うっかり寝落ちしかけた・・・・・・
なんとか起きられてよかったぁ・・・・・・
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イタコ先生、ずん子、きりたんを庇うように立つ竜の姿に男性は不愉快そうに顔をゆがませる。
「ちっ・・・・・・、どこのガキかは知らんがこれはお前のようなガキには関係のないことだ!『さっさと消え失せろ!』」
「あ゛あ゛?」
あまりにも横柄な男性の態度に竜はかなり苛立ちが溜まっているのか珍しくドスの利いた声を発する。
竜自身そこまで怒ることがないというわけではないが、それでもこれほどまでに苛立ちをあらわにするといういうのは基本的にはないことだった。
竜がドスの利いた声を出しながら睨み返してきたことに男性と女性は驚いた表情になり、忌々しそうに竜を見る。
「なっ・・・・・・。くそっ・・・・・・」
「申し訳ありませんが、今日のところはお引き取りくださいませ!」
「・・・・・・ふんっ、仕方がないから今日のところは引くとしておこうかね」
まったく引かない竜の姿に男性は吐き捨てるように言う。
そんな男性の様子に男性がなにをしたのかを理解しているイタコ先生は口調を強めにして帰るように言う。
イタコ先生の言葉に女性は不機嫌そうに鼻を鳴らし、男性をつれて東北家から出ていった。
男性と女性の2人が出ていったのを確認したイタコ先生は脱力して座り込んでしまいそうになるのをこらえ、男性に押し倒されていたずん子の近くへと早足で近づいていく。
「ずんちゃん、大丈夫でしたか・・・・・・?」
「イタコ姉さま・・・・・・、私・・・・・・」
イタコ先生に話しかけられ、ずん子はようやく安全になったのだと理解できたのか、ポロポロと涙をこぼしながらイタコ先生に抱きついた。
抱き着いてきたずん子にイタコ先生は少しだけ驚いた表情になるが、すぐにずん子を落ち着かせるために優しく背中をさする。
ずん子のそんな姿を見たことによってきりたんもホッとしたのか、ぺたりと床に座り込んでしまった。
「大丈夫か?」
「あ、はい・・・・・・。助けてくれてありがとうございます」
座り込んでしまったきりたんの近くに竜は移動して声をかける。
竜の言葉にきりたんはうなずき、助けてもらったことへのお礼を言った。
「それで、イタコ先生。さっきのやつが婚約をしようとしてくるっていう男ですか?」
「ええ、そうですわ・・・・・・」
先ほどのイタコ先生を見ながら男性が言っていた言葉から恐らくはそうだろうと思いつつも、竜はイタコ先生に確認を取る。
竜の言葉にイタコ先生は苦々しい表情を浮かべながらうなずいた。
「さっきの男性が私に婚約を迫ってきている人間で“貴見済家”の長男ですの。彼以外には息子がいないそうで・・・・・・」
「あの様子だとまだあきらめてはいないだろうしな・・・・・・」
先ほどの男性の様子からまだあきらめてはいないだろうなと考え、竜はどうしたものかと頭を悩ませるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ