買った水着を使えるのはあとどれくらい先になるのか・・・・・・
とりあえずは夏の家に水着を着れるのを目標にはしているんですけどねぇ・・・・・・
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あかりの家の使用人が運転する車に乗ってしばらくして。
竜たちが到着したのは意外なことに店の外観は普通の一般人でも入れそうな見た目の店だった。
紲星グループの令嬢であるあかりがオススメするお店のイメージとは少しばかり違っていたために、竜たちはお店とあかりのことを意外そうな表情になりながら交互に見ていた。
「あはは、そんなに意外なお店でしたか?」
「いや、まぁ、なぁ?」
「せやねぇ。車の中でも言うたけど、あかりがオススメするお店っちゅうことでお高そうなお店のイメージはあったからなぁ」
「うん。予想していたのとは違ってけっこう普通な見た目のお店だったからびっくりしちゃった」
「でもこれくらいの見た目の方が私たちも入りやすいですわね」
「あれ?でもこのお店ってたしか・・・・・・」
「ん?どうかしましたか?音街」
竜たちの様子がおかしかったのか、あかりは笑いながら声をかける。
そんなあかりの言葉に竜たちは改めてお店を見ながら答えた。
竜たちがお店を見ていると、不意になにかに気がついたのかウナは額に指をあててなにかを思い出そうとしているかのような仕草をする。
ウナの様子に気がついたきりたんは不思議に思ってウナに尋ねた。
「いや、このお店をどこかで・・・・・・。あ、思い出した」
「このお店のことを知っているんですか?」
「どうかしたんですか?」
「えっと、きりたんの友だちの子だったよね?このお店のことをなにか知ってるの?」
なにかを思い出そうとしていたウナは、どうにか思い出したいことを思い出せたのかポンと手を叩く。
ウナの言葉からなにかを思い出し、それがこの目の前のお店に関することなのだと理解したきりたんはウナになにを思い出したのかを尋ねる。
ウナときりたんの会話に気がついたのか、ゆかりとマキが2人に近づいて声をかけた。
ちなみに、ウナのことが“
まぁ、もとからウナの正体を知っている竜たちには効果がないので、ゆかりたちがウナの正体に気がつくことがあればこの効果もほとんどなくなるのだろうが。
「えっと、うん。ここのお店は2つの顔を持っているんだよ」
「2つの顔ですか?」
ゆかりたちに尋ねられて少しだけ
ウナの答えにきりたんは首をかしげる。
まぁ、普通に考えて2つの顔があると言われてもなんのことかは分からないだろう。
きりたんが聞き返したことにウナはコクリとうなずく。
「2つの顔とはどういう意味ですか?」
「えっとな?まず、このお店って外から見ると普通のお店だろ?で、中も同じように普通なんだ。でも、お店の人に合言葉を言うと特別な料理が食べられる専用の部屋に案内してくれるんだよ」
「なるほど。普通の料理を食べられるお店と特別な料理を食べられるお店がある、と」
「それで2つの顔を持っているって言ったんだね?」
「ふふふ、それではお店に入りましょうか!」
ウナの言う2つの顔。
それは普通の料理が食べられるのとは別に特別な料理が食べられるお店でもあるということ。
ウナの言葉にゆかりとマキは納得したようにうなずく。
そんなウナたちの会話が聞こえていたのか、あかりはにんまりと笑みを浮かべるとお店の中に入っていくのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ