時間ギリギリ!
やりたいことが多くて時間が足りなさすぎるー・・・・・・
・
それは家に住み着く子どもの妖怪で一般的には5~6歳くらいの子どもと言われているが、見た目の年齢は住み着く家によって異なっていて、幼いものであれば3歳ほど、歳が上であれば15歳ほどの姿が確認されていたりもする。
また、性別は男女どちらも存在しているらしいが、ハッキリとした姿が不明なために性別不明の場合もあるらしい。
女性の言葉を聞いた竜は自分の手を握ってニコニコと笑みを浮かべている和服の少女が座敷童なのではないかと推測する。
「くっ・・・・・・。だが、その座敷童の姿はあんたたち本家の人間にも見えていないんだろう?!ならばこの家に本当に座敷童がいるのかすら怪しいではないか!」
「まぁ、そうね。当主である父さん、それに兄さんと私も姿を見ることはできないもの。でも私はそこにいるってことくらいであれば感じることができるのよ」
悔しそうに顔をゆがませながら男性は貴身純家の人間たちも座敷童の姿が見えていないだろうと指摘する。
男性の言葉に女性は特に否定することもなく肯定する。
そんな女性の言葉に男性は少しだけ勝ち誇った表情を浮かべた。
男性のそんな表情に対してさして気にした様子もなく女性は竜の手────、正確には竜の手を握っている和服の女の子を見た。
「“竜”、そこに“いる”わよね?」
「・・・・・・はぁ、やっぱりか。ああ、俺の手を握っているよ」
女性の言葉に竜は確信を得、小さく息を吐く。
名前を言っていないはずなのに竜の名前を知っていたこと。
聞き覚えのある声。
貴身純と公住という似ている名字。
それらのことから竜は黒子のような格好をしている女性の正体に察しがついたのだ。
竜と女性のやり取りに筒治、紅葉の2人は驚いた表情で竜と女性を見る。
「というかここってもしかして実家なわけ?」
「まぁ、そうなるわねー。私はちょっとしたことで疎遠気味になってたんだけど、今回は実家の近くにまで来てたってことで掴まっちゃったのよねー」
「お、おい・・・・・・?この子と知り合いなのか?」
気やすい調子で話している竜と女性に筒治は驚きながらどういうことなのかを尋ねる。
まぁ、普通に考えて自分の妹と学生らしき年齢の少年が知り合いだと知ってしまえば動揺してしまうのも無理はないだろう。
「なに言ってるの。ちゃんと兄さんにも写真で見せたじゃない。父さんにも一応メールで写真は見せているはずよ?」
「写真じゃと・・・・・・?」
「・・・・・・さっき、家のことを実家って言っていたな。もしかして、そういうことなのか・・・・・・?」
女性の言葉に紅葉は不思議そうに首をかしげながら記憶をたどる。
その隣で筒治は先ほどの竜と女性の会話の中で竜の言っていた言葉に気がつき、確認するように女性を見た。
「ええ、そうよ。この子は私の息子。公住 竜よ」
「やっぱり母さんだったのか・・・・・・」
「え、ちょ、公住くんのお母様が貴身純様で?!」
ぺらりと黒子のような黒い布を開けて女性────公住 咲良はにんまりと笑みを浮かべて答える。
布の下から出てきた自分の母親の顔に竜は呆れたような表情になり、イタコ先生は驚きの表情になるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
-
佐藤ささら
-
鈴木つづみ