変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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第307話

 

 

 

 

 生霊が残っているにしても東北家の中だから万が一で危険なことになることもないだろうということになり、ささらの生霊は東北家に置いていかれることになった。

 そして、ささらとつづみはイタコ先生によって家まで車で送られていき、竜はウナと一緒に帰路に着く。

 

 

「さっきまで東北たちと話していたことから考えると、お兄ちゃんはお化けが見えるのか?」

「お化け・・・・・・、まぁ、そうだな。お化けを見ることができるよ」

 

 

 お化けと幽霊、似たようなものだと思われるかもしれないがハッキリとした違いがある。

 それは人間の魂かそうでないかの違いだ。

 

 幽霊は人間の魂が成仏することなく現世にいる状態。

 それに対してお化けというのは基本的に人のイメージや恐怖する心などから生まれた存在なのだ。

 分かりやすい例で挙げるのであれば“トイレの花子さん”や“動く人体模型”、あとは“動く二宮金次郎像”といったいわゆる学校の怪談などで語られるものだろうか。

 

 こういった存在は人間の魂ではなく噂話が根底にあり、その話を聞いた人たちが潜在的に抱いた“怖い”といった感情が集まって産み出されるのだ。

 

 ウナの言葉に竜は幽霊とお化けが違うとは思いつつもとりあえず肯定する。

 

 

「おー、お化けが見えるっていうことは砂かけばばあとかも見えるのか?」

「え、うーん・・・・・・、砂かけばばあとかは妖怪だからどうなんだろう?」

 

 

 お化けが見えるということで砂かけばばあも見えるのかとウナは尋ねる。

 ウナに尋ねられ、竜は少しだけ考え込む。

 

 砂かけばばあはお化けや幽霊ともまた異なり、妖怪と呼ばれるものに分類される。

 妖怪とは人間の理解を超える奇怪で異常な現象や、あるいはそれらを起こす、不可思議な力を持つ非日常的・非科学的な存在のことを指しており、お化けや幽霊ともまた別のものなのだ。

 ちなみに九十九神であるついなも妖怪の枠に入っているのだが、竜はその事をすっかり忘れていた。

 

 

「っと、着いたか」

「あ、本当だ。お兄ちゃんと話してたらすぐに家に着いちゃったなぁ・・・・・・」

 

 

 気づけばウナの家の前に到着していた。

 竜の言葉にウナは寂しそうにしながら呟く。

 まぁ、現実的なことを言ってしまえばウナの家と東北家はそこまで離れていないので、もともとすぐに着いたりするのだが。

 

 

「あー、っと、そうだな。俺と一緒にいるお化けの子を見せてあげるよ。いな、大丈夫か?」

「問題ないで!」

「本当?!」

 

 

 寂しそうにしているウナの表情を見た竜はついなにウナの前に姿を見せることは可能かの確認をとる。

 竜の言葉についなは竜の頭の上から飛び降りてもとの大きさに戻る。

 竜がお化けを見せてくれるということにウナは驚きつつも眼をキラキラとさせて竜を見た。

 

 

「ああ。いな、頼む」

「了解や」

「あ、女の子が出てきた?!この子がお化けなの?」

 

 

 ウナの言葉に竜はうなずき、ついなに実体化をするように頼む。

 ついなが実体化するとウナは驚きつつも興味津々についなのことを見始めた。

 

 

「この子が俺と一緒にいるお化けの子でいなって言うんだ」

「よろしゅうな!ウナちゃんのことはテレビでも見てたから知っとるで!」

「おー!お化けにもウナは知られているのか!」

 

 

 ついなが自分のことを知っているということにウナは嬉しそうに声をあげる。

 どうやらお化けを見れたということと自分が知られているということでかなり嬉しかったらしい。

 

 

「お兄ちゃんはすごいな!お化けの子も一緒にいるなんて!」

「俺がすごいんじゃなくて、いなが一緒にいてくれているんだよ。俺もいなに助けられているからね」

「えへへ、うちは好きでご主人と一緒にいるだけやから」

 

 

 竜の言葉についなは少しだけ照れながら答える。

 そして、竜とついなに手を振りながらウナは家の中に帰っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ
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