変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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ふとした時に桃鉄とかやりたくなりますよね。

まぁ、スイッチは持っていないのですが・・・・・・






第370話

 

 

 

 

 桃鉄────正式名称は“桃太郎電鉄”でプレイヤーたちはそれぞれ電車に乗って舞台となっている日本各地(シリーズによっては海外)の物件を買ったり、特殊な効果を持っているカードを使って他のプレイヤーを妨害したりして最終的な資産が一番多いトップを目指していくゲームだ。

 なお、トップ争いが苛烈になり妨害系のカードが多用されて友情が崩壊する、なんてこともあり得るらしいがその辺りは人によるだろう。

 

 

「ぐぇ、リトルデビルカード・・・・・・」

「リトルなだけマシじゃないですかね?コンピューターなんてキングデビルまでついてますよ?」

「お、プラスマスや。ラッキー!」

 

 

 黄色のマス、カードマスに止まった竜は所持金からお金を持って行ってしまうリトルデビルカードを入手してしまい、思わずうめき声をあげる。

 このリトルデビルカード、名前にリトルとついていることから推測できると思うが、これよりも上にデビルカード、キングデビルカードなんていうさらに持っていく金額が増えたカードが存在しているのだ。

 そういう点で考えれば竜のリトルデビルカード入手というのはまだマシな部類となるだろう。

 

 

「そういえば今ゴールに一番近いのは・・・・・・」

「私ですね」

「そんで一番ゴールから遠いのはコンピューターやな」

 

 

 桃鉄には指定された場所へ到着することでボーナスとしてお金を手に入れることができる。

 選出されるゴールはランダムであり、運よく自分の近くが選ばれたらラッキー程度で考えておくといいかもしれない。

 

 また、誰かが選出されたゴールに入ると、その時点でゴールから一番離れている人に貧乏神がついてしまう。

 この貧乏神はついているプレイヤーが行動を終えると動き始め、基本的にデメリットしか生み出さないお邪魔要素だ。

 そのため、自分がゴールするときは気にしなくてもいいが、誰かほかのプレイヤーがゴールをしようとしているときはなるべくゴールに近づいておいた方が良いだろう。

 

 

「残りのマス的に普通にサイコロを振るんじゃ無理、か。それならこの特急カードを使っていくかな」

「そんなカードを持っていたんですね・・・・・・」

「さて、ご主人がどんな数字を引くかやね」

 

 

 移動系のサポートをするカード、特急カード。

 このカードの効果は振るサイコロの数を3つに増やすというもの。

 効果だけを見ればそれほど便利なものではないように感じてしまうが、なんだかんだでサイコロの数が3個になるというのは中距離を調節して目的の場所に向かったり、背後から追いかけてきている貧乏神がついたプレイヤーから逃げることに使えたり、と意外と使える場所はあるのだ。

 

 ちなみに、特急の上の効果のものとして新幹線カード、のぞみカード、リニアカードなんてものもあるので、どのタイミングでこのカードたちを使っていくかも重要なポイントになるだろう。

 

 

「出た数字は・・・・・・、あ、ゴールできた」

「ええぇぇぇ?!さっきの場所からちょうどゴールできる数値を出しますか?!」

「ご主人は運がええなぁ」

 

 

 サイコロを3つ振って出た数字が予想よりも大きかったために竜はそのままゴールに到着することができた。

 まさか竜がゴールできるとは思っていなかったきりたんは思わず声をあげる。

 そんなきりたんの様子を見ながらついなは苦笑気味に呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ

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