どうにかキュビズムにVの体のデータを入れることが!
あとは物理演算を入れるだけ!
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竜の霊力が高いために座敷童が見えるということを知った筒治は1人興奮したように竜の母親である咲良に詰め寄る。
どうやらそれほどまでに座敷童が見えるということは重要なことのようで、筒治は咲良に詰め寄りつつもチラチラと竜のことを見ていた。
「ふむ、これがわしの孫かぁ」
「あ、えっと、公住 竜です」
咲良に詰め寄る筒治のことなど無視して紅葉は竜のことを笑みを浮かべながら見ていた。
初めて会った自分の祖父ということで竜はどう会話をしたらいいのかが分からず、とりあえずは名前を名乗る。
そんな貴身純家の面々の様子にイタコ先生は思わずポカンと口を開けてしまっていた。
「ぐ・・・・・・、くそっ!そろいもそろって私を無視して!そこに座敷童がいるのであればそのまま攫うまでよ!」
貴身純家の人間たちのやり取りによってすっかり忘れ去られてしまっていた貴見済家の男性は苛立ち交じりにそう叫ぶと、竜に向かって────より正確に言うのであれば竜の手を掴んでいる座敷童に向かって駆け出した。
男性が自分に向かって走ってきたことを確認した竜はとっさに座敷童の体を抱き寄せ、男性から守るように移動させる。
「ご主人には指一本触れさせんで!」
「ちぃっ!邪魔な妖怪風情が!」
男性が竜へと近づいた直後、竜の近くで待機していたついなが槍を取り出して男性へと振るう。
ついなの振るった槍は男性が張っている防御用の術式に阻まれ、大きな音を立てる程度となった。
しかし、ついなによる攻撃によって男性の足は止まり、忌々しそうに男性はついなへと視線を向ける。
「ま、一般人に向けて霊力を込めた声で好き勝手やっている人間ならこの程度よね」
「ふむ。術式の作りが甘いな。いまの一撃で8割は壊れたんじゃないか?」
「霊能力者が冷静さを欠いてしまったのであればそれは負けが決まったようなものじゃからのう」
「え、ちょ、守ったりしなくていいんですの?!」
のんびりとした様子で竜たちのことを見ている貴身純家の面々にイタコ先生は思わず声をかける。
とくに自分の息子である竜の危ない状況のはずなのに母親である咲良にとくに焦った様子もなかった。
「問題ないわよー。竜にはあの九十九神の子がついているんだから。それに、万が一があったとしてもうちの座敷童がなんとかしてくれるはずよ」
「座敷童が・・・・・・ですか?」
慌てているイタコ先生に咲良は問題ないと手をひらひらとさせて答えた。
咲良の答えにイタコ先生は不安になりつつも竜とついなを見る。
ちなみに、竜にはついな以外にも動物霊たちが大量にいるのだが、彼らも竜から漏れている霊力を少しづつ得ており、それによって生半可な実力では察知することすら難しいレベルで隠れることができるようになっていた。
そのため、貴身純家当主である紅葉はおろか、筒治、咲良すらも彼らには気づいていなかったのだ。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ