学生の頃に留学生が来たことのある人ってどれくらいいるんでしょうね?
とりあえず私にはそんな経験はないですね。
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ダンジョン・・・・・・ではなく壇上で先生が留学生である2人の生徒を呼び寄せる。
どうやら留学生の2人はどちらも女子だったらしく、2人の姿が壇上に現れると同時に男子生徒たちからざわざわという音が聞こえてきた。
『え~、彼女たちが本校に留学してきてくれた“イア・アリア・オン・ザ・プラネテス”さんと“オネ・アリア・オン・ザ・プラネテス”さんです。え~、お2人は日本語の勉強をすでにしていらっしゃるようで、日本語での会話が可能だそうです』
「はぁ~、なっがい名前やなぁ・・・・・・」
「聞いた感じだと、最初の“イア”と“オネ”っていうのが名前なのかな?」
「名字が同じってことは姉妹なんだろうな」
あまりにも長い名前に茜は思わずポカンと口を開けてしまう。
イアと呼ばれた方の女子は、髪の色はベージュがかった灰色で、光の当たり具合によりピンクだったり、青くも見えるロングヘア―。
オネと呼ばれた方の女子は、癖毛のあるグラデーションのかかったショートヘアの金髪で、前髪が真っ直ぐ真横に切られている
どちらもかなりの美少女で、芸能人と言われても納得ができるレベルだった。
『え~、それではお2人からなにか挨拶でももらえたらと思います』
『挨拶・・・・・・?』
『えっと、私が先にやる?それとも姉さんが先にやる?』
先生に言われ、イアはきょとんと首をかしげる。
どうやらイアの様子から考えるに突発的に先生が言い出したことのようだ。
きょとんとしているイアにオネはどちらが先に挨拶をするかを尋ねた。
『それなら私からやるよ』
『それじゃあ、お願い』
『うん。コホン・・・・・・、イア・アリア・オン・ザ・プラネテスです。この中に宇宙人、未来人、超能力者、それに類似する人がいたら私のところに来なさい。以上!』
『姉さんっ?!?!』
オネの言葉にイアは自分から挨拶をすると言い小さく咳払いをする。
そして、救難信号でもあげているのかと思えるような名前の団の団長のようなセリフを一気に言い切った。
普通に挨拶をすると思っていたオネは驚き、思わず大きく声を上げる。
『姉さん?!姉さんなんで?!』
『え、だって日本の挨拶ってこうなんじゃないの?』
ガクガクとイアの肩を揺らしながらオネはどうしてそんな挨拶をしたのかを尋ねる。
オネの言葉にイアは揺らされながらも不思議そうに首をかしげて答えた。
どうやら小説などから間違った挨拶を覚えてしまっていたらしい。
「なんや、けっこうおもろい留学生やねぇ」
「あはは、妹さんの方は大変そうだけどね・・・・・・」
「ま、まぁ、間違いは誰にでもあるだろ」
壇上でわちゃわちゃと騒ぐ2人に茜はけらけらと笑う。
そんな壇上の2人の様子に葵は同じ妹ということで苦労をしていそうなオネにやや同情的な視線を向けていた。
しばらくイアの肩を揺らしていたオネだったが、落ち着いたのかイアの肩から手を放して生徒たちの方を見た。
『はぁ・・・・・・。オネ・アリア・オン・ザ・プラネテスよ。姉さんともどもよろしく』
『オネちゃん、ため息を吐いていると幸せが逃げるって聞くよ?』
『それはいったい誰のせいだと・・・・・・』
ため息を吐き、オネは簡潔に挨拶をする。
そんなオネの様子にイアは小説を読んで知った知識を言う。
オネがため息を吐いた原因などまったく気づいていない様子のイアにオネは思わず頭を抱えるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ