ツイッターのフォロワーさんが700人を超えるとは・・・・・・
ちょっと予想外過ぎましたねぇ。
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保健室にいる全員の視線が集まり、イタコ先生は表情を固くさせる。
イタコ先生の婚約者が竜になっていたかもしれない。
その情報はイタコ先生が竜の母親である公住咲良から聞いていたことであり、竜の説明だけでそこまで思い至るとは思ってもいなかったのだ。
「え、えっと・・・・・・、その・・・・・・」
自分が竜の婚約者になっていた可能性があるということに、イタコ先生はどう答えたものかと口をもごもごとさせる。
そんなイタコ先生の様子に、茜たちはイアとオネが出した推測が間違っていないのだと理解する。
「ふぅ・・・・・・緊急会議をします。ちょっと竜くんは少し離れたところでキツネと戯れていてください」
「会議?・・・・・・まぁ、良いけど」
「こーんっ!」
小さく息を吐いてゆかりは竜に指示を出す。
ゆかりの言葉に竜は首をかしげながらも、指示に従って少し離れた位置に移動した。
それと同時に竜のもとへとイタコ先生の中からキツネが飛び出して向かっていく。
「おっと、よーしよしよし」
「くー・・・・・・」
「おーおー、めっちゃ脱力しとるなぁ」
飛びついてきたキツネをキャッチした竜はそのままわしゃわしゃとキツネのことを撫でる。
竜に撫でられ、キツネはぐでぇっと竜に身を任せていた。
そんなキツネの様子についなは思わず笑ってしまう。
「それにしてもイタコ先生が婚約者になっていた可能性があったってのは驚きだなぁ」
「せやねぇ。というかご主人の実家だったっちゅうんが一番の衝撃だったわ」
イタコ先生が自分の婚約者になっていたのかもしれないということに竜はポツリとつぶやく。
チラリとイタコ先生に視線を向ければゆかりたちに囲まれて質問攻めのような状態になっており、やや半泣きに近い表情を浮かべてしまっているイタコ先生の姿がそこにあった。
「・・・・・・というかもしかして、母さんに婚約者が欲しくないか聞かれたときに欲しいって答えてたら婚約者になってたんだろうなぁ」
「なんや、ご主人はそんなことを聞かれとったんか?」
「まぁな。つってもその時は誰が相手かも知らなかったし、相手にも誰か好きな人がいたりするんじゃないかって思って断ったんだけどな」
と、ここで竜はようやく自分の母親が婚約者が欲しくないかと聞いてきたときのことを思い出した。
タイミング的に考えても母親が聞いてきた婚約者というのはイタコ先生のことだと思われるので、あのときに欲しいと答えていたらイタコ先生と婚約者の関係になっていたのだろうと理解することができた。
「まぁ、婚約者騒動が終わったいまとなっては関係ないことだろ」
「そうなんかなぁ?」
キツネを撫でながら竜は呟く。
そんな竜の言葉に、ついなは質問攻めをされているイタコ先生のことを見ながら首をかしげるのであった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ