少ししたら“しきしん”さんの短編を書きます。
内容はざっくりと決まっておりますので、“しきしん”さんを知っている方が読んで楽しんでもらえるように頑張りますね。
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弦巻家での晩ご飯も終わり、竜とゆかりはマキの父親の運転する車に乗っていた。
竜だけであれば大丈夫だと言って歩いて帰っていたのだが、ゆかりがいるということで一緒に車で送ってもらうことになったのだ。
ちなみに、マキもついてこようとしていたのだが宿題があるということを竜からばらされてしまい、マキの母親に言われて家で宿題をやっている。
「すみません。マキさんに料理を教わる関係で今後も送ってもらうかもしれません・・・・・・」
「気にしなくても大丈夫だよ。料理を学びたいって思うのは悪いことでもないからね。それに今までにも家まで送ってたしね」
車を運転するマキの父親にゆかりは頭を下げる。
ゆかりの言葉にマキの父親は笑みを浮かべながら答えた。
マキの父親がゆかりを家まで送るということはなにもこれが初めてというわけではない。
ゆかりがマキと遊んでいて遅くなってしまったときは女の子1人の帰り道は危ないからということで送ってもらっているのだ。
「ゆかりだけじゃなくて俺まで送ってもらって・・・・・・」
「1人送ってくのも2人送ってくのもそんなに変わらないから気にしないでいいよ」
ゆかりに続いて竜もマキの父親に頭を下げる。
竜の言葉にマキの父親はゆかりの時と同じように笑みを浮かべながら答えた。
それからしばらくの間、料理についての話などをしているとマキの父親の運転する車が竜の家の前で停車した。
「本当にありがとうございました。ゆかりもまたな」
「どういたしまして。それじゃあ」
「竜くん、おやすみなさい」
車から降り、竜はもう一度マキの父親に頭を下げる。
そんな竜にマキの父親は苦笑しつつ手を上げて応えた。
気にしすぎではないかと思ってしまうかもしれないが、竜はどうしても気になってしまうため何度もお礼を言ってしまう。
そして、竜に向かって手を振るゆかりを乗せながら、マキの父親の運転する車は走っていった。
「さて、と。とりあえず風呂を洗ってのんびりと、かな」
「せやね。お仕事を頑張ったんやからしっかりと体を休めなあかんもんね」
玄関のカギを開け、家の中に入りながら竜はつぶやく。
すでに“cafe Maki”でのバイトには慣れてきており、バイトを始めたばかりのころよりも疲労感は少なくなってきている。
しかしあくまでも少なくなってきているだけであり、完全にないというわけではない。
そのため、体の疲れをしっかりと癒すためにお風呂などを洗ってのんびりとできるようにした方がいいだろう。
竜の言葉についなもうなずき、竜の頭の上から跳び下りる。
「そんならうちはお茶の準備でもしておくなぁ?」
「ああ、たのむよ。俺も風呂をさっさと洗ってくるから」
廊下に着地したついなは元の大きさに戻り、竜にお茶の準備をすると言ってリビングに向かっていった。
リビングに向かうついなに声をかけ、竜はお風呂を洗うためにお風呂場に向かう。
「わぁ」
「うぉっと、あかり草か。遊びに来たんだな」
不意に聞こえてきた声に竜は驚き、声のした方を見る。
そこにはいつの間にかあかり草が生えてきており、竜に向かって花を揺らしていた。
「今から風呂を洗ってくるから終わったらリビングでお茶でも飲みながら遊ぼうな」
「わぁ!わぁ!」
竜の言葉にあかり草は嬉しそうな鳴き声をあげてゆらゆらと揺れるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ