Vの体は完成したけど圧縮ファイルの解凍の仕方が分かりません!」
解凍用のアプリとか分からんよぉ・・・・・・
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顔に着けていた黒子のような布を上げ、公住 咲良の顔が出てきたことによってイタコ先生の表情は面白いように変化する。
まぁ、自分の知っている限りでもっとも力の強い一族の中に自分と関わりのある生徒の親がいると知れば誰でも驚いてしまうのは仕方がないことだろう。
また、イタコ先生と同じように貴身純家である筒治と紅葉も驚いた表情で竜と咲良を見ていた。
こちらも咲良が少し疎遠気味になっていたという言葉から、竜という存在についてあまり詳しく知らなかったために驚いていた。
「あ、あの、公住くんのお母様で間違いないですわよね?」
「あら、驚かせすぎちゃったかしら。ええ、公住 竜の母の公住 咲良です」
恐る恐る確認するようにイタコ先生は咲良に尋ねる。
イタコ先生の言葉に咲良は微笑みながらうなずいた。
「というかイタコさんとは他でも会ったことはあるんですけどね。竜に私の家系が霊能力者だと知られたくなかったからちょっと術で忘れてもらってはいたけど」
「そうなんですの?!」
「ええ、音街さんの家に結界を張った時だったかしら。そのときに協力してもらったのよ」
少しだけ申し訳なさそうにしながら咲良はイタコ先生の記憶を操作していたことを明かす。
咲良の言葉にイタコ先生は驚きながら思わず自分の頭を守るように抱え込む。
まぁ、誰でも自分の頭を弄られて記憶を操作されていたと知ってしまえば思わず引いてしまうのも当然だろう。
「さ、咲良?わしは孫がここまで大きくなっとるの知らんかったんじゃけど・・・・・・」
「いや、父さん!そこよりも重要なことを咲良が言っていただろ!彼は座敷童が見えるって・・・・・・」
先ほどまでの厳格っぽそうな雰囲気はどこに行ったのか。
貴身純家当主である紅葉は困惑した様子で咲良に竜についてを尋ねる。
まぁ、祖父にとって孫というのは可愛いものであり、その成長していく姿を見ていきたいと思うものなのかもしれないので、紅葉が困惑してしまっているのも仕方がないと言えるのではないだろうか。
そんな紅葉の言葉に筒治は思わずツッコミを入れながらそれよりも重要なことがあると言う。
「竜に関しては母さんにはちゃんと教えてたわよ?父さんが聞かなかっただけじゃないかしら?」
「そうなのか・・・・・・」
筒治の言葉をスルーして咲良は紅葉に母親には竜のことを教えていたことを伝える。
咲良の言葉に紅葉は自分だけ竜のことを教えてもらっていなかったことに落ち込んだ様子を見せた。
スルーされてしまった筒治はヒクヒクと口の端を震わせながら咲良の近くに移動していく。
「いいからさっさと説明をしろ!お前の息子は座敷童が見えるのか?!」
「いだだだだだだだ?!もう、痛いじゃないの!」
筒治によって耳を引っ張られた咲良は思わず声を上げ、慌てて筒治の手から脱出する。
引っ張られた耳がよほど痛かったのか、咲良は耳を押さえながら恨みがましそうに筒治を見た。
「ええ、そうよ。竜は私よりも霊力が高いから座敷童も見ることができるのよ」
「そんな重要なことをどうして言わなかったんだ!」
筒治の言葉に咲良は耳を押さえながら答える。
竜の霊力が咲良よりも上だということに筒治たちは思わず目を見開くのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ