どうにかこうにか後はVtuberの体を依頼するだけになって一安心しております。
頼む相手の方がとても丁寧に教えてくれて本当に助かりますね。
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公園でワタワタと慌てていた茜たちだったが、最終的には放送される“U散歩”を見ないことには何も分からないという結論になった。
そして、あかりのおかげでお昼ご飯も食べ終わっているので、そのまま自由に解散ということになるのだった。
「さーて、どこに行くかなぁ・・・・・・」
「えっと、ゆかりとマキが本屋、茜と葵がゲーム屋、そんであかりは食べ歩きに行く言うてたな・・・・・・?」
公園でゆかりたちと分かれた竜は適当にぶらぶらと歩きながら呟く。
竜の言葉についなはゆかりたちがどこに行くと言っていたのかを思い返しながら言った。
今の時間はだいたい3時近く。
どこかに行くにしても早く決めた方が良い時間帯だろう。
「うーん・・・・・・、これといって行きたいところとかもないしなぁ・・・・・・」
「食材とかもまだ十分にあるから買う必要もないしなぁ」
いまのところ新しいゲームだとか漫画、小説なんかで欲しいものはなく。
冷蔵庫の中もそこまで減っているというわけでもない。
そういった理由からなにかを買う必要性はほとんどなかった。
かといってここでゲームセンターに行ってしまえばまた竜の部屋に山のように積まれている景品になにかが追加されてしまうことになる、かもしれない。
なのでゲームセンターに行くという選択肢も自然と外れていた。
「あ、竜兄さま」
「ん?お、おう、きりたんか・・・・・・」
「どうしたん?なんや挙動不審やけど」
不意に、歩いていた竜の目の前の曲がり角からきりたんが現れた。
昨日の“KIRIKIRI”の正体がきりたんだという衝撃がまだ少しだけ残っていた竜は、やや挙動不審になりながらも手を上げてきりたんに応えた。
竜の様子がいつもとは少し違うことに気がついたついなは不思議そうに首をかしげる。
「いや、ちょっとな・・・・・・。んで?きりたんはどうしてここに?」
「私ですか?なにか面白いゲームでも見つからないかと思ってお店に行ってきたところなのですよ。まぁ、結果は不漁でしたけど。竜兄さまたちこそどうしてここに?」
ついなの言葉に竜は曖昧に答え、どうしてここにきりたんがいるのかを尋ねた。
竜の言葉にきりたんはゲーム屋に行ってゲームを探してきていたことを答える。
しかし、どうやら面白いと思えるゲームが見つからなかったのか、きりたんは少しだけ暗い表情になりながら小さくため息を吐いた。
そして、竜の言葉に答えたきりたんは竜たちに質問されたことと同じことをそのまま聞き返した。
「どうして、と聞かれてもなぁ・・・・・・。特にどこかに行くような用事もないから適当に歩いていてここに来たとしか・・・・・・」
「せやね」
「そうなんですか?・・・・・・でしたら
きりたんの言葉に竜はついなと顔を見合わせ、ここに来ることになった経緯を簡単に説明した。
といっても説明するようなことはとくにはないのだが。
竜の言葉にきりたんは少しだけ考えるように顎に指を当て、竜に提案をした。
「ゲームか、特に予定もなかったし。それじゃあ、きりたんの家に行かせてもらおうかな」
きりたんの言葉に竜はうなずき、きりたんの家に行くことを決めた。
そして、竜たちはきりたんの家に向かって歩き始める。
「あ、そういえばさっきウナに会ったぞ。テレビの撮影をしてたけど」
「あー、そういえばそんなことを言ってましたね。なんの番組の撮影だったんですか?」
「“U散歩”っちゅう番組やね。“UNA”ちゃんが色々なところに歩いて行ってインタビューをするっちゅうあれや」
きりたんの家に向かいながら竜たちは何気ない会話をする。
いま竜たちがいる場所からきりたんの家へはそこまで離れておらず、会話をしている間にいつの間にか到着しているのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ