせようとしている女性の言っていた“夢の中で胸を揉まれた”という言葉。

 その言葉から竜は、今朝の学校でマキの肩に乗っていた女性の霊の胸を触ってしまったことなのだろうなと推測をする。

 

 しかし、ここで1つの疑問が浮かぶ。

 たしかに竜は女性の生霊の胸を触ってしまったのだが、それはあくまで生霊であり、そのことが女性に伝わることは基本的にはないはずだ。

 

 一度、生霊に関して説明はしてあるがもう一度。

 

 生き霊というのは厳密には魂そのものではなく、強い思いによって生じた魂の欠片のようなものであり、生き霊が何をしているのかを本体である人間は基本的には“知らない(●●●●)”のだ。

 

 そのため、女性が胸を揉まれたと言っているのは普通の人間では知りえないことなのだが、なぜかこの女性は夢という形で生霊にあったことを知っている。

 このことからこの女性が少々普通とは言い難い人間だということがうかがえるだろう。

 

 

「あの、生徒会長。この先輩って強い霊力があったりします?」

「え?いいえ、そんなことはないはずだけど・・・・・・。なにか気になることがあるのかしら?」

 

 

 2人の女性のことを一旦置いておいて、竜はずん子に確認をする。

 もしも強い霊力を持っているのであれば生霊を通じてあったことを知ることができてもおかしくはないのだ。

 しかし、竜の言葉にずん子は首を横に振り、女性からは強い霊力を感じないことを答える。

 竜の言葉からなにか思い当たることがあるのかとずん子は気になり、竜に尋ねる。

 

 

「えっと、まぁ、はい・・・・・・。説明をしたいんですけど・・・・・・」

 

 

 女性の様子と今朝の出来事。

 黙っていることはできるかもしれないが、それでもこの女性のことは放置していてはいけないだろうと竜は考え、今朝の出来事を話すことに決めた。

 しかし、いまだに興奮した状態の女性を見て竜は言葉を濁らせる。

 正直に言ってこんな状態で説明をしてもまともに話を聞いてくれるのかが竜にとって懸念事項だった。

 

 

「そうなのね。んん、ささらさん。“落ち着いて(●●●●●)くれますか(●●●●●)?”」

「あ、はい・・・・・・。すみません、会長」

「やっぱり会長の言葉は不思議ね。あんなに興奮していたささらが落ち着くなんて」

 

 

 竜の様子から興奮している女性──さとうささらに向けてずん子が声をかけると、ささらは先ほどまでの興奮した様子が嘘のように大人しくなった。

 一気に落ち着いたささらの様子にもう1人の女性──すずきつづみは感心したようにうなずく。

 ずん子がささらを落ち着かせることができたのはずん子の声がささらのことを落ち着かせたから、というわけではない。

 

 ずん子は自分の声に霊力を乗せて、ささらの魂に直接言葉を届けたのである。

 これによって普通に言っただけでは落ち着くことはなかったであろうささらも落ち着かせることができた、ということなのだ。

 

 ちなみに、声に霊力を乗せて魂に直接言葉を届ける技術は悪用すれば軽い洗脳なんかもできたりしてしまうので、すぐに落ち着かせたりしたいとき以外にずん子は使わないようにしている。

 また、この技術はある程度の霊力を持っている人間には効果はなく、基本的には一般人にしか使うことができない技術である。

 

 といっても隔絶したレベルで霊力に差がある相手には無理やり魂に言葉を届けられたりするので、霊力を持っているからといって安心してはいけなかったりするのだが。

 

 ささらが落ち着き話をすることができると判断した竜は、今朝の出来事から説明するために口を開くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ
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