ううむ。
ハーレムの表現はやはり難しかったです・・・・・・
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どうしてささらが生霊の体験したことを知ることができたのか。
竜たちがなにに対して悩んでいるかを一言で言うならこれだけだ。
霊力の量も一般人並みで幽霊などが見えるわけでもなく、当然ながら“霊術”なんかも使えるわけがない。
そんな人間にどうしてこんなことができるのか。
一向に答えの見えない謎に竜たちは頭を悩ませていた。
「ただいま帰りましたわー」
「あ、イタコ姉さま。おかえりなさい」
「おかえりなさいです」
不意に玄関が開く音が聞こえ、イタコ先生の声が聞こえてきた。
イタコ先生の声にずん子ときりたんがいち早く反応をする。
「あら、さとうさんにすずきさん、公住くんにウナちゃんまで。遊びに来てましたの?」
「あ、えっと生徒会の話し合いと勉強をしようっていうことになってお邪魔してます」
「お邪魔してます。イタコ先生」
「はい。きりたんと遊ぶ約束をしていたので」
「うん。東北がお兄ちゃんと遊ぶって聞いたから遊びに来たの」
部屋の中を覗き、竜たちの姿を確認したイタコ先生は少しだけ驚いたような表情になり、竜たちに声をかける。
イタコ先生の言葉に竜たちは東北家に来た目的を話していった。
「あ、そうだ。イタコ先生、こちらのささら先輩なんですけど。生霊の体験した出来事を知ることができるみたいなんです。原因とか分かりますか?」
「ちゅわ?生霊が体験したことを、ですの?」
ふと、竜はイタコ先生にもささらが生霊の体験したことを知ることができる原因などに心当たりはないかを尋ねる。
竜やずん子、きりたんでも分からなかったが、イタコ先生であるのならば分かるのではないか。
そんな一縷の希望のもと、竜たちはささらのことを見ているイタコ先生のことを見ていた。
「そうですわね・・・・・・」
「え、えっと・・・・・・」
イタコ先生にじっと見つめられ、ささらは恥ずかしそうにしながら目線をキョロキョロとさせる。
美人からまっすぐに見つめられるというのは同性であってもドキドキとしてしまうもの。
ささらは恥ずかしさに耐えるように顔を赤くしながらうつむいてしまった。
――――ッポン・・・・・・
直後、そんな軽い音とともにささらの生霊が発生する。
突然のことに竜、ずん子、きりたんは慌てるが、イタコ先生だけは落ち着いた様子でささらとささらの生霊を見つめていた。
「なるほど。ちょうどよく生霊が生じたおかげでだいぶ分かりましたわ」
東北家に張られている結界によって動くことができなくなっている生霊を見ながらイタコ先生は言う。
イタコ先生の言葉に竜たちは互いに顔を見合わせた。
「えっと、ささら先輩がどうして生霊の体験したことが分かるのかが分かったんですか?」
「ええ。おそらくはという推測ですけど。これで間違いないと思いますわ」
竜の言葉にイタコ先生はうなずき、近くで固まってしまっている生霊を掴んだ。
そして、イタコ先生によるささらがなぜ生霊の体験したことを知ることができたのかの説明が始まった。
「普通、生霊というものは強い思いによって生じた魂の欠片のようなもので、魂そのものではありませんわ。ですが、さとうさんの生霊はこの時点で違っておりますの」
「えっと、生霊として違っていることがある、と」
イタコ先生の言葉に竜はささらの生霊を見ながら呟く。
普通の生霊は強い思いによって生じた魂の欠片のようなものなのだが、ささらの生霊はどういったところが違うのか、イタコ先生の言葉の続きを竜たちは待つ。
「さとうさんの生霊なのですが・・・・・・。こちらは完全にさとうさんの魂の欠片が本当に生霊として生じておりますの」
「え、魂自体が?!」
思いによって生じた普通の生霊ではなく、ささら本人の魂の欠片によって生じた生霊。
似ているようでいて全く違う生霊に竜たちは驚いた表情のままささらの生霊を見るのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ