そろそろ食事とかも終わらせたいところですねぇ。
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竜以外の全員の注文した料理が届いてから少しして、竜が注文した料理を持った1人の男性が部屋にやって来た。
男性は料理人のような格好をしており、ニコリとほほ笑むと竜の前に持ってきた料理を置いた。
「お待たせしました。“モッツァレラチーズとトマトのサラダ”です」
「おー、これが・・・・・・、って、うん?」
竜の前に料理を置くと、男性が注文した料理の名前を言う。
目の前に置かれた料理を竜は興味深そうに見ていたが、ふと男性がなにかを期待するように自分を見ていることに気がついた。
「・・・・・・あー、なるほど。えーっと、モッツァッツァ?」
「!!・・・・・・こほん。モッツァレラチーズとは脂肪抜きした柔らかくて新鮮なチーズのことです。イタリアでは特に好まれて食べられているチーズなんですよ。トマトを一番最初に料理に使ったのはイタリア人で、トマトを料理することに関してイタリア人にかなう人はいないんですよ。そんな彼らをイメージして作った料理です。どうぞ召し上がってみてください」
男性の様子からなにを期待しているのかを理解した竜は、おそらくはこれだろうと当たりをつけて男性に聞き返す。
竜の言葉に男性は嬉しそうな表情になると、モッツァレラチーズとトマト料理の起源を話し始めた。
竜と男性のやり取りに最初は首をかしげていた茜たちだったが、話を聞いているうちに2人がどういう意図で話しているのかを理解し、面白そうに竜と男性のやり取りを見始めた。
「では、んむ。モグモグ・・・・・・。・・・・・・まぁ、なかなか美味いんじゃねぇの?うん。美味い。かなり美味い。でもなんかよく分かんねぇけどよ、味があんまりしねぇよ?このチーズ」
「違う違う。そのチーズをトマトと一緒に口に入れるんです」
男性から料理の説明を聞いた竜はモッツァレラチーズを小さく切って口に運ぶ。
モッツァレラチーズを口に運んだ竜だったが、想像していたよりも味がしなかったのかフォークで軽く差しながらチーズの感想を言う。
そんな竜の言葉に男性はモッツァレラチーズだけでなくトマトと一緒に食べるのだと答えた。
「なにぃ?トマトと一緒にぃ?ま、外国の食べ物はしょせんなぁ、たいてい日本人と味覚が違うんだよ。あーむ・・・・・・」
男性の言葉に竜は鼻で笑うようにしながら言われた通りにモッツァレラチーズとトマトを一緒にして口に運ぶ。
直後、竜の体がピタリと停止した。
「うんまぁあーーーーい!!!さっぱりとしたチーズにトマトのジューシー部分が絡みつく美味さだ!チーズがトマトを、トマトがチーズを引き立てる!」
「喜んでもらえてこの上ないです」
よほど“モッツァレラチーズとトマトのサラダ”が美味しかったのか、竜はテンション高めに味の感想を言う。
そんな竜の姿に男性は嬉しそうに笑みを浮かべるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ