ふとしたときに見返したくなるアニメってありますよね。
クレヨンしんちゃんの映画とか地味に見返したくなります。
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学校からの帰り道、竜は茜と葵の2人と歩いていた。
あかりはなにやら家の用事で、ゆかりはマキと遊ぶ約束があるということでこの場にはいない。
「そんでなぁ、“
「うんうん。あの人気のジュニアアイドルが笑顔を向けた相手とは?!って話題になったんだよね」
「へー、そんなに騒がれてるのか―」
「さすがはウナちゃん、もとい“UNA”ちゃんやなぁ・・・・・・。ご主人に手を振り返しただけでこんなに話題になるんやから」
茜が話しているのはつい先日の“cafe Maki”の近くで撮影していたウナこと、ジュニアアイドルである“UNA”のこと。
あの時の撮影はどうやら生放送だったらしく、多くの人たちが“UNA”が笑顔で手を振っている姿を見たらしい。
茜の言葉に竜はやや棒読みになりながらもどうにか反応を返す。
撮影中のウナの姿を見かけたから手を振るだけに済ませていたのだが、ここまで騒がれるのであれば手を振るのも止めておくべきだったかもしれない。
茜と葵の言葉を聞きながら竜は軽率にウナに向かって手を振ったことに悩んでしまう。
「なんでもいろいろな番組とかで誰に手を振ったのかを聞かれてるらしいで?」
「でも聞かれるたびに内緒にしなきゃいけないって言われてるから答えられないって言ってるよね」
「小学生相手にそこまでいろいろなところの人間が聞いてるのかよ・・・・・・」
ウナが色々な番組で誰に手を振ったのかを聞かれているということに、竜はやや不機嫌になりながら呟く。
たしかに“UNA”はジュニアアイドルで芸能人なのだが、それでも小学生であることに変わりはない。
そんな小学生のプライベートまで明らかにしようとしているテレビの出演者たちに竜は苛立ちを感じていた。
しかし、それと同時に竜の中にあるのは自分が原因でそうなってしまったという後悔の念。
ウナがこんな状態になってしまったのはひとえに自分が手を振ったことが原因。
そのことから竜はウナに対して申し訳なさを感じていた。
「それにしてもジュニアアイドルが笑顔で手を振る相手なぁ・・・・・・。相当好きな人なんやろうな」
「たしか“cafe Maki”の近くで撮影をしてた時だったよね?」
「ああ、あの時は野次馬も多かったから誰に向かって手を振ってたのかは分からなかったな」
茜と葵の言葉に竜は少しでも自分ではないかと思われる可能性を低くするために、さりげなく自分に向かってではないかのように言う。
竜の言葉に2人はとくに疑問に思うことはなかった。
「なんにしても小学生にだってプライベートはあるんだからそんなに根掘り葉掘り聞くもんじゃないと俺は思うがな・・・・・・」
「それもそうだよね」
「せやねー。ところで根掘り葉掘りってどういうことなんやろうね?」
竜の言うことももっともだと思ったのか、茜と葵は同時に頷く
そして、話題を切り替えるのか、茜は竜の言った根掘り葉掘りという言葉に対して首をかしげた。
茜の言葉に竜は茜がなにをしたいのかを察し、静かに口を閉じる。
「根堀りっちゅうのはまだ分かるんや。すっごく分かるんや。根っこは地面の中に埋まってるんやからな。でもな?葉掘りってどぉゆぅことやぁー?!葉っぱはぜんっぜん掘れへんやろうがぁー!!」
「お姉ちゃん、ちょっとネタに持ってくの無理やり過ぎない?」
「このネタもけっこう好きなんだよなぁ。まずキャラの時点で面白かったし」
唐突な茜のキレ芸だが、葵と竜は特に驚いた様子もなく茜を見ている。
茜の言っている根掘り葉掘りを使ったこのネタはジョジョの奇妙な冒険の第5部に出てくるキャラクターのもので、葵と竜はそのことを理解しているからこそ驚くことはなかったのだ。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ