雪が降るともう綺麗とか嬉しいとか思えなくなってきました。
そう思えるのは小学生くらいまででしたねぇ・・・・・・
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勢いよく開けられた保健室の扉。
思い切り開けられた扉はそのまま大きく開き、レールの端まで行ってぶつかって止まる。
そんな勢いで扉を開いてしまってはかなり大きな音が鳴ってしまうように思えるが、予想に反して一切の音がしなかった。
扉がぶつかる大きな音が聞こえなかったことに竜たちは不思議そうに扉を開けた本人、ひめを見る。
「ありゃ?どーしたと?」
「そりゃあれだけ勢いよく扉を開けたらみんなから見られて当然ばい。ボクが音ば消してなかったらどうなってたか・・・・・・」
竜たちの視線にひめは不思議そうに首をかしげる。
不思議そうに首をかしげているひめに、みことはやや疲れた表情を浮かべながら扉の反対側に網のように設置していた木を消した。
どうやらひめが勢いよく扉を開けた瞬間にみことが素早く扉の反対側に木を網のように広げて音が立たないようにしたようだ。
「ええと?この子たちはいったい・・・・・・?」
「かわいい子たちだけどどう見ても学生じゃないよね?」
保健室の扉を勢いよく開けて現れたひめと、それに続くようにして保健室に入ってきたみことを見て、イアとオネは驚きながら竜たちに尋ねる。
梅の精であるひめとみことの姿がなぜ2人に見えているのかと思うかもしれないが、ひめとみことはお昼休みの際は茜からお弁当をもらうために実体化をして保健室に来ているのだ。
そのため、イアとオネの2人もひめとみことの姿を見ることができたというわけだ。
「あー、えっと、この子たちは・・・・・・。どう説明したらいいか・・・・・・」
「およ?なんか知らん人ばいるっちゃけど?」
「ん、本当やね。お姉さんたちは誰と?」
イアとオネの疑問に竜はどう答えようか頭を悩ませる。
とくにイアは体育館での全校朝会で本気なのかネタなのかは不明だがあんなセリフを言っていた。
そのため、正直にひめとみことのことを説明してもいいのか分からなかった。
そんな風に竜が悩んでいるとはつゆ知らず、ひめとみことは不思議そうにイアとオネを見ていた。
「ええっと、私たちは今日からこの学校に通うことになった留学生なの。あなたたちは・・・・・・?」
「りゅーがくせー?なぁなぁ、りゅーがくせーってなんやったっけ?」
「なして忘れると・・・・・・。ほら、あればい。外国の学生さんが別の国の学校に通うことったい」
竜が悩んでいるのを横目に、オネは自分たちが留学生であることをひめとみことに告げる。
しかしひめは留学生という言葉の意味を忘れていたらしく、みことに留学生について尋ねた。
「おー!外人さん!この学校に外人さんが来てくれたっちゃね!」
「そんなに興奮しちゃいけんよ。あ、ボクたちはこの学校に住んでるんです」
「学校に・・・・・・、住ん・・・・・・?」
「それってどういう・・・・・・?」
「あーっと、このお2人のことはそこまで気にしなくても大丈夫ですわ」
みことから聞いた留学生の説明にひめは嬉しそうに飛び跳ねる。
飛び跳ねるひめをたしなめつつ、みことは簡単に自分たちが学校に住んでいることを答えた。
みことの言葉をイアとオネは上手く理解することができず、首をかしげる。
まぁ、普通に考えてひめとみことのような小さな子供が学校に住んでいると言われても理解はできないだろう。
首をかしげながらひめとみことに詳しい話を聞こうとしているイアとオネの言葉を遮るようにイタコ先生は強制的に話を終わらせる。
「ほら、お2人は茜さんからお弁当をもらってしまいなさいな」
「そうだったばい!うちのお弁当ー!」
「はい、分かりました」
イアとオネの言葉を遮ったイタコ先生は、ひめとみことに茜からお弁当をもらうように言う。
イタコ先生の言葉にひめは茜のもとへと駆け寄っていき、みことはそのあとを追うのだった。
「さ、イアさんとオネさんもお昼ご飯を食べてしまいなさいな」
「あ、はい。分かりました」
ひめとみことのことが気になりつつも、イアとオネはお昼ご飯を食べ始めるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ